プレゼントの準備へ!
ふぁー。眠すぎる。莉菜にバレないように、夜中にネックレスのデザインを必死に絵に描いたりしていたら、空は明るくなっていた。
そんな眠い目を擦りながら私は、まだ開店していないアネさんのお店に入る。
「アネさん、おはようございます。デザインは決まったので見てくれないでしょうか」
私はフラフラしながらアネさんの元に行く。
アネさんは心配そうな顔をしながら私に駆け寄ってきて
「ちょっと絵莉ちゃん、顔面ゾンビ見たいになってるわよ?とりあえずソファーに座って」
私はこくりと頷きソファーにドサッと座る。
体力バカな私も、流石にもう体力メーターの底がゼロに近い。
莉菜には心配かけたくないし、顔に出さないようにしないとなと考えているとアネさんが、キンキンに冷えたシトラスティーを持ってきてくれた。
「わっ!なにこの味!飲んだ瞬間爽やかな味と一緒に、目も覚める!」
私はそう言いながら一気飲みをする。
「これは、私が疲れた時に飲む疲労回復ジュースよ。ゲームでいうポーションね」
とアネさんは言う。
私はアネさんから頂いたポーションのおかげか、どんどん元気になり、今日の本題に入ることにした。
「で、アネさんネックレスのデザインなんですが可能でしょうか?あと石関係とかも」
私は真面目な顔で言いながらアネさんの方を向く。
「んー。そうね。これは普通のアクセサリーショップでも売ってないし、石とかもないわね。これができるのは私だけのようね。任せてちょうだい、ちゃんと代金頂く分、しっかり作るわよ」
アネさんはそう言いながら私のデザインした絵などをもう一度見る。
私は心の底で安堵していた。アネさんにも作れないと言われたらどうしようかと思ったからだ。
ちなみに今回のネックレスは、片割れのデザインを二つ作ることになっている。
片方は莉菜が身につけ、もう片方は私が身につけるという感じ。
デザインは莉菜の好きな海の生き物のイルカで、イルカの口の部分に星型の片割れマークがある。
その二つを合せると、イルカが口元のとこに星を置いてる感じになるのだ。
説明が下手な私はとりあえず頑張って絵にしてアネさんに見せたって感じである。
「絵莉ちゃん、イルカの色はエメラルドグリーンでいいのかしら?あと星型の部分とかもだけど材質はステンレスでいいのね?」
アネさんは確認する為に言ってきた。
「はい!大丈夫です。あとは旅行の日までによろしくお願いします」
と私は頭を下げて店を出ることにした。
アネさんは手を振りながら、作業に取り掛かり始めたので邪魔しないようにさっさと退散する。
私は特に用事もないので家に帰ることにした。
家に帰るとそこには心底不機嫌な莉菜がいる。
「お帰りなさい。何をしていたのかしら?」
莉菜のあの鋭い目つきで見られ私はヒィっとなった。
「いや、あーたんの買い物の付き添いをしてきただけだよ?}
私は苦し紛れに答えると莉菜はさらに鋭い目つきになり
「そう。絵莉、ここ最近バイトで忙しいのは知ってたから勉強のことは見逃していたけど、ようは遊んでいたわけよね?付き添いといいながら。絵莉、今から勉強するわよ。二週間分のね!」
莉菜はどっかの悪女的な笑みでそんなことを言ってくる。
私は素直に全部話そうかなと思ったが、それはダメだと思い莉菜の地獄の勉強会が始まるのを覚悟して、トボトボと自分の部屋に戻っていく。
早く旅行に行きたいなと思いながら私は嫌いな教科書を開きながら、スパルタ勉強を受け続けた。




