夜
部屋の中が真っ暗だ。私はベットから起き上がり部屋をグルっと見渡した。
今何時なんだろうと思いながらスマホで時間を見たら、なんと夜の七時になっていた。
うそ!!寝過ぎた!!莉菜を起こさないと!!
私は隣りで寝ている莉菜を起こそうと思い「莉菜!もう夜の七時だよ」と言いながら私は莉菜の方を見たのだが、そこには莉菜の姿がなかった。
は?莉菜がいない。どこにいるんだろ。まさか今までの出来事は夢だったのか!?
私は一人ぶつぶつ呟いていると、部屋のドアが開くと同時に電気がつき
「何をそんな一人でぶつぶつ呟いているのかしら?ご飯作ったから早く食べるわよ」
と言いながら、莉菜が部屋に入ってきた。
私は「莉菜!隣りにいなかったから心配したじゃん!」と言いながら莉菜を抱きしめた。
莉菜は耳を赤くしながら「ゴメンなさい。絵莉が気持ち良さそうに寝てたから、ご飯でも作ってあげようと思って、ご飯を作っていたの」
「ご飯?莉菜の手料理食べれるってことだよね!?嬉しい!!早く食べよ!!」
私はそう言いながら莉菜の手を握りながらリビングに向かった。
テーブルの上には綺麗に盛り付けられたサラダにカレーライスが置かれていた。
「冷蔵庫の中とかを勝手に開けてしまってゴメンなさい。絵莉、カレーライス好きだったと思ったからカレーライスを作ったの。味の保証はしないけどね」
「カレーライス大好きだよ!!いただきます!!!」
私は小さい子どものように、カレーライスをもぐもぐと食べた。
「何これ!!今まで食べたカレーライスの中で一番美味しいよ!!!」
と莉菜に目をキラキラさせながら言うと
莉菜は安心した感じで「そう。それは良かったわ。おかわりならまだ沢山できるから、食べてね」とどこか照れくさそうにしながら、莉菜もカレーを食べ始めた。
私はそんな莉菜を見ながら「何かさー。こういうのいいね!!」と言いながらおかわりを莉菜にお願いした。
莉菜は耳を赤くしながら「そうね。いいかもしれないわね」と言いながら私にカレーライスを渡してきた。
莉菜の心に変化が表れているのは間違いないなと私は莉菜を見ながら感じた。
順調に前に進んでいるし、何より今この瞬間が幸せだな。と思いながら莉菜を見ていたら莉菜が、
「絵莉?どうかした?あと、サラダも食べなさいね。野菜嫌いを少しは無くさないと」と言われ私は苦笑いをした。
「野菜嫌い。食べたくない」と言うと莉菜は「少しでもいいから食べなさい」と一言言いながら私を見つめてきた。
うぅ・・・私野菜嫌いなんだよなぁ。なんでこんな緑のはっぱを食べないといけないのかななどと思いながら、私はあることを思いついたので莉菜に聞いてみることに。
「野菜嫌い。でも莉菜が食べさせてくれるなら、頑張って食べる!!」
私は莉菜の反応を待った。莉菜はため息をつきながら私の隣りに移動してきて
「はい。あーん」と言いながら私の大嫌いなはっぱ達を口に近付けた。
私は目を閉じながらはっぱ達をもぐもぐして飲み込んだ。
「やっぱりこのはっぱ達は私の敵だよ」と半泣きしながら莉菜に言うと莉菜は微笑しながら
「でも食べられたじゃない。トマトは食べれるわよね?」と聞いてくるので
「うん。トマトは大丈夫だよ」と答えると
「じゃ、頑張って食べたご褒美をあげないといけないわね」と言いながら莉菜はミニトマトを口に含んで私の口に移してきた。
私は受けとったミニトマトを顔を赤くしながらもぐもぐ食べ飲み込んだところで
「凄いご褒美でびっくりしたんだけど」と言うと
「絵莉が口移しして欲しい顔をしていたから、したのよ」と言われ
「私そんな顔してた!?ならちょっと失礼」と言いながら私は莉菜の口の中に軽く舌をいれた。
莉菜は一瞬ビックリしたみたいだが直ぐに受け入れてくれた。
数秒間絡みあったあと、莉菜が私から離れて「食事中に何をしてくれてるのかしら?」と顔を真っ赤にしながら言ってきた。
私はニコニコしながら「最初に誘ってきたのは莉菜なんだけどなー」と言うと莉菜は「食事が終わったら私は帰るわね」
と言いながら自分の席につき、残りのカレーライスを食べはじめた。
私はリビングの時計を見た。九時過ぎてるじゃん。このまま帰るより泊まらせて明日、そのまま一緒に学校に行った方がいいと思ったので莉菜にお泊まりしていくように頼もう。
「ねぇ、莉菜!今日はもう遅いから私の家に泊まっていきなよ。んで明日そのまま一緒に学校に行こう?夜は危ないしさ」私はお願いをするように莉菜に聞くと莉菜は
「そうね。じゃ今夜は泊らせてもらうわね。食器洗うから持ってきて」と言いながら莉菜はキッチンに向かった。
私は頼んでおいて、今さら緊張してきている自分に情けなさを感じた。自分しっかりしろ!!心の中にいる自分に言われ私は頷く。
莉菜とのお泊まり、楽しまなきゃ損じゃん!
私は両頬を軽くパチンと叩きながら莉菜のとこに向かった。
「莉菜、ありがとう。ご飯作ってくれたり食器洗ってくれたりしてさ」
と言うと
「別に、これは私の趣味でもあるから気にしなくてもいいわよ。このあと、お風呂借りてもいいかしら?汗でベタベタなのがもう我慢できないわ」
「うん。いいよ。じゃ私は風呂洗ってお湯入れてくるね」
そう言いながら私は風呂場に向かい風呂掃除を始める。
と言ってもママが常に綺麗にしてるからそんなにはりきって掃除することはないんだけど。
風呂はいった後は何しようかな?莉菜を退屈させないようにしてあげなきゃなと考えながら風呂掃除を終えると、莉菜がこちらに向かってきた。
莉菜は頬を赤くしながらこちらを見て「あの・・・もしよかったら一緒に入らない?」と言ってきた。
私は「えっ?一緒に?別にいいけど」
と言うと莉菜は「なら良かったわ。先にリビングに戻っているわね」と言いながら莉菜はリビングに向かっていった。
私はどしたんだろと思いながら思いっきり背伸びをして一緒にお風呂かぁと思った瞬間、私は顔が真っ赤になるのが分かった。
莉菜と一緒にお風呂に入るだって!?やばいやばい!!!!
大好きな子とお風呂とか!!
私は頭の中で莉菜のシャワーを浴びているとこを想像したりとか今までしてきたけど、一緒にお風呂とかは私の心臓がもたないよ!!!
私は服を着たままシャワーをだし、頭からシャワーを浴びた。




