記録23_不可思議な少年
「失敗、ねぇ?詰めが甘いんじゃないの?暗殺者チームのボスの《引力核》さん?」
ボスをワープさせた奴が言う。
「お前が途中で引き返すからだろうが。もうちょっと長かったら殺せてた」
ボスが悪態をつくところを、第三者が制している。
「まぁまぁまぁ、今回は情報収集。相手もこちらを潰す気できますから、私たちはここで対策を万全にして待てばいいんですそのための今回の出撃ですからね」
惑星ウォーマーのはずれ。
ここで3人の男が話し合っていた。
「ところで、迎えに行ったあの体はもうやられたか?」
「いや、まだ生きてるよ。お得意の話術で時間稼ぎ中さ」
「そうだ、《引力核》さん。後で真人君について情報共有しましょう」
「にしても、なんでお前たちはあそこに《睡魔》いるとわかったんだ?」
「……まぁ、予知体質な方がいましてね………」
「…なるほど。まぁ、とりあえず作戦を練るか。お前たちの要望にもなるべく応えることにするよ」
こうして、男どもの密会は終わった。
のだが。
「標的発見、標準、ボス」
凶弾が、都市の方角から飛んでくる。
ギリギリで気づいてボス……《引力核》が能力で防ぐ。
「なるほど………追手だ。おそらく……」
「《スナイパー》」
冷徹な『元』暗殺者が、『敵』と相対した瞬間だった。
〉〉〉
消えかけの白龍の上。
そこには、真人、早昌、《食龍》、そしてワープを使った敵がいた。
「で、だ。何でお前はここに残っている?ワープを使って逃げればいいだろう」
「まぁ、ここにいても死にませんし、あなた方には殺せません。それに、別に使い捨てですからね」
「なかなかに舐めた口をきくが、それだけの自信なら事実なんだろう。だが、こちらには君を殺せる方法があるのは把握いただこう」
「あぁ、そういえばいましたね。彼、《食龍》……でしたっけ?まぁ私はただただ物理攻撃無効という力をっているだけですからね」
「あと、お前は何者だ?」
「何者、なにもの……漬物とかこたえていいものですかね?」
「お前の最後の言葉がそれでいいなら」
「まぁ別に教える義理はありませんし。いいじゃないですか」
「なるほど、教えたら何かしらに支障をきたすわけだな?」
「………どういうこと?」
「その間と口調からして、ビンゴっぽいな」
彼の場合、どこかに属する者だが、その名をバラすとその属する組織にいることが出来なくなり、その組織にいる間にしなければならないことをまだ終わらせていない、ということだ。
つまり、ここでこいつを仕留めるとその目的を止めることができる。
メリットはある。
「とりあえず、お前は今、ここで潰す」
「今、ここでねぇ?」
対峙した真人と正体不明のA…呼びにくいから、ワープを使う人ってことで『ワープマン』とでも呼ぼうか。
彼らはそれぞれ構え、顔に不適な笑みを浮かべ始める。
しばらく対峙し合うと、
『ワープマン』は構えをやめた。
「ははははは!!おもろ!お前、僕と戦って、今倒せると思ってるの!?」
「?」
「いくらメビウス最強でも、ここにいない人は殺さないでしょ?」
そう言った瞬間。
彼の体が溶けていっていた。
「!?!?どういうことだ!?」
「まぁ、また今度の機会にって話だな。狂人戦、頑張れよ、諸君…」
「ざ〜んねん、その、ばあさあく?ってやつは、ウチが全部倒した」
「うわぁ、《女傑》。こいつの存在忘れてた」
今ワープマンが言ったように、現れたのは《女傑》こと日宮 美花だった。
「あの量の狂人をお前一人でやったのか?」
「いんや、都市の人たちもこんくらいなら手伝ってくれたし、狂人100体ぐらいだったらこっちの数千人の戦闘狂いの方が強かったよ」
「そっかぁ……敵ってお前たちだけじゃないの?普通に残念……」
「お前は返さないから安心しろ」
白龍を消す作業を中断した《食龍》が、こちらに向けてボロボロの腕を掲げている。
「あ、あぁ。時間稼ぎは終了かな。まぁ、次会うのはもっと緊迫した場面になりそうだから、今のうちにのほほんとした会話を楽しむといいよ」
「うるさいな。負け惜しみはいいから、とっとと喰われちまえよ」
「さて、負け惜しみだとおm「《顎門》」」
バツンッッ!!!
《食龍》は有無を言わさずワープマンを喰った。
そして、そこにはもともと何もなかったかのような空間が残った。
「終わった。いない奴……《スナイパー》を呼べ」
「スナイパー……?目視出来る距離にいないぞ?」
《食龍》の質問に、早昌が答える。
「おい、《集眼》どこにいったかわかんないのか?さっき一緒に行動していただろ」
「あれは結局ボスだっただろ。そうだな、あっちの方角に行ったところを見かけた」
《集眼》…翔が指したその先は、都市の外縁。
治安の悪いスラム街、《アンウォーマー》と呼ばれるところだった。
すごくわかりにくいですが、《引力核》=ボスです。
これからわかりやすくなるので勘弁してください…




