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エルフって…

理解はできてもモヤモヤしながら食堂の中に戻る。

「まあこんな事くらいしかできないけど、協力はできないね」

中に戻ると冷めたお茶をコボルトが温かい物と交換してくれた。

ありがとうと受け取って折角なので一口飲む。

正直思った以上にショボいけど、例えば畑を作ったりしたら役立つだろうな、と思ってたのに断られた。

「作物などの発育を促すだけでも大変役立つのですが、無理なのでしょうか」

「手伝ってやりたいのは山々なんだがね……」

四人が口をつぐむ。

暫しの沈黙の後、案内してくれた男性エルフが声を掛けてきた。

「手伝いは無理と言う事だ。そろそろ俺達は夕食にするからこの辺でお開きにしてくれ。

仲間が森の外に居るんだろ?送って行ってやるよ」

追い立てられる様に外に出された。

協力できないと言うなら仕方ない、無理に頼み込むものでも無いしね。


二人のエルフに無言のまま案内される。

森の出口に近い場所まで来たところで二人は立ち止まり振り向く。

「すまんな、力になれなくて」

一人が頭を下げて来た。

「いえ、こちらの都合なのですから、無理に頼む事では無いですし、なんだか事情がありそうですし…」

僕が言うとオニギリが僕に言う。

「見てわからなかったのか?あの女性達を」

エルフもシルジットも視線を落とす。

「え?何かあるんですか?

ご年配の方だから働けないとかじゃなくて?」

僕の言葉にオニギリとシルジットはやはりわかってなかったか、と言う顔をした。

「コー、ご年配って言うが、あの女性達は多分コイツらと同じ年だぜ」

エルフを指差す……え?同じ年?

「コウイチ様、魔族であろうと人族であろうと、魔法は使えば魔力が減って寿命が縮まります。

ただ魔族は人族より保有している魔力が多いので人族より魔法を使えます。

エルフは他の種族より大変豊富な魔力を保有しておりますが、それも無限では有りません。

沢山使うと老化を促しますし、使い切ってしまうとお亡くなりになります。

エルフの女性は探究心が旺盛で魔法の研究をしますので男性より寿命が短くなり、見た目にも差が出て来るのです」

え?年をとってるんじゃ無くて魔法の使いすぎで老化してるの?

「何それ、生活に役立つかもしれないですけど、命を削ってまで研究なんてしなくても良いじゃないですか」

思わず声が大きくなる。

命削ってまでやる事?

研究したからって魔力の多い魔族は力第一で魔法なんて使ってないし、生活に役立つ魔法を人族が知っても魔力量的に使えないし、研究成果を発表できる場所があるわけでも無い。

研究なんてする意味無いじゃん。

「……それでも『知りたい』と感じる想いは止められません」

「でも……でも…………」

「間も無く女性達は眠りにつくでしょう。

長い間一緒に過ごして来ました…。

新しい魔法を発見した時のあの楽しそうな顔…思った様な成果の出なかった時の悔し涙……そして諦めず成し遂げた時の輝く笑顔……。

女性を守る為に居る私達も後を追うでしょう。

繁殖力も無い私達エルフは静かに滅びゆくしか無いのです」

この人達はもう諦めてるの?

寿命が尽きるまで思い出だけに浸って静かに過ごすしか無いの?

滅びるのを待ってるだけなの?


「そんなの嫌だ!」


僕は今来た道を走って戻った。


ギャグのはずなのに不穏な空気……すみません、次回ちょっとシリアスです。

ほのぼののはずなのに重いです。


それでも15日まで毎日更新中。


こんな空気好きじゃない、と言う方もいらっしゃるでしょうけど、よろしくお願いします〜

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