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103話 サベローシラの驚愕

 

「妻達に相談してもいいですか?」


 こいつちょろ過ぎるだろう!

 なんでこんなにあっさり陥落してんだよ。


「もちろんです、是非奥様達にご相談ください」


 そしてこいつのちょろさを見抜いて転がすケイト様。

 結構、腹黒かったんですね。


「何者だ? 何処から入ってきた? 知霊の泉を何処にやった?」


 やっと口を開いたか五賢老のくそったれども。


「とりあえず帰るか」


 完全無視かよ。

 少しくらい反応してやれよ。

 叫んだ雷賢が可哀想なんだが。


「ケイト様。このような事をして、あなたの御家族含めて只で済ぱぇ」


 口を開いた火賢が回転しながら吹っ飛んでいった。


「タフィナスさん」


「ケイトでお願いします」


「ケイトさん」


「ケ・イ・トです」


「……ケイト、家族は何処に?」


 押しに弱すぎるだろ。

 そしてケイト様、ゴリゴリいきますね。


「多分、街の方にいるかと思います」


「ここいても録な事がなさそうだし、一緒に来てもらったらどうだ?」


「母上も娶るつもりですか?」


「なんでそうなるんだよ?」


「レイラ様の件もありますし」


「会ったこともない女性を俺にどうしろって言うんだ? それは無いから安心してくれ」


「わかりました」


 完全に嵌められてるぞ。

 本命は母上"も"の部分だ。

 ケイト様を娶ることは否定しないと解釈できる言質を取られてるぞ。


「お前阿呆だろ?」


「サベロー様」


「いえ、なんでもないです」


 ケイト様、その迫力はどこから持ってきたんでしょうか?

 俺が見張っていた時には一度も見たことが無いんですが……。


「サベロー様、外で見せているものが全てではありませんので」


 ……。

 サシチ・ヒダリ、頑張れよ!


「なにをごちゃごちゃと、そう簡単に逃げらぴぇ」


 風賢が吹っ飛んでいった。


「きさぷぇ」


「ぺぇ」


「ぽぇ」


 水賢、光賢、雷賢もか。

 ラグレシュルの最大戦力のはずなんだがな五賢老。

 その辺の石ころみたいな扱いだな。


「面倒なことになる前にケイトの母親を探すぞ」


「わかった」


 そうだな、五賢老を黙らせたとはいえ何が起こるかわからんからな。

 やることやって、さっさと撤収だな。


「先生、知霊樹が!!」


 知霊樹が波打つように動めいている。


「なんだこれは」


 巨大な樹木が巨大な人形へとその姿を変えていく。


「これだけ巨大な樹木がその形をここまで大きく変化させるとは、やはりこれは植物ではなかったか。いや、もしかするとかなり特殊な種類なのか? サンプルを採取して確認してみたいところだな」


 ケイト様、気になるところはそこですか!?

 結構、大変な性格してるんですね。


「ケイト、破片は残した方がいいってことだな?」


 は?

 要望に応えるのか?


「多ければ多いほうが助かります」


 さらに要望追加かよ。

 あれだけの巨大な人形がただの素材扱い。

 五賢老、余計なことしないでこいつら帰したほうがよかったんじゃないのか……。


「わかった、なるべく形を残す方で対処する」


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