episode14
昨日の放課後の一件はどうやら新聞部に撮られていた様で、翌日の今日、その一面がでかでかと取り上げられた新聞が掲示板に貼りだされ、校内中に噂が広がった。
そんな事を知らずに登校して来た明楽と薫子の元には大勢の生徒が集まって来た。
「あ、明楽君!!あの新聞は何事?!」
「新聞って?」
「今日貼りだされた校内新聞!昨日の放課後、小鳥遊一族が明楽君をめぐってばとるしたって!」
「えっ?!」
「あ、明楽...?私、何も聞いてないんですけど...貴方、そんな事になっていたんですか?」
「い、いや!ちがっ!」
明楽は否定しようとしたが、皆が、勇真からキスされた瞬間と雅臣が跪き明楽の手に口づけた瞬間の二つの写真の載った新聞を見せてきた。それを見た瞬間、明楽は顔を真っ赤にし、口をパクパクと動かしながらその新聞を指差し固まった。
「...明楽君、マジなの?」
「そんな、私達の王子様が...男の毒牙に...」
女子生徒達はショックを受けた様であったが、その中の一人が「皆!!」と声を上げた。
「皆!ショックを受けてる場合じゃないよ!明楽君が私達の王子様なのには違いないの!だから私達が明楽君を守らないと!」
その声をかわきりに、女子生徒達は「そうだ!」「明楽君!安心して!私達が味方になるから!」と口々に声が上がった。
「み、皆...ありがとう...。」
女子生徒達の勢いにおされて明楽はついお礼を言ってしまう。そこへタイミング悪く勇真が教室へと入ってきた。
「はよーッス。」
「...小鳥遊君。ちょーっといいかな?」
「な、なんだ?」
自分より小さい女子生徒に凄まれ、勇真はたじろぐ。
「コレ、どーゆー事?」と例の新聞を勇真に見せつける。それを見て勇真は笑顔で「あぁ!」と言うと明楽の元へと歩み寄り、彼女の肩を抱き声高らかに宣言した。
「雅臣と明楽をめぐって勝負することになった!皆!オレを応援してくれよな!」
その宣言を聞いて、教室にいる皆がポカーンと口を開けて固まった。そんな様子を気にせず、勇真は明楽に向き合うと、彼女を思いっきり抱き締めた。
「明楽!おはよう!早く会いたくて夜も眠れなかったぜ!」
そう言うと明楽の頬に口づけを送ったのであった。
女子生徒達はそれを見て一瞬固まったが、"明楽君は私達が守らなきゃ"と強く誓うのだった。




