クレームです
この世界に来てそろそろ10日くらい。
僕は今とても欲求不満です。
異世界なのに魔法が使えない?
元々魔魔法なんて使えないですし。
召喚されたのにハーレムも無い?
元から彼女居た事無いですし。
チートも無いし無双もしない?
剣道やっててもそこそこ強くても初戦敗退のレベルですし。
そんな事よりもずっと大事な事…
ご飯が食べたいです!
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母さんの資料と言う名のコレクションの中でも、異世界モノではお約束なのが、主人公は料理が出来る、または鑑定スキルとかで元の世界の料理を作ったり、チートで元の世界の料理や食材を召喚出来る。
それか元の世界の食材が普通にあったり、色んな調味料とかの作り方知ってたり…。
え?僕ですか?
僕は一般的な高校生ですよ。
両親とばあちゃんと一緒に住んでる男子高生、部活やったりバイトしたりしてんのに料理なんて作るわけない。
近くにコンビニやファーストフード店が有るし、家ではばあちゃんが料理作ってんのに、自分で作るなんて余程料理に興味ないとやんないでしょ。
しかも味噌や醤油の作り方?
逆にそんなの知ってる運動部員って世の中に何人いるの?
調味料なんて買ってくるモノでしょ?
なので今とても欲求不満です。
だからクレーム入れてみます。
「ご飯が食べたいです、味噌汁飲みたいです、ラーメン食べたいです、煮物が食べたいです、カレーが食べたいです、ハンバーガーが食べたいです、コーラ飲みたいです!」
「そんな事言われても…」
「僕の居た世界から取り寄せて下さい」
「無理です。似たような食材はあるので創意工夫して下さい」
「なら鑑定のスキル下さい、制作のスキル下さい」
「元からあなたに真偽眼があればそれを強化する事は出来ますが…」
ああ、騙されやすい僕に本質を見抜くなんて無理だよね。
「鑑定スキル所持の純血種の方を仲間にすれば良いのでは?」
それがあったか!
「制作のスキルは今まで貴方が会った魔族の方々も持っていますけれど、料理に関する技術は持っている方は居ませんね」
この残念女神、いつも半端だな。
「今年産まれる純血種に食材や料理に関する制作の技術スキルを与えましょう」
「‼︎是非お願いします!」
「貴方との親和性を強化して、貴方の思い浮かべた物を作れる様に調整する、それで良いですか?」
「そんな事出来るんですか?」
「今生きている方に干渉はできませんが、これから育まれる命でしたら干渉する事は出来ます」
うわー、初めてちゃんと神様に見える。
「では絶対にお願いしますね」
重ね重ねお願いして意識を体に戻す。
そして気づいた、純血種が独り立ちするのに一年、最短でも一年後?
しかも思い浮かべるって製造方法とか分からなくても大丈夫なの?
何だかんだ詰めが甘い気がする…。
あの残念女神だから凄く不安だ…。




