記録78_2人目の刺客
「………やりすぎじゃない?」
「あんな組織と関係を持ったやつが悪い。自業自得です」
手を拭いながら《カタクリフト》が歩いてくる。
「ね、ねぇ……アタシもあれしないとダメ?」
「別にしなくても良いですけど、そんなにお人好しだったら騙されるのでは?」
「うぐっ……」
《風姫》は覚悟を決めながら前へ進む。
前から命をかけたコロシアムには出場してきたが、これほど自身が負けそうな状況で戦うのは久しぶりだ。
「いつものことだけど……人の死の原因になってるって良い気分じゃないというか……私犯罪者だよね?」
「ずっとここで戦ってたのに今更それ言うか?」
「うっ、うるさい!!《錬金翁》さん、一応《実死設定》解除の準備お願いします!」
「へいへい」
少し緊張しながらも、《風姫》は前に出る。
まぁ一応、《カタクリフト》という一番手が容赦なくやってくれたおかげで、こっちも気が重くならずに済む。
「よし、私の相手は………」
「………俺の相手は、《コロッシウム》の中でも何度も優勝経験のある……あぁ、自称《隼鬼》の弟子か」
「!?、このコロシアムの看守さえ、そっちの陣営の一人だって言うの……?」
出てきたのは、《錬金翁》達が入ってきたときに喋っていた看守だった。
「いくら顔見知りだからって、手加減されるとは思わないことだ。《風姫》」
「いや、ちょっと、待てよ。ウチだぜ?顔見知り程度の仲だったのか?ウチら」
少し困惑し、涙目になりながらも説得を試みる。
が……。
「お前はよくここに放り込まれてたな。で?それでなんだ。俺は拾ってくれた恩を返すために、ここに従事してるんだ。前話しただろ?俺の過去」
「友達に借金押し付けられて、その金を返したせいで親や婚約者からも見捨てられて、仕事も上手くいかないところでここの人に拾われたって…………」
「そうだ。たった数回放り込まれて、その機会にしか話さないお前と、俺の恩人。どっちを優先するかは明白だろ?」
説得虚しく、看守は戦闘体制に入る。
「《風姫》、もう諦めろ。戦うしかないんだ」
「うっさい…………わかってるよ……………」
私が勝てば、看守は死ぬ。
看守が勝てば、看守は必ず私を殺す。
「やるしか………ない………………っ!」
覚悟が決まった《風姫》も、刀に手をかける。
両者、戦闘準備が整い、静かに試合が始まる。
「じゃあ、いくよ………」
「いつでも来い。先手は譲ってやる」
「……………《武功超過》、っ!!」
刀が一瞬で引き抜かれ、看守もそれに合わせて能力を発動させる。
「………《疾走監獄》!!」
「《七点、抜刀》!!!!!」
両者、能力が弾け飛んだり




