記録47_混戦
「チッ……。どうするんだ、多分あいつの能力、かなり厄介だぞ!」
《錬金翁》もよくわからない『死の刃』で《死神》に近づかずにいる。
《カタクリフト》も、刃を耐えているが、それも後何回保つかどうかだ。
「私には彼の能力がわからないのですが!?」
「多分………《死神》の能力は、『範囲内に自身の『死』のイメージを具現化させて相手に放つ』能力だ!!」
「つまり……!」
「さっきまでの、アイツの『死』のイメージは多分、【心停止】だったんだろう。だが、今のアイツのイメージは【地獄】とか、【刃物】、【ギロチン】。まぁ、かなり色々混ざってるだろう」
「つまり、ちょっとかすっただけでも死に至るのでは?」
「そうとも言え………っ!」
際限なく刃が地面から生えてきて、あまり身動きがとれなくなっていた。
「くうっ、ふぅぅぅぅぅ………があぁぁぁ!!」
《死神》は自身の力を制御できず、ヤケクソで周囲に《死域》をばら撒いていた。
「アイツはここで倒した方がいい。今後《ドクター》達と戦う時とかにコイツがいれば、こちらは圧倒的後手に回る」
「私も、それには同感です」
《機械化》を使った《カタクリフト》と、周囲に槍を展開させた《錬金翁》が、うずくまる《死神》と相対する。
「《ドクター》、《錬金翁》、《ドクター》ぁ…………、《錬金翁》っっ!!!」
怒りに身を任せ、そのまま突っ込んでくる《死神》を、《錬金翁》が浮遊する槍で受ける。
「《ドクター》が失敗しなければ、《錬金翁》倒されていれば、俺はうまく行くはずだったのにいぃいいぃいぃいいいいぃ!!!」
槍で受けられながらも、彼は《死域》を発動し、彼らの注意力を減らしていった。
《カタクリフト》は防ぐだけで精一杯、《錬金翁》は《死神》を留めながらも《死域》をいなしているので決定的な一撃を与えることができなかった。
だが、その状態は長くは続かなかった。
《機械化》に限界が来たのだ。
《死域》を防ぐのを諦め、次はただひたすらに避け続ける方針に切り替えたが、それも体力的な問題で長くは続かないだろう。
その時。
鉄を練った槍が、《死域》のこめかみにめり込んだ。
「《鯱鉾》の仇は絶対取るんだ……」
その槍が出てきた方角を見れば、避け続けて疲労困憊であった《カタクリフト》が、《スナイパー》の使っていた【コピーの玉石】を持っていたのだった。
あれは元々は《錬金翁》の実験の試作品だったものだ。
この後につくる、《賢者の石》をつくるときのための下積みであり、作ろうと思えば簡単に作れるものだ。
それを、《鯱鉾》がいなくなる間際で、《錬金翁》が作ってコピーを使用したのだ。
避け続ける《カタクリフト》には、『槍を魔力を込めれば撃てる」というのは今一番手っ取り早い攻撃手段なのだった。
さて、ここからが本番だ。
不定期で新作も出そうと思ってます、こちらもどうぞご贔屓に
人類の為の異世界生存術
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