爆弾投下
街の中を歩いている人々を見ていると本当に色んなカップルがいるなぁ~。
私と莉菜は他人から見たらどんな風に思われているのかな?
カップルに思われていたら、私は嬉しいからいいけどなと思いながら窓の外をボーっと眺めていたら莉菜が両手にココアを持って戻ってきた。
今私と莉菜は休憩の為に喫茶店にいるのである。
私が何か飲み物を奢ってあげようとしたのだが、買い物に付き合ってくれてるんだからこれくらいの奢りくらいさせろと言わんばかりの目つきで睨まれたので私はおとなしく窓際の静かな席を取り莉菜を待っていたと言うわけなのだ。
莉菜は私にココアを渡しながらなぜか私の隣りに座りながらココアを飲んでいる。
私は平静を装っているが内心はドキドキで莉菜からいい香りがするので色々とヤバい・・・・・・
そんな私の気持ちなんて知ったことかと言うように莉菜は私の肩に頭をコテッと預けながら
「さっきのお店の店員とのやり取りで疲れたわね。少し肩を貸しなさい」
そう言いながら莉菜はリラックスムードに走っていった。
私は頷きながら内心ヤバいを連呼しながらココアを飲む。
ココアを飲みながら私はアネさんに連絡しないとと思いながらアネさんに連絡することにした。
アネさんからは直ぐに返事がきて、あの店員は私が指導しておいたとか何か物騒なことを書いた連絡がきたので、莉菜にアネさんからきた連絡内容を見せると莉菜はため息をつきながら
「アネさんもここに呼びましょうか。お礼も言いたいしね」
「そうだね。ちゃんとお礼言わないとね。連絡しとくよ」
私はそう言いながらアネさんにこれからこっちに来れないか連絡したら即OKと返事がきたので、場所を教えて待つことにした。
私は莉菜の頭を撫でながらココアを飲んでいると莉菜が
「ねぇ、あなたはいつ私にもう一度告白してくれるのかしら?いつまで私は待てばいいの?」
と言ってきたせいで私は盛大にココアを吹いてしまい自分の服にココアが飛び散った。
莉菜はいきなり唐突もないことを平気な顔して言うのである意味こわい。
そもそも莉菜は私のことを完全に恋愛対象として見ているのか?
私の中で脳内会議が行われた。
そのうち告白はしようと考えていたんだから、今日告白しちゃえよと言う私と
いやいや、まだ早いでしょ!と言う自分。
私がそんなことを考えているとアネさんがコーヒーを持ってこっちにくるのが分かったので私は莉菜に
「あっ!アネさんがきたよ」と話を逸らすと莉菜は一瞬目つきが悪くなりながら
「私の気持ちはもう決まっているわよ。あとはあなたの告白を待つだけよ」
と言いながらアネさんにこっちこっちと、手で手招きをしだした。
私は自分が臆病になっていることに気づかされた。莉菜の気持ちは決まっている。
多分それはとても良い方向だとは思う・・・・・・
でも当然過去のこを思いだしてしまう。
もし自分の勘違いでフラれたら?
私がそんなことを考えていたらアネさんが席につきながら
「ふーっ、いい買い物ができて満足よ。ところで私なんかがいて邪魔じゃないかしら?」
アネさんはそんなことを言いながらコーヒーを飲む。
「いえ、先ほど助けてくれたお礼を言わなきゃねとさっき絵莉と話してたので邪魔なんかじゃありませんよ?むしろ先ほどはありがとうございました。私、あーいった人間が苦手でしたので」
莉菜はそう言いながら私の手を握っている。
莉菜の考えてることが分からないが私は莉菜の手を握ったままアネさんにお礼を言うことに。
「アネさん、先ほどは助かりました。私じゃどうすることもできなかったので・・・・・・」
と言うとアネさんは
「そんなお礼なんていいわよ。私の大切なお客様だから守っただけのことよ?それよりもお二人はとうとう付き合うことになったのかしら?」
アネさんが悪気がないのは知っているけど、何でそれを今言うのよ!と言いたい気持ちを抑えながら私が答えようとしたところを莉菜がさえぎるかのように、爆弾を落してくれてしまった。
「アネさん、私は絵莉のことを恋愛対象として好きになりました。ですが絵莉は私に告白をしてくる気配もないので私はどうすればいいと思いますか?」
と言うとんでもない爆弾を落としたのだ。
アネさんは私の顔を見ながら数秒間ポカーンとしていたが言葉を選びながら話し始めた。
「莉菜ちゃん、あなた変わったわね。私ビックリよ?先に告白しちゃうなんて。そして絵莉ちゃん!あなたは一体どうしちゃったの?莉菜ちゃんから告白されてしまったわよ?本来なら逆だったんじゃないの?
しかっりしなさいよ!」
アネさんはそう言いながら私の両頬をつねってくる。
私は頬の痛みよりも莉菜が私のことを本気で恋愛対象と見ているとはまだ信じられなくて頭の中の思考回路がめちゃくちゃになっていく。
「絵莉、私の気持ちは本当の物よ。あなたになら全てをささげてもいいと思っているわ。だから少し時間をあげるからちゃんとこれからのことを考えて私に話しかけてきなさい。私はこの辺で帰るから、また明日学校で会いましょ?今日は付き合ってくれてありがとうね」
そう言いながら莉菜は私とアネさんにペコリとおじきをしながら喫茶店を出て行った。
私はアネさんの顔をみながら叫ぶように
「アネさーん!!助けてください!」と泣きついた。
アネさんはやれやれと言った表情をしながら
「とりあえず私のお店に行きましょ?話はその後からよ」
そう言いながらコーヒーを一気飲みし私の手を取りながら店を出て行くこに。
私はどうすればいいの?
その考えしか私の頭にはなかった。




