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記録65_《内壊針華》



昨夜投稿を頑張った結果です。

許してください………。













「おい。こっちに来い」



「………行動が早いな」








 予選が終わった次の日、《錬金翁》と《カタクリフト》。



 その二人が、牢に入れられた初日に切り掛かってきた少女……つまり、《風姫》に呼び出されていた。





 場所は取り締まり室のような場所だった。







「ゲーム名すら、互いに知らなかったな」



「私は《カタクリフト》と申します」



「お前の方のゲーム名は、噂で聞いた。おまえ、この惑星(ほし)じゃかなり上位の剣士らしいじゃないか」



「あぁ、そうらしいね。おまえに言われていなければ、もう少し喜べたんだけどなぁ……」






 《風姫》は自嘲している。



 予選での戦いを見て、『勝てない』とでも思ったのだろうか。




 それはおかしい。





 なぜなら、あの《神速の刃》を扱えば、能力(アビリティ)を使っていない《錬金翁》には勝てる。




 そう確証できるほどの実力だと、《錬金翁》は踏んでいたからだ。








『アテが外れたか?いや、だが《隼鬼》の弟子だ。能力(アビリティ)があるはずだ………』








「アンタ、予選では能力(アビリティ)を使わなかったな。それに、私に切られた時も、なんの反撃もしなかった」





「なんだ、あそこで大暴れしてほしかったわけじゃなかろう」



「まぁその通りだよ。ウチは…………お前達に届かない気しかしない……」

























「もちろんだ。《四天王》は、同列に語られる《四天王》でも勝てない。大昔にだが、実証済みだ」





「「…………え」」







 《カタクリフト》と《風姫》は衝撃的なすぎて、口を開けたまま固まっている。








「………なんだ、《カタクリフト》。お前は知ってるだろ」



「まさか、言うとは思わなかったんですよ。自由でもないし、《実死設定》もあるのに、これを隠し能力(チートアビリティ)派閥が聞いていたら、僕らは絶体絶命です」








「逆に、聞いてると思うか?それに、聞いていたとしても、《ドクター》を引き摺り出してこないと、俺には勝てない」





『その通りだとも、聞かれると思わなかったのか?』







 背後から、スピーカーの声が聞こえた。




 その瞬間、《カタクリフト》と《錬金翁》は臨戦形態に入った。








「え?どういうこと?ねぇ《カタクリフト》さん??」



 《風姫》は取り残されている。









「へぇ。《ドクター》の奴、この惑星の支配人を手駒にしていたか」




『今、隠し能力(チートアビリティ)派閥の雑兵を派遣されているところだ。だから、彼らの到着を待ち、到着次第、お前を処刑することにした』








「のんびりだな。それまで、俺はどうなる?」










『じゃあ、ここのコロッセオの(ロック)を開放して、ここの住人全員で殺し合いをしてもらおう。これが、今回のコロシアムの方式、《市街地混合戦》だ』











 その瞬間、あたりから爆発音が聞こえた。





「ハハハハハアァッッッ!!!自由?自由!?ヒャッハハハッッ!!!」






 剣闘奴隷が解放されてしまった。









『さて、まずお前は今回のコロシアムで優勝して、《次回のコロシアム》への参加権を獲得することだな』









 高らかな笑い声と共に、《錬金翁》の背後では、自由に興奮した剣闘奴隷の暴走と、それを許さないこの惑星の自警隊が争っていた。









『では、楽しみたまえ』




「待て待て。お前、名前言えって」





『そうだなぁ…………そうだ。私のゲーム名(なまえ)は…………《咎人》、だ』









「そうかよ。最高だな」




『では改めて、ここに、コロシアム『市街地混合戦・コロッシウム』の開始を宣言しよう!!!』









 高らかに宣言されたその言葉のみ、この惑星、全土に響き渡った。






















































「あー、待てよ。すぐ終わる」




『???それはどう言うことだ?このコロッシウム中の剣闘奴隷。流石に骨が折れるだろう』




「だろうな。だから、能力(アビリティ)()()()使う」







『…………やはり、お前の言っていることの理解ができない』









「すぐわかる」














 そう言うと、爆発によって空いた取り締まり室の壁の穴の前に立ち、そっと指を掲げた。






「《カタクリフト》、《風姫》。お前達も、この光景を覚えておけ。この俺……………《錬金翁》の本気を!!!」







 そういうと、指を鳴らす。






 そうすると、剣闘奴隷に変化があった。











「が、っは、あ、あああぁ、あああああああああああぁうがかいちべらばぐはあああぁぁぁぁ!!!!!」








 その剣闘奴隷は、体内から針山、槍、剣を無数に出して死んでいった。





 剣闘奴隷達は体内から出る武器、なんなら、武器でさえ無いものに体を内側から貫かれて力尽きていく。






「これは…………」




「《内壊針華(ないかいしんか)》」




「…………?」





「この技名だ。自身が指定させた相手に、絶対的な死を与える」








『………なんだこの技は……。聞いてないぞぉ!どういうことだああぁぁぁ!!!』







 この技を使う相手は限られる。



 この技は、『一度会った相手』であり、『呼吸をする者』であればほぼ確実に相手を捉えることができる。







 今、剣闘奴隷達の腹や頭を引き裂いている、あの体内から湧き出ている武器達は、リアルタイムで《錬金翁》が使っているものだ。





 錬金翁は一度触れたことのあるものの周りからでしか『有』から『無』を作り出せない。





 だから、自身の周囲に、自身の細胞を細分化したものを生成して置くことにより、相手がこれを吸えば、相手の体内からものを作れるようになるのだ。










 これを利用したのが、この技、《内壊針華》。






 ちなみに、仲間や民間人にもこれを吸っている人がいるので、武器を作り出す細胞は任意で選んでいる。





 常人にはできないほどの頭の回転速度で、だ。











『……なんてことだ。これが最強と呼ばれる、《四天王》のちからの一端なのか………!?』











 《咎人》が絶望する中、《錬金翁》、《カタクリフト》はその光景を優雅に眺め、《風姫》はよくわからない状況を整理していた。
















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