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15話 魔法習得

「サシチ、レポートは今回で終了です。お疲れ様でした。そしてこれから魔法の習得にうつりますよ」


「は? まだ2回しか合格もらってないが」


「ああ、あれは適当に回数を言っただけですよ。サシチの学ぶ姿勢というか調査や研究といったものに、どのように対応するかみてみたかったのと、あとはガンドラルについてサシチ自身で色々知ってほしかったので」


 たしかに色々知ることはできたな。

 あんだけの資料を調べまくって、あんだけ検証と考察繰り返して、見たことないが歴史学者になった気分だったよ。


「もう課題にされなくても、知りたいことや調べたいことがたくさんあるでしょ?」


「たしかに」


「でしょ? なので次は魔法ですよ。魔法についても歴史的な背景は大まかに学んでもらいましたし、方式術に頼る魔方ではなく本物の魔法を習得しもらいます」


「魔法かぁ…」


「ああ、大丈夫ですよ。たとえ才能がなくても時間をかければ誰でも習得できますから。ここなら100年でも200年でも時間がかけられますので、サシチの魔法の才能がたとえ0に近くても安心ですよ」


 100年、200年ね。

 気になっていたことを聞いてみるか。


「ルド、この空間って時間の流れがおかしいだろ?」


「そうですよ、あの方が指定した生物は不老不死になり首が落とされようが体がバラバラになろうが死にません。もちろん修復に時間はかかりますが死んでも生き返りますよ」


 そのあたりは身をもって体験している。


「外の世界、ガンドラルとの時間の流れの違いは?」


「さてどのくらいでしょうかね?送られてくる資料をすべて確認するだけでも大量の時間が必要ですからね。外よりはこちらの時間の方が早く流れていますよ」


 浦島太郎の逆みたいなもんか。


「ルド、資料が送られてくるのか?」


「ええ、情報収集の邪魔はしないという約束ですからね。定期的にガンドラル中の書物や文献等々が送られてきますよ」


 封印(笑)だな。

 実は外に出ようと思えば出られる、とかいいそうだな。


「さて、話を戻して魔法の習得です」


 ルドの笑顔がすげー不安をかきたてるんだが。


 

 あの時の不安は的中していた。

 魔法の習得は本当にきつかった。


 まず、ルドの教え方。

 これがヤバかった、ガンドラル語の時とは全く違った。

 なんだよ、時間と空間を感じろってのは。

 それ以外何にもいわねーし。


 参考になるかと時空魔法の方式術について聞いたら、時空魔法は女神ではなく、爺さんが属性神。

 したがって方式術が存在しないそうだ。

 だからガンドラルでは、時空魔法を魔法として使える魔法使いは存在しないそうだ。


 無属性魔法を使っているやつはスキルとして使っているそうだ。

 たまに1つの魔法をスキルとして使えるやつがいて、時空魔法に関してはそういうスキルを持ってるやつ以外は、明確に魔法として使えるやつがいないらしい。


 また、新しい情報だよ。

 ポンポン新しい情報出してくんなよ。

 いらないんだよ歴史的事実!みたいなやつ。


 それでも俺はがんばった。

 どれだけの時間がかかったのかわからないが。

 時間?と空間?を感じるというルドの無茶振りをクリアした。

 クリアしてしまった。


 そこからは何故か理解が早かった。

 というか流術と時空魔法の相性がとてつもなくよかった。

 相性が良すぎて、時空魔法と流術が統合されて『時空流覇』なんていうなんか恥ずかしい名前のスキルになった。


 スキルの説明も『時空の流れを支配する覇王の証』

 絶対に人にはみられたくない。

 覇王とか恥ずかしすぎるわ。


 ただこのスキルになってから魔法の習得がいままでの苦労が嘘のようにサクサク進んだ。

 ルドは、『才能が目覚めましたね!』とかなんとかいって自分の持っている魔法全てを俺に詰め込んできた。


 そんな詰め込み教育さえもあっさり乗り越え、俺は独自に魔法を考察し、実験する段階にまでたどり着いていた。


 魔法楽しい!

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