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ちょっと休憩〜狐魔族は居ないのに〜

オニギリに簡易小屋作ってもらってそこで真面目に話あったよ。

みっちり話し合って、びっちり書状に書き込んだよ。

そしてその後はアンズと戯れ…いや、手合わせで身体を動かし、無謀にもサクラと競争したり、ホッティに料理を教えているシルジットとスケエリアを横から見ていたり、相変わらずイチャイチャしてるカクムンド達はシカトして、ガーリックとちょっとだけ真面目な話をしたり、抱きついて来ようとするカマメシから逃げたり。

休暇のつもりで楽しい時間を過ごしたよ。

その時の話……。


*****


湖はそこそこの広さが有り、水も澄んでて夏なら泳ぎたくなる感じの場所だ。

でも残念ながら泳ぐには少し寒い。

季節が有るのかは不明だけど、今の気候は春……と言うより十月頭の晴れた日って感じかな?

空気は春よりカラッとしてて、動けば汗はかくけど暑くもなく寒くも無い、夜は少し冷えるって感じ。

だから魚を捕まえると言いつつさっきから泳いでるオニギリとカマメシが羨ましい。

女性陣も足だけ水に浸けている。

気持ち良いと言ってるので真似したけど、僕には冷たくてとても気持ちいいとは言えない水温だった。

身体の作りの差か体感温度の差とかなのか、ちょっと残念に思う。


そして閃いてしまいましたよ、BNNを。


*****


昼ご飯の為小屋に集まり車座?になって食事をしながら話を振ってみる。

「オニギリは火魔法と土魔法が使えるんだよね?

ガーリックは?」

確か雷魔法使えるとか聞いたけど、純血種は大体二つの属性の魔法を使えるみたいだから、特別種のガーリックなら他にも使えるかな?と思って聞いてみた。

「魔法?飛行と雷と闇と音かな。

微力なら他の属性も使えなくは無いけど、威力弱いくせに消費魔力が多いから使いたくは無いね」

飛行と雷、闇魔法まではわかるけど…

「音魔法?ってどんなの?」

遠くに声を届けるとか大きな音出すとかかな?

「平和な使い方なら闇で周囲を暗くして、音魔法で範囲の音を消し安眠スペースを作るとかかな」

「おー、ぐっすり眠れそう。

で、平和で無い場合は?」

「昔は闇魔法で視界を奪った魔族を音魔法の範囲で囲って八つ裂き。

そうすると静かに執行出来るから、煩くなくて良いんだ」

いや、良いんだって爽やかな笑顔で何怖い事言ってんのこの人!

「ははは、そんな顔しなくてもやんないって、仲間には」

いやいやいやいや、誰にもやらないで欲しいです。

「んー、そうすると火魔法がたっぷり使えるのはオニギリだけか。

他に火魔法得意な人居ないよね」

僕の問いかけにオニギリが答える。

「スキヤキは火魔法に特化してたけど、今は居ないな」

「火魔法…火魔法……

火関係なら狐火とか思い浮かべやすいけど、狐の魔族って居ないよね?」

漫画やゲームなどで思いつきやすいよね、狐火を使う九尾とか、管狐とかも居るよね(いや、現実では居ないけど)

「え?コーの居た世界では狐が火を使うのですか?」

「ええ、メジャーですよ。

狐は色んなものに変化しますし、幻覚を見せたり、モフモフの尻尾は正義ですしね。

狐はサイコーなのです!」

サクラの問いかけに思わず力説してしまった……すみません、狐っ子萌です………。

ああ、居ないのか。

ピンとした耳にふさふさの九尾、白狐も良いけど黄金色も捨てがたい!

そしてやっぱり衣装は巫女さん!

テンプレですって?

テンプレサイコー!

テッパンはそれだけ需要が有るからこそのテッパンです!

「……こちらの世界では聞いた事有りませんね」

萌え萌えしてる僕にシルジットが真面目に返す……すみません、思考が萌えて厨二ってしまっていました。

「えっと、ドワーフは鍛冶をされるので火魔法が得意なんですよね?

他に種族で火魔法が得意な方々は居ないのですか?」

話を変えなきゃ妄想の爆走がどんどん深くなって戻ってこれなくなる。

「種族ですと天狗ですかね」

天狗居るんかい!

狐魔族が居ないのに天狗かい!

大体狐も天狗も魔族でなくて妖怪だろ!

…………口には出さなかったけど、心の中で突っ込み入れまくりですよ……。

「天狗ならアタシの居た山の西側辺りに居るわよ」

いやー、でも天狗ねえ。

イメージ的にはやっぱり風魔法…と言うか、天狗の扇で風を起こすって感じなんだけど。

「そしてアタシの得意な魔法は加速と水と後はとっても珍しく氷魔法よ」

後天狗のイメージなら土か?

火のイメージ無かったんだけど、天狗火とか有るのかな?

「ちょっと!聞いてるの、ダーリン」

………………これは突っ込んじゃ負けなパターンだよね。

うん、僕は何も聞こえない。

うんうん、その方が絶対に平和だよね。

「加速の魔法ですって?

それならあの勝負は余計に無効ですね。

進みやすい木の上を進んだ上魔法なんて反則です」

あ……サクラさん、突っ込んじゃダメだって、ややこしくなるし面倒だよ。

「ふふん、何とでもお言い。

そんな事よりダーリン、アタシなら今日中に連れて来てあげるわよ、天狗を」

「何だって!」

あ、ヤバイ、反応しちゃった。

「あら、やっとこっち向いたわね。

仲間になるかどうかはわかんないけど、連れて来るだけなら出来るわよ」

んー、火魔法の使い手、今僕が計画している事には絶対に必要なんだよね。

うーん、どうしよう……でも特別種でなくて魔族なら純血種の人居るだろうし、会っておいた方が良いかな。

「天狗の純血種は居るの?」

「ええ、ご近所さんだったから顔見知りよ。

アタシが頼めば来てくれるの間違いなしよ」

「うーん…うーん……じゃあ任せるから一度来てもらう様伝えてくれるかな?」

「オーホホホホホ、ダーリンの頼みなら叶えてあげるわよ。

アタシに任せなさい」

座って話し合っていたのにわざわざ立ち上がってポージングした後、

「ちょっくら行って来るわよ」

と小屋を出て行った。

何だか急に静かになったけど、静かな事よりどっと押し寄せた疲れに一旦解散した。

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