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記録9_真人の試練・1




「お前・・・真人の、試練・・・・・・」

「そう簡単に突破できると思わないことだにゃー」




「すまんが、俺の意見も聞いてくれよ」

「「???」」


 早昌は不服そうに真人に物を申そうとしている。


「俺はまだいけた!なんで止めたんだ!?まだ俺の試験は終わりじゃない。あのゴーストが倒されたのは事実だが、俺はまだ倒されてない。あいつの刀も剣も効かない。銃も弾がない。対して俺はまだ剣が使える。あのまま続けてたら俺が勝った筈だぞ!」

「まぁまぁ、そんなに興奮しない」

「やかましいわ!」



 まぁ、彼の言うことには一理ある。


 俺は最後の攻撃手段を使ってあの霊を倒したが、その後になにかあったかと言われれば、正直ない。


 つまり、彼が言うようにあともう少し長引けば俺は負けていた可能性があるのだ。



 それに対し、真人は悪びれもなく答える。


「え?でも、お前ほぼ負けてたやん」

「…は……?」

「だって、魔力もほぼゼロ。攻撃が効かないのはいいけど別に攻撃手段なら、銃のときみたいにまた緊急で用意できる。そして銃によるかなりの重傷。相手方の方は、攻撃手段があまりない代わりにピンピンしてる。長引かせたって、お前は負けてた」

「…………」


「ま、あのあとも戦ったとしても、どっちが勝っても合格にしてたよ。もう及第点、十分すぎるほど十分だったとも」

「え、じゃあこれから行う試練は必要…」

「必要か不要かで言ったら、比較的不要な試練だね」

「実家に帰らせていただきます」

「まぁまぁまぁ、やってもいいじゃないか」

「なんでだぁ!」

「何でってそりゃ…」




「楽しそうだったから?」


「「子供か!!」」

「息ぴったりじゃん」

「「やかましいっつってんだろが!!!」」



「ま、まぁとりあえずだね?ちょっとバトルを見てたら、案外力量測りにくいな―って思ったから、自分でも確かめてみようと思ったわけですよ」

「まぁそういうことにしておこう」



「じゃ、ということで。もう試練は始まってるんだよ?」

「?どういうこと…」





 直後、後ろから強い衝撃が来た。



「なっ…!?」


 何が起きたかわからないまま後ろを見ると、そこにあったのは…



「なにもない…?」



「今、ここは時間逆行世界。さっきの戦闘の逆再生が()()()()()で行われている。だから、目に見えなくてもそこでお前らがなんかしてたのは事実だから、攻撃や移動が逆再生中の俺ら(時間逆行世界線)に影響するのは当たり前なんだ」

「な、なるほど?」

「ほら、また後ろくるぞ」

「なんで分かるん……ぐぅっ!」



 またしてもよく見えない攻撃にふらつかせられた。

 二回目だからかなり慣れたが、それでもかなり疲れる。


 逆再生なんて馬鹿げた力が初めてだからしょうがないよな。



「んじゃ、試練を本格的に始めるとします」


 と、真人は立ち上がった。



能力(アビリティ)発動。恐怖の館(スリラー)


 その瞬間、世界は光に包まれ、そして……。










 気づけば、洋館のど真ん中にいた。




〉〉〉




「これが…恐怖の館(スリラー)……」

『そ、それが俺の能力(アビリティ)、外の世界とは隔絶した世界、とある条件を満たさないと出れない洋館』

「して、何でお前は消えてもなお、俺に話しかけれるんだ?」

『俺は今、この能力(アビリティ)の管理エリアにいる。ここにいるやつを倒すには、まず恐怖の館(スリラー)を攻略する必要があるんだ』

「じゃあ、俺はこれから…」

『たぶん今思ってることで合ってるよ。恐怖の館(スリラー)を攻略して、僕に会えたら試練は合格だ!じゃ、早速』

「は、早い早い!」

『ヨーイ・ドン☆』



 勢いよく、スタートダッシュが始まり、そして扉を開けて目を疑った。

 小部屋の小さい扉をあけて始まったのに、いきなり玄関に繋がったのだ。




『あ、伝え忘れたけどぉ、君がいる部屋以外、全てが常時変わり続けてるから。その部屋の座標も。方位も。あとは、どの扉がどこに繋がってるなんて考えないほうがいい。扉を開けて一歩出て、閉めて、すぐに同じとこを開けたら次は廊下。なんてことは日常茶飯事なんだよな。だから、まぁ気合と根性だ!ガンバ!!』

「そんなんできるかああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」




 真人の試練。その一。

 恐怖の館(スリラー)




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