4話 運命のいたずら
「俺はここで見てるからな」
修がニヤニヤしながら俺に言う。
「何話せばいいんだよ……」
と、俺が口からもらすと修が
「今日も可愛いね歌葉ちゃん、とか言っとけば?」
と修に言われた。
「そんなこと言えるわけないだろ……」
俺はふてくされたように言う。
ーそういえば歌葉は何をしてるんだ?
ふと、歌葉の方を見ると歌葉はなぜかこちらを見ていた。
だから歌葉に話しかけることにした。
「行ってこいよ」
修も言ってくれる。
ーじゃあ行くか……
「こ、こんにちは、風見さん……」
「こんにちは……雨原くん」
歌葉はまっすぐにこちらを見て微笑んでいる
―やっべぇ超かわいい
「あのときはごめんね?……帽子を拾ってもらっちゃって……」
「いや、全然大丈夫だよ」
「……」
「……」
―会話が続かない。
すると突然ドアが開き
「かえろーうーたーはー」
誰かわからない小さな子が歌葉を読んでいる。
「ご、ごめんね?……美癒ちゃん今行くね……」
と、美癒と言う女の子に言ってそしてこちらに振り向き
「じゃあ、雨原くん、また明日……ね?」
と、歌葉に言われてしまうと
「そうだなまた明日」
と、返すしか無くなってしまう
話が終わると
「話せてよかったな?」
と、修が言ってくる
「ああ、よかったよ」
「じゃ、俺達も、かえるか」
「そうだな」
そして俺は家についた。
長い一日をまずは終えた明日なにがあるかはわからないけど明日を楽しみにしたいと思う。
そしてふと部屋の窓から外を見ると―。
向かいの家に歌葉がいました。
「はっ……⁉︎」
俺は思わず声を出してしまう
「え……⁉︎」
歌葉が声を出す。
自分も歌葉も窓を開けているので歌葉の声がよく聞こえる。
ーなんで歌葉が隣の家に……?
そんなことを考えていると歌葉に話しかけられる。
「あ、雨原くん……」
「風見さん隣の家だったんだね」
「わたしも、いま気がついて……」
珍しく歌葉が照れているように見える。
「最近引っ越してきたのか?」
と、俺は歌葉に問いかける。
「う、うん……結構最近ね引っ越してきたの……」
「そっか……」
「うん……」
話がそこで途切れてしまう。
二人でお互いを見つめ合っていると、ふと歌葉が
「わたし、もう寝るね?……」
「ご、ごめん……また明日……」
「うん……」
歌葉が窓を閉めるので俺も寝ることにした。
―運命近すぎないか?
そんな事を考えながら夢の世界に落ちていくのであった。
本日2本目です!