第二章:日常
……夢をみた。
とても不思議な夢…
誰かを追いかけている…誰だろう?
追いつこうとするのだがなかなか追いつけない。寧ろ段々と距離が開いている気さえする。
身体が重い…足が思うように動いてくれない。
追いつけないことがもどかしかった。
徐々に感覚が遠のいてゆく…
ジリリリリリ……
目覚めはあまり良くなかった。
拓斗
「………」
朝は頭が回らない。だが、ボーッとする時間もなく時計の針は7時30分を指していた。
拓斗
「やばい……遅刻だ!」
居間に行くと母が朝食を作って待っていた。どうやら父も兄ももう家を出ているようだ。
母
「遅い!早くしないと遅れるわよ!」
拓斗
「うん、わかってる。」
急いで朝食をとり準備に取りかかった。
頭のモヤモヤがやけに気になったがなんとか間に合った。
現在時刻は7時56分、ここから友達との待ち合わせ場所に行き、そこから学校へ向かう。所要時間は20分…ギリギリだ。
拓斗
「…よし、準備完了。」
僕は急ぎ足で家を後にし待ち合わせ場所へと向かった。
待ち合わせ場所には既に僕以外の全員が集まっていた。
一輝
「遅いぞ、今何時だと思ってる。」
拓斗
「…ごめん、寝坊した。」
剛毅
「寝坊はいつものことだろ。いつも此処に来るのお前が最後だし…」
啓介
「あーそれいえてるー」
美紗
「あと、15分は早く起きないとねー」
拓斗
「うぅ…」
5人は学校に向かい歩き始めた。
この4人は僕の友達だ。そのうちの2人、藤岡一輝と東谷美紗は幼馴染みで今も同じ高校に通っている。小さい頃は家がご近所さんどうしだったためかよく3人で遊んでいた。
残りの2人、飯島剛毅と伊藤啓介は中学時代からの友達だ。2人とも中学1年の時に知り合い今に至っている。主に僕を含む3人でゲームセンターに入り浸っていることが多い。
おカタい性格なためそのメンバーに一輝の姿はない…
拓斗
「もうちょっと気楽になればいいのに…」
一輝
「ん?何か言ったか?」
拓斗
「…いえ…なんでもないです……」
話しているうちに気づけばもう学校の見える所まで来ていた。
周りには走っている人々…ふと時計を見てようやく事の重大さに気づく…
啓介
「これってもうやばいんじゃねーか?」
と、啓介が僕に時計を見せてきた。もう時間は8時25分をまわっていた。
拓斗
「…8時……25!?」
美紗
「うそぉ!?」
残り時間は10分…
一輝
「急ぐぞ!」
5人は急いで学校へ向かうのだった……
今回はほとんどが登場人物の自己紹介で終わってしまい、ストーリーの展開がイマイチでした。これからも調整していきたいと思います。読んでくださいありがとうございました。