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1.ユウミ転生する

1.ユウミ転生する


「あー、ツマンネ」

ユウミはスマホの画面を見ながら歩いていた。

制服を着崩して、いくつもアクセサリーを身につけている。

少し派手目な外見の女子だ。


「どっかに優しくて金持ちで気の利いたイケメンいねーかな」

ブツブツとつぶやきながら歩く。

数分前に友人のシゲコと分れて、帰路に着いている。

帰り道が途中から違うのだった。


「イケメンにおんぶに抱っこで楽して過ごしたいなぁ」

都合の良い願望を口にして、ユウミは足を止める。

信号待ちだ。


道路を車が何台か通り過ぎる。

平凡な町並み。

退屈な人生。

劇的な事は起こらず、ただ流れてゆく日常。


「あー、タイクツゥ」

ユウミはつぶやいた。


信号が赤から青になり、横断歩道を渡り始める。


その時。


グワァァァ


トラックが視界に入った。


(は? なに?)


衝撃。


全身に痛みが走る。

視界がグルグルと回転した。


(イタッ、イタッ、ギエェェェ!!!)


激痛。

身体がぶっ壊れたようだった。


(あ…、アタシ死ぬんだ…)


薄れ行く意識の中、ユウミはそう思った。



『ユウミ・シノザキ。享年16歳。女。日本人』

声がして、意識がハッキリとする。

「あれ? ここドコ?」

気がつくと、ユウミは洋風の部屋にいて椅子に座っていた。

『あなたは死んだのよ』

向かい側にいたのは、女神と言った風貌の女。

化粧が濃すぎるほど濃く、メリハリを超えた何かといったレベルまで強調されている。

身体はこれでもかというくらいグラマラスで、男たちがこぞって求婚してくるんじゃないかと思われるほどエロい。


簡単に良いあわらすと、

限りなくケバく、

限りなくエロボディだ。


とりあえずユウミの中ではエロ女神ということになった。


「あ、これって、異世界転生ってヤツ?」

ユウミは状況が分かったのか分かってないのか、ひたすら軽い感じで言った。

『これだから日本人ってのは……』

エロ女神は何やらコメカミを押えている。

「どったの?」

ユウミは半口開けて聞いた。

その様子はすごくバカっぽい。

『いえ、何でもないわ』

エロ女神は気を取り直して、

『次の人生について、何か要望はある?』

絞り出すように言った。

ひたすら事務的に務めようとしているみたいだった。

死者が転生する時のお決まりというヤツなのかもしれない。


「えー、そーだなぁ」

ユウミは相変わらず半口開けて、答える。

「優しくてー、金持ちでー、気が利いてー、ワタシだけを見てくれるぅ、イケメンとくっついて楽に暮らせる人生がいいなー」

特に思案することもなく、言った。

『……』

エロ女神はジト目でユウミを見ている。

(コイツ、バカすぎ)

とでも思ってる目である。


「はえ? アタシなんか変なこと言った?」

ユウミは不思議そうにしている。

『ご、ご希望には完全に添えないかもだけど、善処しましょ』

エロ女神は苦笑。

無駄に艶っぽい仕草だが、女であるユウミには嫌みなだけである。


(イヤミなエロ女神だなぁ)


『じゃあ、お行きなさい』

「え、まだ心の準備が……」

ユウミが言おうとしたが、

『バーイ』

意識が再び暗転した。


ユウミはトラック事故で異世界転生し、魔王の娘ユーミとして生活することになりました。

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