表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワンモアチャンス!!  作者: ちーまる
8/35

デート

 ピロン~ピロン~ピロン~♪


 私はスマホが鳴る音で目が覚めた。昨日は何か疲れてそのまんまご飯も食べずに寝てしまったんだっけ。

 スマホを確認してみると、知らない番号からの電話だった。


 今は朝の五時半ちょうど。こんな時間に電話をかけてくる人とか、イタズラにも程があるっつーのと思いながら私は電話をかけてきた人にキレてやろうと思い

「お前、今何時だと思ってんの?ふざけんなよ」と言って相手の出方をうかがっていたら、予想もしない相手で私は一気に目が覚めた。


「絵莉、おはよう。私よ、莉菜よ。モーニングコールというやつをしたのだけれど…」

 と言われ私は寝てた体を思いっきり起こして「莉菜!?どうしたの!?こんな時間に」としか言えなかった。


 莉菜は「絵莉がいつも学校をギリギリに来るから起こしてあげたのよ。あと絵莉の声が聞きたかったから…」と言ってきて私はベットに思いっきり倒れた。


 何それ、かわいすぎかよ。と思いながら疑問に思ったことを聞いてみようと思った瞬間、莉菜は私の考えを予想していたかのように


「絵莉の電話番号は美空さんから教えてもらったのよ」と言われ


私はあーたん、いつ莉菜とそんな会話してたんだよ。と思いつつ


「そっか。それにしても起こすの早いよー。莉菜いつもこんな早くから起きてるの?」と笑いながら聞くと「そうよ。絵莉のことも起こしたし、私はそろそろシャワーを浴びてのんびり学校に行く準備をするから、また学校でね」と言うので「うん。また後でね」と言いながら通話を切った。


 早朝から刺激が強いなぁ。莉菜のシャワー姿を想像してる私はかなりの変態だなと思いながら、私はノソロノソロとリビングに向かった。


 リビングにはママがいて驚いた表情で

「あら?どしたの?随分早いわね。昨日はご飯も食べないで寝てしまったでしょ?昨日の残り物、食べちゃいなさいよ」

と言いながらママは昨日の残り物のハンバーグにサラダ、白米を用意してくれた。


「ママ、ありがとう。ハンバーグ大好き。いただきます」と私は言ってからモグモグとご飯を食べ終えて、

「ごちそうさまー。シャワー浴びてくるー」と言いながら私は朝シャワーを浴びることにした。


 朝のシャワーって頭がスッキリするから好きなんだよなぁーと思いながら、昨日莉菜に言われたデートについて考えてみた。


 デートって何すればいいんだろう。やっぱり思いつかない。あーたんとアネさんに早く相談したいなぁと思いながら私はシャワーを浴び終えた。そこからの私はいつになく準備が早く終わり、七時には家を出るという何か不吉なことが起こるのではと思ってしまうくらいの順調さで学校に行くことにした。


「ママー!行ってきます!」


私はそう言いながら玄関のとこにある鏡で身なりをチェックしていたらママが


「絵莉!忘れてたわ。今日ママ、仕事で家には帰れないから晩ご飯は一人で好きな物でも食べてね!あと戸締りだけはしっかりしてね!」


と言いながら私を見送りにきたので「えっ、ママ今日いないの?じゃ適当に食べ物でも買って食べるよ。仕事頑張ってね」と言いながら私は手を振りながらドアを閉めた。


 朝七時に家を出たせいか、学校には八時に着いてしまい私は早く学校に着いてもいいことないなぁと思いながら教室に向かった。教室にはあまり話さないクラスの子達が数人いて、私は自席についた。


 あーたんはまだ来てないし、絵莉もまだ来てないなぁーと思いながらお気に入りの香水をワンプッシュふきかけてボーっとしていたら「絵莉、おはよう」と莉菜が声をかけてきた。


 私はヘラヘラとしながら「莉菜、おはよう!」と言うと


莉菜は「何をそんなヘラヘラしているの?今日は遅刻もせずに来れたみたいで良かったわね」と少し顔を赤らめて言うので「朝から電話くれた子がいたからねぇ」と言うと莉菜はさらに顔を赤くしながら「からかわないで」と言いながら自分の席に戻っていった。


「朝から楽しそうですなぁ~。見てるこっちが恥ずかしいわー」と言いながらいつの間にか後ろにあーたんがいて私は驚いた。



 あーたんはヘラヘラしながら「おっはー!」と言ってるので


「あーたん!いつ莉菜に私の電話番号教えた?」と気になっていたことを聞くと


「はて?いつだっけ?忘れたわ」と言うので私はあーたんの頭にチョップをかましてやった。


「イッテ!何するのさぁ。全くもー」と言いながら新しく買ったのであろう小説をカバンから取りだしていた。


「全くもーはこっちのセリフだよ。早朝に莉菜から電話がきてビックリしたんだからね!」と言うとあーたんは「よかったじゃん。私に感謝したまえ~」と言うので


私は「はい。感謝してます」とぺこりと頭を下げた。あーたんは「で、昨日あの後どうなったの?アネさんからもずっとメールきてるよ」と言いながらメールを見せつけられた。


 そこには「絵莉ちゃんどうなったの?莉菜ちゃんとはいい感じに進んだの?どこまで進んでいるの?」などと質問メールがわんさかあーたんのとこに届いていた。


「うわ~。すごいや~。とりあえず、莉菜がデートしてみたいって言ってて、デートすることにしたよ。まだ何にも決めてないし、ちょうど二人に相談したいなと思ってたとこでして」と言うとあーたんは直ぐに今の内容をアネさんにメールで送っていた。


「あーたん、仕事はやいね」と言うとあーたんは


「そんな大事なこと何で昨日のうちに連絡しないのさ!メチャクチャ大事なことでしょ!」と言いながら本の角で私の頭をコツンと叩いた。


「痛いです。そしてゴメンなさい。寝てました…」と頭をなでながら言うと


「まだ何も決まってないんだよね?私ならとりあえずお家デートにするけどね」


と言うので


私は「お家デート?家で何するのさ。家にいてもつまらなくない?」


と言うとあーたんは呆れた顔でコイツだめだなみたいな目つきで


「絵莉、お家デートはね、誰にも邪魔されず二人っきりの空間でイチャイチャできるんだよ?そしたら桜さんの感情もまた変わるに違いないよ!?」と言ってきた。


 私は莉菜が自分の部屋にいることを想像した。

 想像した結果、私は


「無理。私、心臓持たないに決まっている!と言うか莉菜が私の家に来てくれるのかな」と言うとどこからともなく「いいわ。あなたの家に行くわ」と言いながら私の後ろに立っている莉菜がいた。


 私は口をパクパクしながら何を迷ったのか「じゃ、今日家に来る?今日親いないからさ」と言うと「分かったわ。じゃ、今日の放課後一緒に帰ることにするわ。じゃまた後で」と言いながら莉菜は自席に向かった。


 その光景を見ていたあーたんが


「おー!やるねぇ!!今日の夜が楽しみですな!!お嬢さん!!」


と今日イチのニヤニヤ顔で言ってくるので


「私の心臓、本当に持たないかも。お供え物は、ゲーム沢山でお願いします」


と顔を赤らめながら言うとあーたんは爆笑しながら


「オーバーだなぁ。あ、アネさんから連絡きてるよ。ほら」


と言われたのでアネさんのメールを見ると、


「絵莉ちゃん!とりあえず、部屋でDVDでもみたらどうかしら?その後、絵莉ちゃんゲーム沢山持ってるなら一緒にゲームをしたりして過ごすの!あとは雰囲気のままにゴーよっ!!応援してる!」と書かれていて


私は「何がゴーだよ!!!」と一言。


 あーたんは「まぁ落ち着けって。とりあえず遊べばいいんだよ。デートって考えを頭から切り離しな。そしたら少しはラクでしょ。ほら、先生も来たし授業に集中!」と言いながらあーたんは小説を読みだした。


 私はため息をつきながら放課後のことを考えていた。


もちろん、授業のことなんて一切頭に入らない。もう少ししたら期末テストがあるが、今の私はテスト勉強よりも今日のことの方が大事なのである。


 DVDとか、莉菜興味あるのかなぁー。などと考えていたらあっという間にお昼休みになりあーたんが


「おーい。大丈夫かぁー?ご飯食べようぜー」と言いながら私のほっぺをつんつんしながら言うので私は「食べるー。朝パン買ってきたんだー」


と言いながらノロノロカバンからパンを取り出しながらあーたんとご飯を食べようとした時、


「一緒に食べてもいいかしら?」と弁当を持った莉菜がいて私はパンを落としそうになりながら


「いいよー。そこら辺の椅子を少し借りよう」と言いながら適当に椅子を引っ張ってきて莉菜に渡した。莉菜は平然とした態度で「いただきます」と言いながらお弁当をモグモグ食べていた。


 私は心の中で「食べている姿も綺麗だしかわいいなー」と呟きながらパンを食べた。


 そしてしばし沈黙が続く中「ねーねー、桜さんって映画とか好きなの?」と今まで沈黙していた状態をあーたんが破ったのである。


 莉菜は「そうね。よくDVDとかは借りるわよ。ファンタジー関係の物語とかはすごく好きよ」


と言いながらモグモグとご飯を食べる莉菜を見ながらあーたんは

「へー。そうなんだー。面白いよね!」と言いながら私の顔を見ながら放課後頑張れよと目で訴えてきたので私はこくりと頷いた。


 昼ご飯は静かな中、食べ終わりすぐに午後の授業が始まりあっという間に放課後になってしまった。


「絵莉、私今日は先に帰るから連絡だけよろしく!」


と言いながらあーたんはさっそうと帰って行ったので私は莉菜のとこに向かい


「莉菜、帰ろうか」と言うと「えぇ。行きましょ」


と言いうので二人で学校を出てしばらく沈黙が続いたので私は


「莉菜、何かDVDでも借りて一緒に見ない?」

と莉菜の顔を覗き込みながら聞いてみると


「DVDでみたいのがあったの。借りてもいいかしら?」


と言うので私は「もちろん!じゃ、近くのレンタル屋さんに借りに行こうか」と言いながら私は莉菜とレンタル屋さんに着いた。


 莉菜が「取ってくるから、絵莉はレジの近くで待ってて」と言いながらDVDコーナーに消えて行ったのだが、数分間しても帰ってこないので私は莉菜を迎えに行くことにした。


 SF作品あたりかなーと思いながら探してみるとビンゴ!莉菜発見と思ったのだが、何だか様子が変だった。よく見ると他校の男子学生に絡まれているではないか。


 私は直ぐに莉菜のとこに行き


「私の彼女に何手を出そうとしてんだ?早く消えろ!」と言いながら莉菜を自分の後ろに下がらせた。


 男子学生はスミマセン!と頭を下げながら立ち去って行った。


 私は「莉菜!大丈夫!?何もされてない??」


と莉菜に聞くと

「えぇ。大丈夫よ。連絡先を教えてくれと言われただけだから」

と言うので莉菜を一人行動させるのは色々と危ないなと改めて思ったので


「莉菜、今度からは私の傍を離れないで?危ないよ」と伝えると「うん。助けてくれてありがとう」と言いながらDVDを取る莉菜を眺めていた。


 レンタル屋を出た後は真っすぐ私の家に行くことにした。そんなこんなで家に着いてしまいとりあえず

 私は「どうぞ。上がって」と言いながら莉菜を手招きした。


「お邪魔します」と言いながら莉菜は私の家に上がった。


 リビングに向かい「今お茶とお菓子用意するから適当に座ってくつろいでいて」と私は莉菜に言いながら手早くお茶とお菓子を皿に盛り付けた。



 莉菜はソファーに座りながら借りてきたDVDを出していた。早く観たいんだろうなと思いながら私は「はい、そうぞ」とお茶を莉菜に渡すと莉菜は一気にお茶をゴクゴクと飲みほしたのである。


「喉乾いてた?」と聞いてみると「うん。DVDつけていいかしら?」と言うので私はDVDの設定をして、シアターラックもつけて映画館のような感じを醸しだしてあげた。


「絵莉の家は凄いわね。羨ましいわ」


と言うので「そうかな?ほら、始まるよ」


と私はポテチを食べながら映画を真剣に観た。


映画は近未来を舞台にした宇宙空間の話で私はこれはハマりそうだなと思いながら観ていた。莉菜は勉強でもしているのかと思うくらいの真剣さで観ていて私は、そんな莉菜もかわいいなーと思いながら約二時間の映画を観てた。


 エンディングが流れ観終わって私は思いっきり欠伸をした。


「莉菜、この後どうする?何かしたいことある?」


と聞いてみると莉菜は考えながら「絵莉の部屋に行ってみたい」


と言われ私は

「ふぇ!?部屋?いいけど何もないよ」


と言いながら莉菜を見てみると莉菜はいいからと目で訴えてくるので私は「こっちだよ」と言いながら莉菜を私の自室に連れて行くことに。


 莉菜が私の部屋に来るとかヤバいって!!私の理性、しっかりしろ!!と思いながら顔を思いっきりパンっと叩きながら気合いを入れて「どうぞ」と部屋のドアを開けて莉菜を部屋に招き入れた。


 莉菜はグルリと見渡して


「もっと汚い部屋かと思ったけど、部屋は綺麗にしているのね」


と言うので私は

「部屋は綺麗にしているよ。で、気になる物でもあった?」


と聞いてみると莉菜は


「気になる物はないけど、気になる人ならいるわよ。今、私の目の前にいる絵莉って人間がね」と言われ私は顔が赤くなるのを感じながらベットにどさっと座った。


「絵莉って急に恥ずかしいこと言ってくるから本当にびっくりしちゃうよ~」


と言った瞬間、莉菜は私に覆いかぶさりながら


「そうかしら?私は思ったことを言ってるだけよ」と言いながら長い髪の毛を耳にかけながら私の唇を奪いにきた。


 私は逆らうことができず、莉菜にされるがままになってしまっている。このままじゃいずれ私の理性が持たない。やばい。この状況は本当にマズイ。


 でも莉菜の唇はとても柔らかくて好き。

 誰かこの状況を助けて…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ