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来訪者・4〜自己紹介〜

いや、しかしおかしいと思ってたんだよね。

神様達からしたらつい最近作った世界だとしても、人の感覚で何百年とか経ってるんでしょ?

なのに純血種が僕の会った人だけとか少な過ぎるでしょ?

いくら生まれにくいと言ってももっと居ないとおかしいじゃん、って思ってたんだ。

成る程、城に人族と紛れて生きて居たなら森の中旅してても会うわけないよね。

納得です。

しかしこの世界の純血種の人達って食べ物の名前って決まってるのかと思ってたんだけど、違うんだね。

そりゃあそうか、人族として暮らすなら苗字と名前がいるもんね。

ここの世界の苗字は同じ文字が入るちょっと変わった付け方みたいだし、食べ物の名前に拘ってなんか居られないよね。

よし、これから名前付けるの楽になるな。


などと一人思考しているうちに自己紹介が始まった。


*****


「んじゃ俺からな。

オーガの純血種でサカユ・ナナクって言うんだ。

こっちのフライと城で建築部門に居るんだ」

僕の所に来たオーガだ。

「初めまして、フライ・ササミ、同じくオーガです。

三代目の頃からサカユ師匠の弟子をしています」

「他にも何人もオーガの純血種居るんだけど、城を建てたのは初代から居る俺だからな。

一緒に城建てたのは人族ばかりだから誰も残ってないんだ。

だから今城の修復とか支持できるの俺だけなんだ、

要はお偉いさんだよな、尊敬してくれて良いからね」

んー、軽い。

「自分からアピールしなきゃあ尊敬されないなんて、可愛そうですわね。

こんにちは、私ドワーフのスフレ・ココアと申します。

ドワーフなんですけど、頑丈な鉄の塊よりちょっと力を入れ間違えると破れてしまう布製品に興味がありまして、四代目の時に城に入りましたの」

成る程、デザイナーさんね。

「私もドワーフなのですけど、私はキラキラしい物が好きなのよ。

色々なアクセサリーや小物を作って居るナッツ・ココです。

五代目の時に城入りしましたわ」

……んん?

「私は料理長のニブ・カカオです。

マーマンの純血種なのですが、生物なまものばかり食べるのに飽き飽きしましてね、思い切って陸に上がりました。

八代目の頃から城に居ます」

ぽっちゃりイケメンオヤジさん、やっぱりマーマンは食いしん坊なんだね。

「ロウ・トントです、ワーウルフです。

一時期エルフの元で成長の魔法とか習ってたです。

三代目の頃から城で畑やってたです」

朴訥って言うのかな?いかにも田舎で農業やってますって雰囲気のイケメンお爺さん。

「リザードマンのレイ・カツカ。

ロウと一緒に畑と、趣味でガーデニングもしている。

俺は……何代目か覚えてないな」

こちらのおじさんも、オジサマって感じのナイスミドル。

「ジュレ・モモです〜。天狗の純血種です〜。下っ端メイドやってます〜。先先代から居ます〜」

あー、ドジっ子メイドってやつか?

可愛い系のお姉さんが自己紹介した途端、それまで黙っていたピータンが口を挟む。

「やだぁ〜、高貴な天狗なのに下っ端だなんて、天狗としてのプライドって物が無いの?」

若干キレ気味だけど……

「え〜、高貴な天狗の更に純血種なワタシが弱者な人族に使われるなんて、カ〜イカンじゃないですか〜」

うわっ……

「やだ、この子何言ってんの?」

「ふふふふ〜、う〜んと年下の子に怒られるワタシ」

うわっ…語尾にハートでも付いていそう………

「いやだ、何?変態なの?」

「うふふふふふふ〜〜」

うわっ、うわっ……目がとろ〜んとしてるよ、怖い。

オネエに変態って言われて喜ぶDMさんですか。

いやー、天狗族って変た………一風変わった個性の方が多いんだね。

「ほらほら、ジュレさん、落ち着きなさい。

失礼、私がこの子の上司になりますメイド長のピューレ・トマトです」

「そして書庫番のロア・ババと、大陸を飛び回り純血種に声をかけて回っているハーピーのカーツ・トリトンです。

サンリット国王への手紙で希望された人材を揃えて来ました。

一先ず町が出来上がるまで宜しくお願いします」

ロアが締めて皆が頭を下げる。

「いえ、大変助かります。

こちらこそよろしくお願いします」

成る程、人族の街に修行に行かなくても良いように人材を派遣してくれたのか。

しかも純血種だとお互い気を使わなくて済むしね。

流石国王。


しかし……

ババロアにトマトピューレ、七草粥にササミフライ、ココアスフレとココナッツ、カカオニブに豚トロ、カツカレー、桃ジュレと鳥トンカツ…………

ちゃんと苗字も有るし、日本名風にしなければ気づかないけど、やっぱり食べ物の名前なんだね。

何だろう、どっと疲れが……


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