現状確認してみる-2
魔族としては技術や知識が欲しい、人族としては安定した食糧確保が出来れば助かる、うん、需要と供給がバッチリだよね。
「今のところサクラさんが衣料品を作る技術を学びたいとして、他にも色々出てくるだろうけど…あの、気を悪くしたらすみませんが、僕がいた世界では表面的に取り繕っていても、差別とか結構有ったんですが、人族の人達は大丈夫でしょうか?」
悲しい事に学校でも地方から出てきて方言がきつい人なんかいじめられてたりしたし、父さんからも外国人労働者が職場で精神的にも肉体的にも追い詰められて、やり返す事で大きな事件になったりする事が良くあるとか聞いた事有るし。
自分と違う物を弾き出すのは保身でも有るけど、人は考える事も想像する事も、思いやる事も出来るんだから、行動する時はよく考えて、想像して、思いやって行動しなさい、っていつもは萌えー、とか尊いー、とか言いながら原稿書いてる母さんが言ってたな。
……父さん母さん元気かな………。
あ、いけないいけない、ぼーっとしちゃった。
急に黙り込んだから皆んなが僕を見ている。
「おい、コーシチ大丈夫か?」
「すみません、ぼーっとしちゃって。
話を続けましょう」
大丈夫だよー、って感じが出るように微笑んでみる。
「差別ですね、そう言った事は聞いた事有りませんね。
流石に人型以外の見た目の方…先日のカニスキさんみたいな方ですと驚く人もいるでしょうけど、純血種の方々は総じて見た目も麗しいですし、人には無い力を持っていますので、憧れると言う方が多いかと思われます」
シルジットの言葉に他の三人が頷く。
確かに皆さん顔はイケメン、美女、美少女に男装こ麗人だもんね。
…関係ないけどそれならこの先オヤクソクなあんな人に出会ったりするのかな…。
「まあ、そう言う事なら問題無いですね。
着る物はサクラさん、住む所はオニギリさん達、鍛治はスキヤキさん、伝達事項はワーウルフの方々、後はどう言ったものが必要なのか、今はわかりませんが、人族の方に協力いただけるとこれから作る町もとても住みやすくなると思います。
皆さんの協力が無いと何も出来ませんので、これからよろしくお願いします」
僕が頭を下げると周りの皆が焦り出す。
「そんな…コウイチ様は私達の為に色々ご迷惑をかけているのですから頭を下げないでください」
「コーリチが頭下げる事無いぜ」
「そうそう、俺達好きな事思いっきりやれるわけなんだし」
『アルジに逆らう奴は俺がヤキ入れてやるぜ』
……アンズちゃん、ありがたいけど物騒な事やめようね。
そしてそろそろ突っ込んでいいかな。
「あの、オニギリさん、僕の名前知ってますか?」
「ん?何言ってんだ、コロチチだろ?」
「違うぜアニキ、モロチ」
「違ーーーう!」
トンソクが危ない言葉発しそうだったから叫んでしまった。
「言いにくいのか覚え辛いのかわかりませんが、僕の名前はコウイチです。
これからはコウと呼んでください」
「ん?コーか、よしわかった、お前がそう言うならこれからはコーと呼ぶぞ」
「はい、それでお願いします」
たった四文字なんだけどな。
『アルジ、俺もコーって呼んだ方が良いのか?』
「ん?アンズは好きに呼んで良いよ」
『よっし、じゃあ俺はこれからもアルジって呼ぶぞ、俺が一番の古株なんだからその辺は他の雑魚との差別化だ』
アンズちゃん、古株も何もまだ僕この世界に来て十日程だし、他の人達を雑魚って…。
まあ実際スライムは最強だから仕方ないのか?
なんだか真面目な話をしたので気持ち的に疲れたので、今日はここまでで解散。
女性はいつものように荷台で、今日はそこにサクラも加わり、三人で寝るそうだ。
シルジット達と僕は小屋の中で僕はベッド?(土の台の上に獣の皮が敷いてある)二人は床に、オニギリ達はまだ飲み足りないので、心ゆくまで飲んだらそこで寝るそうだ。
いっぱい喋ったし、色々頭使ったし、突っ込んで疲れたのでとっとと寝よう。
おやすみなさーい。




