二人での登校
「ふぁ~。眠い。こんな朝早く登校するのいつぶりだろう」と私は莉菜に言いながら頭をわしゃわしゃしながら聞いた。
「私はいつもこの時間には登校しているのよ。それでなくても今日はいつもより遅い方なのよ。絵莉が全然起きないせで・・・」
そう言いながら莉菜は長い髪の毛を耳にかけながら話している。
私はニコニニコしながら「ごめんごめん。グッスリ寝てしまって~」と言いながらコンビニで買ったメロンパンを莉菜に渡した。
莉菜はどこか納得のいかない顔をしながらも、メロンパンを歩きながら食べつつ
「行儀が悪いわよ。こんなこと。朝ごはん作ると言ったのに・・・」
と若干不機嫌な顔をしながら言ってたので私は莉菜の頭をなでながら
「いや~。こんなこときっと滅多にないし~。私のいつもやる買い食いというのを莉菜にも経験させてあげたくて」と言いながら私はメロンパンをパクっと食べ終える。
莉菜はまだかわいらしくモグモグと食べていて私はそんな莉菜を見つつスマホを見た。
連絡が山ほどきている。その連絡相手はアネさんとあーたんだった。
うわ~。山ほどきてるし後で何を言われるのやらと思いながら莉菜と二人で学校に向かう。
「この時間がずっと続けばいいのになぁ~」
と私が言うと莉菜が
「そうかもしれないわね・・・」と言いながらメロンパンを食べ終わり「ごちそうさまでした」と言いながらカバンから鏡を取り出し、口の周りに食べ物がついていないかのチェックをしていた。
私は周りに人がいないのを確認し莉菜の顎を私の方に向けて軽くキスをした。
莉菜は顔を真っ赤にしながら「ちょっと、ここは外よ。何考えてるのよ」と言いながら唇を指で触れている。
「いや~。かわいいからつい~」っと言いながらニコニコしていたら莉菜は「さぁ、もうちょいで学校に着くし遊んでないで行くわよ」と言いながらスタスタと歩き始めた。
私は莉菜の隣にピッタリとくっつくように歩きながらついていく。
その間はなぜか無言が続いたが、とても心地よい気持ちだった。
しばらくしたら学校の校門が見え私は「あ~あ。着いちゃったよ~」とガックリしながら言うと莉菜は微笑を浮かべながら歩いて行く。
二人で教室に向かってる最中、廊下で花咲先生に会った。
花咲先生は不思議な顔をしながら
「お前たち、随分早い登校だな?っていうか二人で登校?何々、二人は付き合っているのか?」
と花咲先生は朝にしてはテンションが異常に高くて私と莉菜は一歩身を引きながら莉菜が
「私と絵莉が付き合うことはありませんよ。何を期待しているんですか?それよりも、そのだらしない服装をどうにかしてください。本当に教師なんですか?先生は?」
と強い口調で話し始め、花咲先生は両手を上げながら
「ごめんごめん!余計なお世話だよな!じゃ、私は職員室に戻るからまたホームルームでな」と言いながらいそいそと花咲先生は姿を消していく。
私と莉菜はその姿を見送ったあと、二人で自分たちのクラスに向かう。
教室にはまだ誰もいなくて、私と莉菜二人きりという状態。
私は自分の席には座らず莉菜の席に行き「ねぇ、莉菜~。暇なんだけど」と言いながら莉菜の勉強の邪魔をしようとした。
莉菜はため息をつきながら「私は勉強しているのだけれど?絵莉も勉強した方がいいと思うわよ」と言われ私は顔を膨らませながら「え~。朝から勉強とか絶対無理!!バカになっちゃう!!」と抗議すると、絵莉はまたため息をつきながら「これで少し大人しくしていて」と言うと私の顔を自分のとこに引き寄せキスをしてきた。
私は自分の顔が赤くなるのを感じながら数秒間のキスを味わってから
「莉菜ってすごく大胆なことをしてくるから心臓が持たないよ」と言うと莉菜は微笑しながら「そんなことないわよ。絵莉を大人しくさせるのにはこれが一番だと理解しているし」と言うので私は「参りました」と言いながら大人しく自分の席に戻った。
まったりと過ぎる時間はなかなかいいな~と思いながら勉強している莉菜を眺めているとドアから大きな声で
「絵莉~!!!!私の連絡を無視するとはいい度胸しているな~!!!」と言いながらあーたんが教室に入ってくるので私はやべぇと思いながら「おはよう!あーたん!」と最高のスマイルで挨拶することに。
あーたんは「何がおはようだ」と言いながら不機嫌な顔でずっと私を見ていて私はこれはかなりマズイなと思いながら「何をそんな不機嫌な顔をしているの?」とあえて聞いてみることに。
あーたんは幼い子どもの用にふてくされながら「私の連絡を無視しまくるからいけないんだよ!私の機嫌を直したいのなら私と遊ぶのだ!!」と言うので
「分かったから!落ち着こう!?何でもいうこと聞くから!!」
その言葉であーたんは今日一の微笑みをしながら
「何でも?じゃ、今日の放課後ある場所に行きたいからそこに一緒に行ってもらおうじゃないか!!」
「いいけどどこに行くの?」
私があーたんに聞くとあーたんはコソコソと私の耳元であることを言った。
私は思わず「バカじゃねーの!?」と言いいながらあーたんの頭をパコンと叩く。
あーたんは「一度行ってみたいんだよー!どんなとこか気になるじゃん!」
と言う。
私は心の中であーたんが何を考えているのか分からなくなった。
あーたんの行きたい場所がラブホとは・・・・
あーたんはニコニコしながら「女子会だよー!!ゲームも完備されてるみたいだし行こうよー」と目をキラキラさせながら言ってくる。
私が頭をわしゃわしゃしながら考えていると、あーたんが「じゃ、ダメならメイド喫茶!それならいいでしょ?」と言ってきたので
「今度はメイド喫茶だぁ?一人で行けばいいじゃん」と言うと
「一人でなんて恥ずかしくて行けない!!絵莉はイケメンだし、一緒にいると頼りになるから行こう?」
あーたんは目をキラキラさせながら訴えてくる。
私は根負けして「はいはい。分かったよ。行けばいいんでしょ」
あーたんの考えてることが全く分からないなと思いつつ、私は莉菜の方を見た。
莉菜は相変わらず勉強している。
そもそも莉菜のことが好きなのにメイド喫茶なんて場所に私が行っていいものなのか?
何かアイディアはと考えていると
一つ思いついたのは一緒に誘ってしまうこと。でも莉菜はどんな反応するかな。
昼休みにでも聞いてみるか。その前にあーたんに聞かないと。
「ねぇ、あーたんメイド喫茶に行く時さ莉菜も誘っていい?」と聞くと
「難しいミッションに思えるけど、私はいいよー」
そう言うので私は莉菜のとこに向かう準備をする。
はてはてどんな反応されるかな。嫌われたりしないよね?そもそもあーたんの付き添いだじなどと考えていたらあっという間に時間が過ぎてしまいホームルームの時間になってしまった。
私はため息をつきながら昼休みになったら莉菜に聞いてみようと思いながら授業を受け始めた。




