表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「追放王子の冒険譚」  作者: 蛙鮫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
28/61

「イェルカル山脈」

目を爛々と光らせて、テントを見ている。相手の様子を伺っていると魔物がテントに向かって走って来た。


 アーケオはすぐにテントから出て、応戦した。鋭い爪の攻撃を何度も捌いていく。前なら苦戦していたが今は軽く捌けている。


 これまでの強敵との戦いがアーケオの実力を確実に向上させていたのだ。


「ふん!」

 テントから出て来たマシュロが魔物の首にナイフを突き刺した。首から血が吹き出て魔物がしばらく痙攣した後、倒れた。


 ひと息着こうとした時、近くから雪を踏む音が聞こえた。先ほどと同じ魔物がもう三体もいたのだ。


「まだいたなんて」

 アーケオが剣を構えた瞬間、視界が真っ白になった。吹雪が吹き荒れ始めたのだ。あまりの勢いで視界が真っ白になった。ホワイトアウトだ。


「これじゃあ魔物がいつ来ても分からない」


「アーケオ様。背中をつけましょう」

 アーケオとマシュロは離れないように背中をつける。突然、魔物の一体が襲いかかって来た。アーケオはすかさず首を斬った。生首と胴体が離れて倒れた。


「吹雪でも分かるんだね」


「おそらく嗅覚が優れているのでしょう」

 するとアーケオは背後から殺気を感じた。マシュロの方に魔物が向かって来ていたのだ。


「遅い!」

 マシュロが見事な短剣さばきでもう一体を刺し殺した。残りは一体。アーケオは目を閉じて、意識を集中させた。全てを白く染める吹雪。吹き荒れる風の音と自身の心臓の音。マシュロの吐息。全ての音の流れを理解して、そこから発生する乱れ。つまり敵襲に備える。そして、その時が来た。


「グオオオオオオオオオオ!」

 魔物が雄叫びを上げながら、迫って来た。


「一閃!」

 アーケオは剣を振った。魔物の首がゆっくりと落ちて、雪を赤く彩った。鋭心から教わった技を実戦で使用することに成功した。アーケオは思わず、口角を上げた。しばらくすると吹雪が止んで、太陽がアーケオの前に姿を見せた。


「鋭心さん。出来ましたよ」

 寒空の下、極東の島にいる師に向かって呟いた。


 次の日、アーケオ達は下山した。


「世界大会ってどこでやるんだって」


「確かアルタリアという国ですね」


「よし。目指すはアルタリアだ」

 アーケオは強者集う坩堝に向かって、足を進めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ