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第37.5話『本質』

 

「やっぱりな…」


 玉置次郎は、光の粒のなかでひとりため息をついた。

 異妖が裏門に何度も現れること。

 通学時に目撃情報がないこと。

 依頼者が好意を寄せる女子生徒が、彼を避けていること。

 正直これだけあれば十分だ。

 だが、次郎としてはもうひとつ確信に至るピースが欲しかった。


「あんまり薫に頼りたくなかったんだけど…」


 あいつのコミュニティに広さは馬鹿にできないんだよな、と彼は後ろ首をかく。

 部室に戻るとすでに誰もおらず、鍵を返しておいてくださいと書かれた紙だけが実験机に雑におかれていた。

 彼は鞄からノートパソコンを取り出し、メールを開く。


「次郎にしてはえらく積極的だね」


 チーンと間抜けな音を鳴らして、太田流零が試すように笑う。


「うん、これはちょっとやっかいなタイプだから。異妖の本質はまだ基木多たちに言いたくないし」

「そっか」


 流零はほんの少し苦い表情を見せる。


「昔もこんなことあったよ。三角関係みたいなやつだったけどさ」

「うん、兄さんから聞いたことある」


 流零は優しく次郎の肩に触れる。


「気をつけろよ。これは割と敏感な問題だ」

「大丈夫だよ流零くん。俺を誰だと思ってんのさ」


 フッと流零が微笑んだ。


こんにちは、蛸中文理です!

読んでいただきありがとうございます!

次回更新は8月12日の予定です。


<次回予告>

「モッキ先輩?どうしました?」


基木多は、新たに覚悟を決めたその日から自分の中に広がっていく甘く切ない感覚に戸惑っていた。

一方、消えない異妖の謎は順調に真実へと近づいていく。

裏門、出没時間、目撃情報の少なさ、そして、その容姿。

珍しく依頼に積極的な玉置次郎は、なにを導き出すのか。


次回、睦月編第4話『変化』

それは、垣間見える本質。


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