とりあえずみんながきた
タクシーから見る空の色は夕焼けに染まっている。
綺麗な夕焼けだな~と思いながら私は莉菜、あーたんとタクシーで私の家に向かっている最中。
程なくして私の住んでいるマンションに着き私の家のドアまで三人で着く。
鍵でドアを開けようとしたらガチャリと内側から鍵を開けられママ登場。
「あら~。いらっしゃい!美人が二人もいるなんて、絵莉やるじゃな~い」
ママはそんなことを言いながら私をからかう。
そんなからかいを傍観している二人の視線がどこか痛いような気かする。
「ママ、とりあえず玄関ではしゃぐのは止めて。莉菜も疲れているんだから。リビングにいかせてもらうからね」
私はそう言いながら二人をとりあえずリビングに連れて行くことに。
あーたんは一息つきながらソファーに座りながら、リビングを見渡す。
莉菜はだいぶ松葉杖に慣れてきたのか、私のサポート無しでもソファーに座ることができるようになっていた。
「あなたの母親は昔から変わってないわね。元気そうで安心したわ」
莉菜はどこか懐かしむ顔でそんなことを言ってくる。
「まぁ、相変わらず仕事一筋だけどね」
私がそんなことを言っていると後ろからママのチョップが頭にヒットした。
「まるで私が仕事バカみたいな人間じゃないのよ。もっと私のことを褒めなさいよね」
ママはそう言いながら、テーブルにお菓子やジュースを置いてくれた。
「絵莉のママさんは面白くてスタイル抜群ですね!あっ、私絵莉と同じクラスメイトの美空彩希って言います。ご挨拶が遅れてしまい申し訳ありません」
あーたんはいつものチャラさがない挨拶をしたので私はポカーンとしてしまった。
ちなみに隣に座っている莉菜もポカーンとしている。
「あら、何て礼義正しい挨拶!素敵ね。今後とも絵莉のことをよろしくお願いね」
ママがそんなこと言いだしてあーたんはノリノリで任せてくださいと言わんばかりに胸に手を当てて返事をしている。
何だこれ。この二人変に相性良さそうだなと思いながら黙って見ているとママは今度莉菜の方を見る。
莉菜もママの方を見つめる。
何だろう。気のせいかな。この二人何かあったのかな?って感じのオーラがでてるような・・・・・・
「莉菜ちゃん、久しぶりね。本当に美人になったわね。幼い時から美人になる子だなとは思っていたけど、まさかこうして再会するとは思わなかったわ。また絵莉のことよろしくお願いね」
ママはそう言いながら、あとは自分達で好き勝手遊びなさいと伝えどこかに行ってしまった。
「何か嵐が過ぎ去った感じだったけど、何しよっか?とは言っても私の家にはゲームしかないけど」
「じゃ、絵莉の部屋の中を見てみたいわ」
私は莉菜のその一言で数秒間フリーズした。
私の部屋はダメだよ。いくらあーたんがいるとはいえ、部屋に莉菜がいるじてんで私の理性がおかしくなる。
そう。最近の私は部屋に莉菜がいるだけで理性が飛びそうになる。
もう私は変態の中の変態ですね。
そんなことを考えてたらあーたんが
「とりあえず絵莉の部屋に行こう!何があるか気になる~と言いながら勝手に廊下を歩きだし私の部屋を見つけ入っていった」
勝手すぎるだろ。私は莉菜の方を見ながら行こうかと莉菜の手を取ってあげながら二人で私の部屋に行く。
「はぁ。たいした物がない。ゲームとかは沢山あるけど」
あーたんはガックリしながら私の方を見る。
一体何を期待していたんだよ。
「あなたの部屋、私の使っている香水の香りがするわね」
莉菜犬みたいに私の部屋をクンクンしている。
かわいい。本当にかわいい。今ここにあーたんがいることに感謝しておこう。
「アネさんのところで香水買ったからね。元々、香りとかは好きだからさ」
私は頬をかきかきしながら言う。
「とりあえず三人でレーシングゲームでもやる?簡単だし」
私が莉菜とあーたんを誘うと二人は頷いたので三人でゲームをして時間を潰した。
気づけば空は真っ暗になっており、あーたんは親に怒られると言いながら先に帰る。
そして入れ替わりでママが帰ってきた。
「あら?二人だけ?お肉やピザを買ってきたんだけど、仕方ない三人で食べようか。あと二人には話さないといけないこともあるからね」
ママはそう言いながら莉菜の方を見る。
莉菜はママから目線を逸らしていた。
やっぱり私の知らないとこで何かあったな。
私は莉菜の手を繋ぎながらリビングに向かうことにした。




