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ワンモアチャンス!!  作者: ちーまる
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はじまり

 教室の中は夏の暑さを忘れされるくらい快適な気温で、窓から見る景色は最高に眺めがいい場所であった。私と花咲先生が教室に足を踏み入れた瞬間、クラスの女子たちは一斉に立ち上がりそして礼をする。

 私はその光景を見た瞬間内心「めんどくせー!」と思いながらもクラスの女子たちを一通り見て私は目を疑う光景が視界にダイレクトヒットした。それもそのはず、先ほど職員室で会った莉菜がいるのだから。


 私は自然と顔が赤くなるのを感じながら莉菜を見つめてみた。莉菜はこちらを軽く見ると呆れたような顔をして目を逸らしてきた。

 私は何だか無性にその態度に腹が立ち思わず莉菜に「莉菜、何で目を逸らすの?私のこと知っているでしょ?」と言ってしまい、やばいやってしまったと思っていたら莉奈が「あなたのその制服のみだれがひどいので後で注意しなくてはと思って見ていただけだし、そして私はあなたのことは知らないわよ?誰かと間違えているんじゃないかしら?」と言われ私は愕然とした。

 教室の中が一気にお通夜状態とでもいうくらに静まりかえったところに「はいはい!そこまで!桜、お前は新しいクラスメイトになる仲間に対してその態度は良くないと私は思うぞ」と花咲先生は莉菜に言った。


 莉菜は「申し訳ございませんでした。以後気をつけます」と言いながら椅子に座ったのを花咲先生が確認したあと「よし!では仕切り直しだな!今日からこのスズラン組の仲間になる橘絵莉さんだ。みんな仲良くするように!橘さん軽く自己紹介をしてくれ」そう言いながら花咲先生は教壇から下りて教壇の隣りに置いてあった椅子に座った。


 私はクラスの女子全員から注目をあびつつも自己紹介を開始した。「初めまして、今日からスズラン組の生徒になる橘絵莉です!趣味はオシャレとゲーセンで遊ぶことなので是非遊びとかに誘ってください!よろしくお願いします!」と言いながら私は最後にウィンクをキメて内心では「よし!完璧に決まったな」などと思いながらクラスの女子の反応を見てみると先ほどと同じくらい静まりかえっていて、花咲先生がため息をつきながら「とりあえず朝のホームルームはこれで終了だから各自次の授業準備しておくように」と言いながら教室を出て行ってしまい、私はポツンと一人教壇に立ちっぱなしでいると「橘さん!いつまでそこにいるの?こっちきなよ」と教室の一番奥で窓側の席に座っている子が手を振りながら呼んでいるので私はとりあえずその子のとこに向かった。


「よっ!さっきは散々だったねぇ。でも自己紹介はイケてたぜ!」と言う子は見た目は茶系の髪色をしたロングヘアーの子でロングの髪をポニーテールにしており前髪はぱっつんに近い。体型は細身だがでているとこはでているのでスタイルは抜群に良い。そんなことを数秒間考えていたら

「あ!自己紹介まだしてなかったよね。私の名前は美空あきっていうの。好きなように呼んでくれていいからね」と言われたので私は「じゃ、あーたんって呼ぶね!友達できて嬉しいよー!!」と言いながらあーたんに抱きついた。


 あーたんは笑いながら「よしよし、これから沢山思いで作ろうね」などと言いながら私の頭を撫でてくれて私は凄いあーたんによって癒されていた。

 お互いの顔を見ながら二人で笑いあっていたら、あーたんが「そう言えばさっき桜さんと話してたじゃん?二人は知り合いなの?桜さんは知り合いじゃないみたいな態度をとっていたけど私から見たら二人は知り合いにしか見えないんだけど」とあーたんに言われ、私は絵莉が机で次の授業準備をしている姿を一瞬見てあーたんに向き直って、あーたんには話そうと決めた。


「実はね、幼馴染だったんだ。莉菜とは。でもあることがきっかけで会話もすることがなくなって今までを過ごしてきたのだけれど、まさか同じ学校になるとは思わなくてさ…」それを聞いたあーたんは「何があったかは分からないけど桜さんがあんな冷たい感じの態度をとったのを見たのは初めてだよ。きっと絵莉のことは知っているんだろうね。とりあえずさ、気長にいこうぜ!」

 そう言ったあーたんはやっちまったみたいな顔をしているので私は「ねぇ、あーたんってさ、わざと学校では淑女を演じてない?」そう聞くと微笑を浮かべながら「あははっ、バレたか。そうだよ。淑女を演じているんだよ。特に学校内ではな。見て分かる通り規則などにうるさい学園だから言葉遣いも気をつけなきゃいけねーんだよ。 でも絵莉と話す時は素の自分でいるかな。私もチャライ人間だからな」と言いながら笑うので私は「うん!そうして!」と言いながら笑った。


 話の区切りがついたとこでタイミングよくチャイムがなり花咲先生が教室に戻ってきた。「よーしっ、授業始めるぞー」花咲先生が授業している姿には違和感があった。

 私と同じく内心では「めんどくせー、授業なんかやってられっか!」などと思っていそうなどと勝手にイメージしてたら花咲先生と目が合いニコッと微笑んできたので私も微笑み返した。


 そんなこんなで授業はあっという間に過ぎていき、気づけば昼休みに。

「絵莉、ご飯買いにコンビニに行こうぜー」そうあーたんが言ってきたので「うん!行こう!私お腹ぺこぺこだよ」と話しながら廊下を出ようとしたら、ドアの前に莉菜が立っており私に近づいてくるので私は無意識にあーたんの手を握って後退し始めた時莉菜が「少しいいかしら?話したいことがあるのでついてきてくれる?」と言ってきて私は自然と汗が滲みでてきていることに気づきながら「ゴメン、これからコンビニ行くからまた後ででいいかな?」と言いながら教室を出ようとしたら莉菜が目の前に立ちはだかり「ダメよ。時間は取らせないからついてきなさい」そう言いながら莉菜は廊下を歩きだして行くのを見ながら私はあーたんに「ゴメン。すぐ戻るから適当に私のご飯も買ってきてくれる?」と頼むと「任せとけって。行ってこい!」そうあーたんは言いながら私の背中を両手で押してくれた。

 私は拳を握りしめながら莉菜の後について行くことにした。


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