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記録18_《ベルゼブブ・パニッシュメント》



 《地獄の門》

 それは、意志を持つ剣。

 自らの意思で主を選ぶ剣である。



 そして時に、主に楯突く者どもを地獄に誘い込む門となる。



 この剣は剣の中でも最高位に位置する。


 そして、その最高位の中でも破壊や殺傷に特化した剣だ。

 故に、防ぐ手段はかなり限られ、完全に防ぐことは真人でも無理だ。



 その《地獄の門》が今、開門する…。



「そのままだ、完全に殺すなよ。復活できる程度にぶちのめすんだ」



 無論、剣は喋ることができない。

 が、こちらの意思は一方的に伝わる。



「…地獄の………門………………」


 引き摺り込もうと《地獄の門》が引き寄せているが、彼女は気に介さずに真人への対策をしていた。


「対策済み…!」



 そう呟いた《スナイパー》が、遥か上空()()()()()()()



「!?!?」

「ここなら《地獄の門》の範囲外」


 上空から落下しながら能力(アビリティ)を構える《スナイパー》。



 だが、空中戦に持ち込んだのが、運の尽きだ。





「自由落下のお前と、《アイギス》で飛べる俺。どちらが有利になるかは考えなかったか?」

「!」


 気づいた時にはもう遅い。

 後ろから迫る《アイギス》の槍を受け止めきれずそのまま……



 槍は《スナイパー》を貫いた。




〉〉〉





「いやぁ、彼女強かったんだけど、残念ながら俺には一歩届かずだったんだ。亡骸でも見たいかい?」

「チッ……くそぅ、あいつ……まぁ、わかってたことか、?」



 真人が宙からゆっくりとやってきて、顎門(アギト)に言った。

 顎門(アギト)も、その言葉に対して何か考え込むように呟いている。



「まぁでも、君もすぐ同じ末路を辿るよ。安心するといいさ」

「どこが安心だよど畜生……」


「まぁ、勝敗は決したんだ。翔は戻ってても……」




「まだ終わっちゃいないさ」


 顎門(アギト)が立ち上がる。


「何、《スナイパー》が負けたからって、俺も負けみたいになるんだ?おかしいよなぁ、俺の方が強い可能性を見出せなかったのか?」


「直感では、君よりも彼女のほうが強いと判断したが、違うのかな?」

「そうかもしれねぇ。だがな、一回たりとも俺が《スナイパー》に劣ってると思ったことはねぇ」



 右手を構える。


「やめておけ、無駄だし、腕も限界なはずだ。君は強かった。でももう無理だ」


「かもしれないけどよ?もしかしたらを考えなかったかお前らが原因だと思うぜ?こんなことできるとは思ってなかっただろ…?」




「翔、早く退散するんだ」

「でも、こいつこのままってのは良くないだろ」

「巻き込まれる!早くーーー」




「遅い。もう、発動した」







 顎門(アギト)、大技


 《ベルゼブブ・パニッシュメント》!!




 腕を真上に掲げた。


〉〉〉




「わぁわぁわぁ!どうすんの!?《ビリージーン》は?」

「そうポンポン使えないの!一回使ったからもうしばらく使えねぇ!」



 彼の使った《ベルゼブブ・バニッシュメント》は、この都市規模で展開されていた。


 都市上空にあるのは、巨大な龍。


 今さら気づいた。


 顎門(アギト)と言うのだ。それで消えた空間はどこに行くのかは明白だ。


 そう、胃の中だ。

 あの能力(アビリティ)は空間を消滅させる方ではなく、空間を飲み込む能力(アビリティ)だったんだ!



 ならば、その空間をどうやって使うのか。

 それが、あの答えだ。



 今まで喰らってきた空間を、あの形にしているのだ。




 それにどうだろう、あの龍の機能。

 それは、通った部分の空間を飲み込み、自身の一部へと変え、さらに変形していくと言う力だ。


 彼は、その龍の上に乗っている。



 彼を倒しに行こうとも、あの龍に突っ込んでいったら、《ビリージーン》が使えない真人はかなり危険だ。


 翔もまずあの龍にさえ辿り着けない。




 そして、龍が成長を始めた。

 龍の胴体から、小型の龍が生え始めたのだ。



「うわぁ、気持ち悪い……」

「まぁ、ゲームだったら良くみる光景だけど、あそこまで見あるに再現するものかねぇ…」


 ヒュドラの分裂と再生のような光景だ。だが、胴体と尾がくっついたままなのが救いだろう。



「どうしろって言うんだ…正真正銘、対抗策がない」







「……ねぇ、嘘つきさん。抱えてる私のこと、覚えてるよね?」

「目覚めたか。ちょっと協力して欲しいんだが……」


「その前に、腹の穴、治ってる?」

「治したよ。ちゃんと約束は守るから安心して」


「で、何であんなに煽っちゃったわけ?」

「あいつが《スナイパー》連れて、『お前助かるからこっちつけ』って言って、従うと思うか?」

「思わないけど、もうちょっといい方法あったじゃん」


「あのまま大人しくやられとけば起きたときにネタバラシすればいいかなぁ〜と………」


「なるほど…こういうとこはテキトーなのね、」




「おいおい、なんてことしてるんだよ!」

「!?……何奴。」



 後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。



「あーもう!せっかくのゲーム内傷心デート中だったのに!」



 悪態をつきながら現れた早昌がいた。

 そしてその背後には……






「え?まさっち?おひさー!こんな戦闘中に再会とか運命?」

「やめとけ、彼氏が嫉妬ですごいオーラ出しちゃうから」

「俺なんかよりも真人のほうがいいよなそりゃ。勉強もゲームもできるしよ……」

「あー!ごめんごめん!!早昌が一番大好きなんだから!!」



 え?あの早昌と仲睦まじげで、真人と面識があるあの人誰?



「あの、真人さん?あの方誰ですのん?」

「あぁ、そういえばクランメンバー紹介で言おうと思ってたんだけどな……」

「新しいクランの人なの?」

「そうだ。早昌のクランから引き抜いてきた、早昌の彼女の《女傑》、日宮(ひのみや) 美花(みか)だ」


「よろ〜!」





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