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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

小説家になろうレイプ!文豪と化した先輩

作者: そのまんま東のような人物のイラストをイメージ画として自身が一種の淫夢系のキャラクターとして扱われている、近年ではイワナ系朗読やFXで有り金を溶かしたりしている朗読兄貴

ぼくひで


俺は小説を書き始めた。

と言うのもあくまで趣味程度だ。本気で小説家になろうなんて思ったことは無い。

でも、小説を書いてると自分の好きな世界を他の人に共感してもらえる。

絵を描いたり、動画を作った方が具体的で分かりやすいかも知れないが、小説は単にキーボードを打ち込むだけで出来る。マウスも多少動かすけど、動画や絵ほどでは無い。


小説は妄想が大事である。

俺は小説のネタを求めていた時、とある人物からスカウトを受けた。

―――所謂、ホモビデオである。俺はこの非日常感を何処からか感じ、速やかに承諾した。

普遍的にも、同性愛は余りいい意味で捉えられていないこの世界に於いて、其れに触れることが果たして何の意味するものなのか、不思議な感覚こそが小説のネタに出来そうな気がしたのだ。


俺はホモビの撮影に赴いた。題名は「誘惑のラビリンス 第三章『空手部・性の裏技』」。

題名が顧客狙いの正面受けな名前になっている。ラノベみたいだ。

まあ、これからが本番。さて、一肌脱ぐとしようか。


◆◆◆


シナリオ通りに発言し、見事撮影を終えた。悦楽も、多少は感じられた。

終わった感触、馬鹿馬鹿しく思えてきた。と言うのも、厭がる後輩を襲うって事は自身の貞操概念に反しているからだ。やはり、良心が痛むのである。演技であろうと、行ったことは行ったことだ。

胸が引き締まるような感覚がする。胸苦しさが、息までをもを圧迫させるかのように。

俺は辛かった。俺と同じ立ち位置で後輩を襲撃した三浦は、大層阿呆な顔面をしては演技を熟していた。


果てさて、これをどう小説にしようか、悩みどころだ。

俺はネット小説として出す。小説サイトの名前は「小説家になろう」。

多くの小説が集い、読者もそこそこいると言われる、言わば小説専門サイトだ。


俺が思うに、小説は一つの真理だ。

其処にあらゆる世界観が圧縮フォルダのように詰まっている。其れをクリックと言う行為で展開し、中にある多くのコンテンツを我が物に出来るかのような感覚だ。

全てを征服したかのような存在…そう、読者はその世界に於いて絶対的な存在である。

全てに於いて客観的な立ち位置で、下界で繰り広げられる行われを見るのである。


俺は、だからこそ其の世界観を織り成したいと考えていた。

マイパソコンであるサーフェスPro3を開き、どんな内容の小説を書こうか悩んだ―――。

その時、だったかもしれない。


「おい、野獣!来たゾ!」


俺の家にやって来たのは、先ほど撮影を終えたホモビデオに共に出演していた三浦であった。

相変わらずの阿呆らしさを醸し出している。嗚呼、なんて馬鹿馬鹿しいんだ。

コイツとなんか構っている暇は作りたくない。俺は小説が書きたいんだ。


「嬉しいダルルォ?」


彼は自身と言う客の登場のよろこびの押し付けを図ってきた。

ますます、俺は馬鹿馬鹿しく思えて来る。なんて客の登場だ。俺はとにかく小説が書きたいんだ。

感情のアイデンティティークライシス……歯牙にもかけたくない思いだ。


「嬉しくなんかない。何で来たんだよ」


「おっ、あれか?反抗期ってやつか?これでも俺の方が年上ダルルォ?」


「年上なら何だっていいのか。勝手に人の家に上がり込んでいいのか。

年上なら何だって許されるのか!?……そんな訳ねえだろ!」


俺は怒っていた。やはり、感情論は駄目だ。論理的に考えよう。

彼が此処に来たのは、主に友好関係の上昇を図る為であろう。悪い気配は漂ってこない。

案の定、彼は俺の罵声を聞いては悲しそうな顔を浮かべていた。


「なんか……ごめんな。悪いこと、したみたいで」


このまま帰ってくれ。俺に怒りなり憎悪なり持っていいから、出ていってくれ。

俺は早く小説が書きたいんだ。既に、俺のパソコンには新規小説作成ページが出ている。

此処に小説と言うものを書くだけで、俺は清々しい思いに浸れる。

他人の目の中では浸れない、軽くて明るいような感覚だ。そんなのを、彼に邪魔して欲しくは無い。


「俺は怒ったゾ!野獣!信頼してたのに!」


急に怒りだした三浦は椅子に座っていた俺を突き飛ばしたんだ。

俺は膝から地面に滑り込み、多少の擦り傷を負った。カーペットを敷いておくべきであったか。

彼は俺のパソコンで何やらキーボードを同じ順で繰り返し打ち込んでいる。

早く止めさせなくては、俺が大失態を受けてしまう。一瞬でも公開させれば、誰かに見られてしまうだろうから。


「やめろ!ふざけるな!」


俺は止めに入ろうとした。が、上手く立ちあがれない。

どうした、俺。足を見ると、転んだ際に足を吊ったらしい。確かに、足が動かない。

クソヤロウ。こういう時に、人は恨みの声をあげるのだとよくよく分からせてくれた。

彼は慣れた手つきで俺のパソコンを操作している。


「…ハァ…ハァ…ハァ…」


彼は汚い仰ぎ声みたいなものを出しながら打ち込んでいた。

汚臭がする。彼は頭の中で何を卑猥な事を考えているのか。…しかし、足が動かない。

嗚呼、この野郎。コイツを下北沢駅の地下化工事の際にコンクリートの中に埋めたい気分だ。


「よし、出来たゾ。これで野獣も官能小説家だな!」


彼は自身満足げに誇らしげな笑みを浮かべていた。はっきり言って怒りを募らせる物であった。

俺は立ち上がろうとするが、起き上がれない。この時、三浦が俺に内容を見て欲しかったのか、手を引っ張って椅子に座らせてくれた。少しだけ感謝の心を持ったことが恥ずかしく思える。

俺は彼が書いたという小説の内容を見ることにした。内容は―――


「イけ!野獣先輩」


俺が主役なのか?題名からして、きっとそうだろう。

短編小説みたく、すぐに読める内容だ。まあ、あの短時間ではきっとそんなものだろう。

溜息を吐きながらも、俺は読むことにした。馬鹿馬鹿しそうだ。

でも、彼は実は智将であって、俺よりも何倍も小説執筆に関わっている可能性も否定できない。

よし、早速彼の書いた小説を読むこととしよう―――。




「あ~今日も学校楽しかったな~。早く帰って宿題しなきゃ」

「あれ・・・?」

「ぼく野獣」

「おじさんやめちくり~(挑発)」

「言うこと聞くよ・・・」

「ライダー助けて!」

「会いたい・・・」

「痛いのに・・・この人おかしい(小声)」

「痛いんだよもう・・・」

「やだ・・・やだ」

「ああイッタイ、イッタイ、痛いいいぃぃぃぃぃ!ねぇ痛いちょっともう・・・痛いなもう・・・」

「痛いよもおォォォォォう!」

「イッ!?」

「痛いんだよもう!ねぇもう嫌だもう!ねぇ痛いぃぃぃもう!痛いよ!」




これは俺の侮辱罪にあたる行為だ。

溜息しかつかない。しょうがない、消すとしよう。幸い、彼はもう帰った。

やる事はしっかりやって、迷惑を掛けてくれたものだ。年上だとは思いたくないぐらいの低能だった。

………ん?何だこれは。俺に運営からのメールが届いているじゃないか。どれどれ。




ユーザID:8101919

野獣先輩 様


いつも小説家になろうをご利用頂き、ありがとうございます。

小説家になろう運営です。


本日、野獣先輩様の投稿作品内におきまして、掲載許可の行なわれていない二次創作作品が投稿されていることを確認致しました。


▼対象作品

Nコード:N1919DA

タイトル:イけ!野獣先輩


小説家になろうグループでは運営側が権利者様より掲載許可を得た作品を原作とした二次創作のみ投稿を受け付けております。

掲載受付開始を行ないました作品以外を原作とした二次創作小説のご投稿は遠慮頂きますようお願い申し上げます。

また、この度の件については、上記に該当する作品が確認されておりますため、非常に悪質なケースと判断しユーザIDの削除措置を実施致しました。

今後、小説家になろうへのユーザ登録はご遠慮下さい。

再度の登録が発覚致しました時点で即時のID削除対応を実施致しますこと何卒ご了承下さい。




……は?

俺は目を疑った。どうして、よりによって三浦にやられたのに…こうなったんだ。

俺には理解出来なかった。幾ら何でも、これは理不尽過ぎる。俺のアカウントは呆気なく削除された。

虚しさが辺りに凍り付いた。結局、俺はこのサイトで何も出来ずに追い出されてしまった…。

二次創作、と言う事はこれも何かの二次創作なのだろう。泣けてくる思いだ。よりによって俺のアカウントで。


◆◆◆


俺は何かに憑かれたような感覚であった。

この世の終わりを見たかのような眼だ、と友人に言われてしまった。あの悦楽は、もう無い。

俺は大学を一日中、疲弊したかのような感覚に襲われていた。東京大学も、疲れるものだ。

その時、俺は小説を書こうと思った前に、一つの貞操概念を思い出した。

悦楽も、小説執筆だけでは無いのだ。そう、俺にはまだ「アレ」があったのだ、と。


◆◆◆


「ん~。いい時には結構いくね、結構ねぇ」

感想書いてくれたらウレシイ…ウレシイ…(ニチニチ

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― 新着の感想 ―
[一言] え、なにこれは
[良い点] 既に野獣先輩についてはよ〜〜〜く知っているので、ねっとりした前置きが無くても面白い +114514点 [気になる点] 野獣先輩が汚くなさそう -810点
[良い点] ええ作品やこれは… [気になる点] ひ で ○ ね
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