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記録44_争いはまだ終わらず





 《鋼鉄魔人》が横にそれ、《引力核(コア)》と《集眼》が向かい合う形で対面する。







「《集眼》…………ね。そこまで強い援軍とは思えないがな」



「そうか?少なくとも、《睡魔》の特訓を受けただけはあるぜ?」





 手に持つのは、魔導書。






「新魔法、解放」




 魔導書が一人でに開く。





 ハハ。


 まったく魔力が足りないじゃないか。





 でも、大丈夫だな。


 いけるいける、何の問題も有りはしなかったな。




 魔石…ただの魔力のこもった石を砕き、魔導書にさらに魔力を込める。






「そんなの、ただの時間の無駄だと思うけどね」





 《引力核(コア)》はそんなのお構いなしに突っ込んでくる。





 あれは、あまりにも俺のことを舐めすぎだ。






 《引力核(コア)》の伸ばした手が、《鋼鉄魔人》によって遮られる。




「前のように、貫かれることはありませんよ」


「チッ、鉄屑風情が……っ!」







 《引力核(コア)》が獲物であるグローブと短剣を取り出す。







「一撃でも入れば、お前は砕けるほど重い傷が入るぞ」



 そういいながら、《鋼鉄魔人》と《引力核(コア)》の戦いが始まろうとしていた……………。







 というわけでもなく。












 魔力ドーピング剤で魔力の底上げをした《集眼》の魔力と、魔石の魔力を溜め込んだ魔導書を掲げ、新たな魔法を放つ。






「《デルマイノド》」




 時空を裂きながら、頭の丸い巨人の怪物が出現した。
















 〉〉〉








「なぁ、真人。俺たちって、これからどこいけばいい?」





 《マスター》を退けた《睡魔》と、時間稼ぎをした《女傑》、囮に使われた《霊卓》だったが、まだ《マスター》討伐場所から動いていなかった。



「いや、まだどこにも行かない。もうちょっと、待とう………zzzzz」



「………まだ寝てるのか」






 《睡魔》はぐっすりと眠っている。


 それと並行して《食龍》と《スナイパー》は命をかけた戦いをしているにもかかわらず、だ。







 しばらくして、ずっと寝ていた《睡魔》は急に目を覚ました。





「そろそろ、だね」




 その時には、もはや《霊卓》たちも感じ取っていたか。









 3人で同じ方向を見ている。




 それは、さっき呆気なく散っていった《マスター》を倒したところだ。





 埋まっていた何かが、墓場から出てきたゾンビのように腕を出して這い上がってきた。







 身構えるとそこには…………。













「やっぱり、迎えにきてたんだな」






 とても便利な運び屋、《翔身》が飛び出してきた。



 そして、その体から飛び出てきたのは………。








「いやぁ、危ないところでしたよ。ありがとうございます、《翔身》さん。細分化した個体を一体持ち歩いていてよかった」










 さっきの攻撃がなかったかのように、無傷の《マスター》が立っていた。




「なんか、妙にヌルッと終わったなぁと思ったら!!」



「そう簡単に死んでしまっては《隠し能力(チートアビリティ)》の意味がなくなってしまうからね」










「でも、もう同じトリックが通用するとはおもって思ってないだろ?」




「まぁ、ここまで来て《翔身》任せとは情けないですからね。そちらこそ、先ほどのような攻撃の仕方はもはや対策されていると思った方がよろしいかと」







 《マスター》は何かの()を構える。






「そういえば………」




 《睡魔》が口を開くと……………。


















 右に飛んだ。
















「残念、君とは直接話がしたかったのに」





 直後そこにあったのは、《翔身》と、そこから手だけを出して引き摺り込もうとしてきた、彼がいた。














「後にしてくれないか?《ドクター》」




「今でなければ皆に殺されるかもしれないからね。《賢者の石》。取られちょったからワンチャン仲間に殺されるかもしれないんだから」




「その時はその時だ。勝手にくたばってやがれ」













 史上最大の難敵、《ドクター》が、《翔身》から身を乗り出しながら言った。








「わたしは《睡魔》と戦うなんて話は聞いてなかった。《錬金翁》を倒すための時間稼ぎとしか聞いていないぞ。《ドクター》、早く回収してくれないかい?」




「多分もう無理だよ、警戒体制入ったからもう捉えられないと思うけど」
















 《睡魔》は今、気づいた。




「………………なぁ、あっちの会話聞こえてきて思ったんだけど、俺ってもしかして、避けられてる?」




「あぁ、もちろんその通りだよ」







 ちょっと傷ついていた《睡魔》に、《霊卓》はニコニコの満面の笑みで返した。









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