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魔導書の管理者  作者: ソラ
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謎の液体

・・・・・・もしかして悪魔ってボクの予想以上に厄介な相手なのかもしれない。

もし人間の町とかに行ってしまったら怖くてしかたがなくなってしまうじゃないか。


「今のところ攻撃するときは悪魔の姿に戻るが擬態した悪魔を見破るのは不可能だそうだ。」

『ただし私の声で悪魔を人間の中からあぶり出すことはできる。だけどあぶり出すと言っても弱い悪魔しかあぶり出せないから人間の町に行ったときは気を付けて。』

「うわぁ、」


口の悪い人間の目線を追うとそこには穏やかそうな子がいた。

ついつい口の悪い人間との話に夢中になってしまって、すっかりと穏やかそうな子の存在を忘れていたのだ。

しかし何故口で話さないで紙を使って話しているんだろうか。


『そういえば自己紹介が遅れていたね。私の名前はニーシャ・ベルと言います。それでこっちの口の悪い子雨宮時雨(あまみや、しぐれ)

よろしく。ところであなたの名前は。』

「ボクの名前は黒乃魔呂(くろの、まろ)です。よろしくおねがいします。」

「僕の名前はトトって言うんだよ。黒乃が付けてくれたの。いい名前でしょ。」

『そうだね。』


短く書くとメモ帳をしまった。


「おい、チビ。俺はもう寝る。寝床はどこだ。」

「お前はにわとり頭なんですか。ボクはさっき、黒乃魔呂って自分の名前言いましたよね。」

「そんなことはどうでもいいからさっさと寝床に案内しろ。」

「確かにボクも眠くなってきたから良いですけど、チビ扱いしないで下さいよ。」



二人が横になれるぐらいのスペースを作りボク達は明日の荷物だけもって外に出た。

そうしてトトと星空を眺めながら二人でごろりと横になった。


「いつ見てもきれいな星だよね。」

「そうだね。明日から長い間留守を頼むことになるけどいいかな。」

「えっ」

「トトにはこの家を守って欲しいんだ。いいかな。」

「僕は黒乃と一緒に行きたい。僕は黒乃に作って貰い黒乃に言葉を貰ったんだ。だから僕は黒乃に恩返しをしたい。」

「トトがこの家を守ってくれなかったら、誰がこの家を守ってくれるの。ボクは嫌だよ。

帰ってきたときに家が荒らされていてほこりだらけになっていたら。ボクはとても悲しいな。

帰ってきたとき一番始めにトトの声を聞きたいな。帰ってきたときにトトの声が聞こえたらボクはきっと幸せな気分になれるよ。」

「黒乃。」


こんなのは口実だ。ボクはトトを危険な戦いから逃してあげたかった。これはボクのエゴかもしれないが目の前で親しい奴が死んでいくのは、

ボクは見たくなかった。


「そんな悲しそうな顔をしないの。それじゃ、もう寝ようか。」

「おやすみなさい、黒乃。」

「おやすみ、トト。」



そして朝になった。


「こんなところに寝ていたのか。さっさと起きろ。チビとカラス。」

「ボクのの名前は、黒乃だって何回言ったら覚えられるんですか。」

「黒乃と時雨さん、朝からケンカなんてしないで。」


もう出発なのだろうか。早いな。


「チビ、朝食を用意した。さっさと食え。」

「いや、ボクは魔女だよ。だから食事なんて必要としないんだ。まぁ、味覚を楽しむときなんかは食べるけど。」

「そうか、食わないからチビなのか。」

「トト、食べていいよ。しぐれの言うことなんか気にしない気にしない。」

「でも黒乃、ボクこのご飯食べたくないかも。」

「・・・・・・・・・そうだな、なんで紫色の液体なんだろうな。そしてなんでぶくぶくいってるんだろうな。」


・・・・・・・・・・・もしかしてこれが人間の作る料理なのか。凄まじいインパクトだな。

そしてあそこで口を押さえてうずくまっているベルはどうしたんだ。

もしかしてこれものすごく不味いのか。

そして睨むなよ、時雨。

ボクは時雨の睨みに負けて一口恐る恐る食べた。

おいしいだと!? なんだよこれ。おいしすぎる。しかし紫色の不気味な液体と言うことには変わらない。


「何をどうしたらこの色になるんですか。」

「秘密に決まっているだろうがチビ。」


まさか時雨にこんな特技があっただなんて。ボクはてっきり家事なんて全然やらないでベルに全部任せていたのかと思っていたよ。

人間は見かけによらないんだな。

あまりの美味しさにむせながらも全部食べてしまった。

隣を見るとトトの分もきれいになくなっていた。

そうなるともうそろそろでお別れだ


「それじゃあトト、お別れだね。」

「黒乃、また会おうね。」


そうしてボクは悪魔退治の旅に出ることにした。魔導書を肌身離さず持ち歩きながらの旅ではあるが、きっとこの家にまた戻ってこれるはずだ

ボクはそう信じている。信じていなければ契約とはいえ家から出られそうになかったから。


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