表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/15

4.ユーミ、エレキについて語る

4.ユーミ、エレキについて語る


「電気ってゆーのがあってぇ、電球を光らせて部屋を明るくさせたりぃ」

ユーミはつらつらと思いついたことを言ってみるが、

「はあ、良いですなぁ、想像力というものは我らを豊かにしますな」

アントラスは笑顔で流した。

「ちがくて!」

ユーミは叫んで、頬を膨らませる。

「ははは、恥ずかしがることはありませぬよ」

アントラスはやはり笑顔である。

「うぬぬー」

ユーミは唸って、

「妄想じゃないってばぁッ! アントラスのアホ!」

「ほっほっほっ」

アントラスは笑って取り合わない。

ユーミが小さい頃から、この手の戯れ言を聞かされているので、慣れてしまっているのだった。

「むー、どうにかして電気を作ってやるぅ」

ユーミは意気込んでいる。

が、これまでその意気込みが結果として実を結んだ事はない。


「あー、なんかたるー」

ユーミはすぐに飽きて、ソファに寝転んでしまった。



だが、きっかけはすぐにやってきたのだった。


「ユーミ、お前が好きそうな研究をしてる者を連れてきたぞ」

ユーミの父にして現魔王のロドリゲスが、魔法使いっぽい男を連れてやってきた。

ローブ姿で眼鏡を掛けている。

青白い顔をしており、牙が生えている所をみると吸血鬼的な何かのようだ。

「あ、お父様」

ユーミは起き上がる。

「お初にお目に掛かります。デンドロニウムと申します」

ロドリゲスが連れてきた男はローブをバサッとさせて、挨拶した。

(なに、コイツ? キモッ)

ユーミは心理的に1kmくらい退いた。


「へー、機械の研究してるんだー」

「はい、魔法に頼らないエネルギーの研究を……」

「じゃあさ、電気作れる!? 電気!」

ユーミは被せ気味で言った。

「あ、はい、エレキの事ですね」

デンドロニウムはうなずいている。

「エレキは電磁誘導で作り出すことができます」

「ほえー、難しい事はいいから、発電所作ろうぜぃ」

ユーミは頭が悪かった。

難しいことを言っても分からないのだ。

「あ、うん、ソウデスネ」

デンドロニウムはその辺を飲み込んだようだった。

「発電所を設置したら、次は水道だね。あ、道路も切らないと」

ユーミは1人でべらべらしゃべくっている。

前世で昔遊んだゲームの話をしているようだった。


「ふむ、それは都市建設の話ですか、ユーミ様?」

デンドロニウムの眼鏡がキラリと光った。

ちなみに関係ないけど、重度のヲタでナード野郎のデンドロニウムは、眼鏡を取るとイケメンである。

「そ、そう、そうなんだよ、トシケンセツだよ!」

ユーミは適当に話を合わせようとする。

「むむ、魔王様、ユーミ様のお話をしっかり伺いたいのですが」

デンドロニウムは傍らで居眠りしていたロドリゲスを揺すった。

「んあ?」

ロドリゲスは頭ボケボケ状態だったが、

「何だ?」

デンドロニウムに気付いてすぐに威厳を取り戻した。

「はい、ユーミ様のお話が、意外にも役に立つと思われますので」

デンドロニウムは神妙な顔で言う。

「意外にもとか言うなし」

ユーミは複雑な表情をした。


エレキと言ってもエレキギターではなく、電気のこと。

あれ、どっかの小説でも見たような展開。

拙作「フロストランド」を参照。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ