表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/163

記録88_圧倒と恐怖と違和感









「おいおい?大丈夫かよ《血の死神(ブラッディ・グリム)》サマ?再生する間も無くボロボロだなぁ?」





 相手の体の一部を強制的に異空間に送り込んで切断する《空間断裂》。





 《顎門(アギト)》と同系列の空間に作用する攻撃技であり、斬った分や食われた分など、別空間へと送られた肉を再生するには、自分で作るしかない。



 他の生物であっても、指をくっつけるのと、何もないところから指を再生させるのとでは全く違うように、《血の死神(ブラッディ・グリム)》もそれによってかなり消耗しているようだ。










 それに対して《睡魔》は、笑っていた。




 なんと言ってもこれはゲームだ。


 楽しまなければ意味がない。
























 これを見た《集眼》は、“怖い”と思った。





 当たり前だ、なんと言ったってこれは、『命を賭けたゲーム』なのだ。



 プレイヤーに負ければ一生メビウスをプレイできない。







 今では多くの働き方が《メビウス》になっていっているこの世の中、《メビウス》がプレイできないと言うのはもはや『死』に他ならない。







 それに、裏社会では『実死設定』と呼ばれる『情報漏洩を防ぐために、負けたら殺す』とか言う人の命を軽々と潰す機能まで、メビウスにはついてしまった。






 そもそも、脳波を読み取る機械がついた影響でもあるが、『人の死は覆らない』の思想をゲームに持ってくること自体間違っているのだ。





 そんな殺人マシーンのようなものを『ゲーム』として、あろうことか楽しんでいる《睡魔》と言う人間を、心の底から恐怖したのだ。









「死ぬのが怖いか?《血の死神(ブラッディ・グリム)》。ただの作り物であるお前が、そんなものを感じるのか?気になるなぁ?」




 ただ、無邪気な子供のように。


 純粋な好奇心を満たすかのように。





 彼は、おもちゃを壊すかのようにバケモノのような死神を(たお)すのだ。











 これさえも、最強が最強たる所以なのかもしれない。




 この狂気的なほどのゲーム脳。


 これほどの楽しむ心。









「?どうした《集眼》、震えているぞ」



「あ、あぁ。なんてったって、恐ろしいからな」









 あぁ、()()()()()()()()()()()()()






 確か、『確かに、《睡魔》の戦いは見ていて狂気的だが、恐怖を感じるのか?』みたいなことを言っていた気が───……







「恐ろしいのか?どこがだ?何故、おそろしししいんだ?」









 ──────────は?






 今、なんで言った?





 なんで、()()()()()()()と、今こいつが言った内容が違うんだ!?












 まて、その前に。




 なんで俺は、今これから《食龍》が言うはずのセリフを、まるで聞いてきたかのように考えていたんだ?



 それに、俺よ。


 俺が聞いた内容とは、なんだ?



 しかも、《メビウス》では珍しいバグが起きていた。







 どういうことだ?妄想?






 …………───ではない。


 言っていた確証は、ある。





「………一体、何が起きたっつんだよ………」








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ