17. 景清君から曽根崎さんヘチョコぶん投げてほしいです笑(怪異の掃除人)
16の続きです
景清「すいません、曽根崎さん。事務所開けてもらって」
曽根崎「……よ、よお」
景清「え、なんかぎこちない」
景清(……や、やっぱ怒ってるのかな……。表情もいつもより読めないし……)
曽根崎「……」
曽根崎(どう切り出そう……!)
曽根崎(いや、普通に聞いたんじゃダメなのか!? 変に遠回しに聞くよりすぐ解決するだろ! どう考えても!)
曽根崎(えー、どうすりゃいいんだ、これ)
景清「あ、チョコあった。それじゃ曽根崎さん、こちら受け取って帰りますね」
曽根崎「あ、ああ」
曽根崎(まずい、このままだと帰られる。えー、もう単刀直入に聞いたろか。いい加減面倒くさくなってきたな)
景清「……」
曽根崎「?」
景清「……曽根崎さん、僕に言いたいことでもあるんですか?」
曽根崎「え」ギクッ
景清「ちょっとよそよそしいというか、変に気を遣ってるっていうか。どうしたんです?」
曽根崎「い、いや」
景清「……何か言いたいことがあるなら、はっきり言ってください。このままだと、僕は……」
景清「――帰るに、帰れないです」
曽根崎「お泊まり宣言!!?」
景清「お泊まり宣言!!!??」
曽根崎「いや、すまない。その、なんだ、決してそういうんじゃないんだ。だから落ち込むな、元気出せ。ファイト」
景清「だいぶ支離滅裂ですね。マジでどうしたんですか」
曽根崎「ああーーーもうなんか突然全部嫌になった。普通に言う。これのことなんだがな」スッ
景清「あ、僕のあげたチョコ」
曽根崎「これを私にくれた時、君義理じゃないっつってたろ」
景清「はぁ、言った気もしますが」
曽根崎「うん、つまりそういうことだ」
景清「……?」
景清 (……あ)
景清「あーーーーっ!!? あああああああ!??」チョコビターン
曽根崎「ぐふっ!」
景清「いやいやいやいやいやンなわけないでしょアンタが本命なわけあるか!! 義理未満! 義理にすら及ばねぇって話をしてたんですよ!!」
曽根崎「そ、そうか。それならいいんだ」
景清「なんっておぞましい妄想を繰り広げてたんだアンタ。怖ァッ……!」
曽根崎「ひどい言われよう」
景清「とんだバレンタインですよ! 僕もう帰りますからね!」
曽根崎「待て」
景清「え」
曽根崎「……君さえ良ければ、もう少しだけいてほしい」
景清「え、え、なんでですか。何の用です」
曽根崎「……その」
曽根崎「実は柊ちゃんが、二人分のピザを頼んでしまっていて……」
景清「なんで!!?」
曽根崎「二人でピザ食ってお幸せにって……」
景清「解かなきゃいけねぇ誤解が既に発生!!」
曽根崎「私一人じゃ食いきれない。頼む、受け取ったらそのまま持って帰っていいからもう少しここにいてくれ」
景清「ええええええ」
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