表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/12

朝から超定番じゃね?

まだ4月になったばかりなのにどうしてこんなに暑いのか。額に汗をにじませながら入学式の会場に向かっている俺は今年高校生になる北町晴馬だ。

「あっちぃ…はぁ入学式行きたくねぇよぉ…」

本当は母親と一緒に入学式に行く予定だったのだが母が家に忘れ物をしたことで絶賛ぼっちで高校生活初の電車通学をしている最中だった。

かろうじて電車の中は涼しいのだが朝ということもあり、サラリーマンや他の学生もたくさんいる。

「これが満員電車か…余計学校行きたくなくなってきたな…」

そこからやや時間が経ち、あらかた人が少なくなってきた頃、

「ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁっ」

「ぶふぇっっ」

ドアの前でスマホ見ていたらなんかメロンパンくわえた女子高生が駆け込み乗車してきたんだが。

「いたたー…あ、ごめんっ!」

突然の青春イベントに戸惑いながら立ち上がるとそこにはきれいな黒髪をポニーテールで結んだやたら顔立ちの良い美少女が立っていた。これホントに高校生か??

「ちょっ駆け込み乗車は危ないでしょーが!」

「あははっごめんねー!お詫びにメロンパン食べ 

 る??」

「いらんわ!!」

新品ならまだしもなんで食べかけを渡すんだよ。まぁ寝坊して朝ごはんを食べ損ねたお腹が今にも鳴りそうなことは置いといて。

「そんなこと言っても本当は食べたいと思ってるんじゃないの???」

なんか変なこと言ってる彼女にジト目を向けているうちに目的の駅に着いたようだ。

朝から散々な目に遭ったのでため息を吐きつつさっさと母親との待ち合わせ場所に着きたいので足早に学校に向かう。

しかし何故か先程のやたら顔立ち良い彼女がついてくるではないか。まさかとは思いつつも学校に着くとそのまさかだった。どうやら彼女も同じ学校らしい。しかも制服のリボンを見るに同じ学年のようだ。電車の中ではぶつかった困惑で気づかなかったが。相手はスマホを見ながら歩いているためこちらに気づいていないらしい。

美少女と同じ学年になるという事実に内心困惑しつつも心が躍っている。仕方ないじゃん男子高校生なんだもん。そりゃあ美少女とお近づきになれたら嬉しいに決まってる。

「それでも学校行きたくねぇ…」

そんなこんなで無事に母親(家にスマホ忘れてただけらしい)と合流し、入学式を終えた。最後らへんは眠すぎてほとんど何も覚えてないが。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ