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ハラミが現れた

この森は木が鬱蒼と茂って道無き道を進む…と言う訳ではなく、小さな山からが有ったり、沼が有ったり、木々の密集している所が有ったりとかで、かなり広範囲らしい。

城で見せてもらった大まかな地図を思い出してみる。

大陸の東に人族の街、その東は海だ。

北は魔族でさえ簡単に超えられない高い山脈、南は海だ。

僕達が最終的に目指す西は北の山脈から連なる山、その山は南に行くと低くなる、「 の形で山が囲んでるって感じかな。

とりあえず木々が密集していないので馬車の旅を続けられるのは有り難い。

密集している所も半日程で突っ切ることの出来る場所が殆どだそうだ。

歩きの旅にならなくてよかったよ。


*****


「もうすぐ着きますよ」

シルジットさんの知り合いの純血種の人は森に入ってしばらく行くと有る大きな木の洞に住んでいるとの事。

建築技術の無い魔族の人達は大概木の洞や洞窟、地下に穴を掘って住むかのいずれからしい。

「その人って元は何族なんですか?」

「元はオークの出だそうですよ」

オーク…オークってあれでしょ、豚って言うかイノシシって言うか。

厳つくて棍棒振り回すイメージ。

「ほら、あの木の…?」

言葉の止まったシルジットさんの視線を辿ると、この木なんの木っぽい大きな木の下にこじんまりとした家が建っている。

近づいてみると、土壁の四角い簡素な造りだけど、妙に透明度の高い窓の有る家だ。

大きさは…友達の家に有った八畳と簡易キッチンの付いたプレハブくらいの大きさかな?

「家が建ってますね」

「以前来た時にはあの洞に住んでいたのですけど…」

確かに木には穴が空いている。

あの中が洞になっているのかな?

「とりあえず呼んでみます…ハラミ!ハラミは居ますか?」

「!!!!!!」

吹き出さなかった僕を褒めて!

だって豚っぽいオークにハラミとか、誰が付けたの?

無いでしょ、普通。

「あら、シルジット、久しぶりね。

今日はどうしたの?」

「!!!!!!!!!!」

いやいやいやいや、ありえないでしょ。

出て来たのはストレートロングの金髪の目鼻立ちのはっきりした、どちらかと言うと濃ゆい感じだけど美人!

スケエリアが不⚫️子ちゃんならこちらはド⚫️ンジョ様。

え?オークだよね?

男性ばかりの魔族の純血種に女性が居ると女神が言ってたけど、こんなにレベル高いの?

それより何でこれでハラミなのー⁈


「久しぶりだね。

今日は少し話が有ってきたんだけど、家建てたんだね」

おお、シルジットさんの言葉が少し砕けてる?

「ええ、最近オーガの血統の人が建築に嵌ったとかで、彼方此方で家を建てて回っているのよ」

「その話後で聞かせてもらえる?」

「ええ、勿論良いわよ。

…で、後ろの人達は何?」

あれ?何だか睨まれているような?

「その辺りも含めて説明するから中に入っても良いかな?」

「……あの人達も?

…まあシルジットが言うなら仕方ないわね。

どうぞお入りなさい」

何だろう、気のせいじゃなく歓迎されてないよね?

シルジットさんに対してとの気温差有るよね?

もしかして……いや、思い込みはやめよう。

とりあえず家に入れてもらえたから、腰を落ち着けて話し合いをしよう。



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