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明末の麒麟児  作者: sawami
第1章
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始まり

 北京首都国際空港

 空港から背伸びをしながら後にした30代男性がいた。

「うぅ~ん。やっと着いた~。体が硬いかたい」

 彼の名前は朱田煥太郎。大学で中国近世を担当している歴史の講師だ。

 中国の歴史で言えば某漫画の舞台である春秋戦国時代や歴史シミュレーションの代表作品である三國志が有名だろう。

 彼はあえてこの二つとは違って日本では恐らくマイナーな時代を研究しつつ世界観を知ってもらうためにその時々ネット配信で歴史上の戦いや人物を解説している。

 彼は久々の休暇で紫禁城に訪れる予定だ。研究の目的でも訪れているが彼はそれでも足りないと感じるほど好奇心旺盛だった。そのため紫禁城(現在の故宮博物院)の職員に顔を覚えられていた。

「とりあえず。ホテルをチェックインしにいくか」

 朱田はネットで予約したタクシーに乗り込んだ。車内に揺られていると左側に紫禁城が見えてきた。

 紫禁城は故宮とも呼び永楽4年(1406年)に明の3代皇帝永楽帝が南京市(現在の中国江蘇省の省都)から北京(現在の中国の首都)に首都を移すときに北京に14年間かけて完成させた宮殿であり清王朝の滅亡まで、約500年間にわたり中国皇室専用の宮殿として使用されていた。

「いつ見ても広いな~」そんなのんきに呟いていたとき突然胸に痛みが走った。段々と気分がすぐれなくなっている様子に異変を感じたタクシー運転手が声をかけていた。

 しかしそのときには視界がぼやけ、意識が遠のいていくなか、彼は思った。

 (せめて・・せめて北京ダックだけでも食いたかったなぁ)

 死にかけているのに彼は何を言っているのだろうか?


 朱田煥太郎 享年30歳




 朱田はしばらくすると段々と意識が覚醒し始めていた。朱田は眼をぼんやりと開けながら喋ろうとしたとき、

「おぎゃあ、おぎゃあ」

(アレ?上手く喋れない。あと何で赤ん坊の声が?)

 最初は近くに赤ん坊がいるのかと思ったが違った。

 はっきりと見えるようになったとき、自分の手を視て愕然とした。それはまるっきり赤子の手だった。その次に自分の顔に触れたりしながら自分の状態確認した後。今いる部屋を確認した。この部屋は赤を基調とした様々な装飾品が色とりどり飾られていた。どう見ても病院には見えない。

 結論、テンプレ通りの転生主人公が誕生した。やったね。

「おぎぁゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃあぁぁぁぁぁぁぁ」

(なんでゅぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?)

1633年 朱慈煥誕生


 

 

※次の投稿はなるべく早く出していく予定です。投稿頻度は不定期になるので長い目で視ていただけると幸いです。

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