第4章:遺託
如月 歩己
本作の主人公。教師を目指して教員採用試験に挑戦し、努力の末に合格を勝ち取った。
しかし、合格発表の日に母・美雪の訃報を聞き、喜びを伝えることができなかったことを深く後悔する。
母の日記を通じて「自分の頑張りが認められていたこと」「母が最後まで母親として生きようとしたこと」を知るが、もう伝えられないことが胸を締めつける。
また、父・博臣から「年齢差」について言及され、すばるとの未来について改めて考えさせられる。
星宮 昴
あゆみの恋人であり、二児の父親。
教師として働きながら、あゆみの受験をサポートしてきた。
あゆみの母・美雪の死後、彼女を支えようとするが、博臣から「遺される側の痛み」を指摘され、あゆみとの未来について考えざるを得なくなる。
あゆみとの年齢差(9歳)について真剣に向き合うべき時が来たと感じている。
如月 美雪
あゆみの母。
自身の病を家族に隠し、最後まで「母として生きる」ことを選んだ。
テーマパークで孫になるかもしれないれんやりおと遊び、「おばあちゃん」と呼ばれたことを喜んでいたが、それが「最後の思い出作り」だったと判明する。
残された日記には、家族への愛情、看護師の娘・香己への後悔、そしてあゆみの頑張りを密かに応援していたことが綴られていた。
如月 博臣
あゆみの父。
妻・美雪を亡くし、「遺される側の痛み」を誰よりも深く理解することになる。
美雪とは5歳差の夫婦だったが、今になって「どれだけの時間を一緒に過ごせても、別れは辛いものだ」と痛感している。
そのため、9歳差のすばるとあゆみに対し、「お前たちは遺される側と遺す側の痛みを考えたことがあるのか?」と問いかける。
感情的に反対するのではなく、「現実を見ろ」と伝える冷静な父親像を持つ。
如月 香己
あゆみの姉で看護師。
母・美雪の病状に気づけなかったことを悔やんでおり、葬儀後は妹とともに母の遺品整理をする。
日記を通じて、「母が自分に厳しすぎたことを後悔していたこと」「あゆみのことを姉と比べすぎたことを反省していたこと」を知る。
最期まで母親であろうとした美雪の姿勢に、あゆみとともに涙する。
星宮 蓮
すばるの息子。しっかり者の兄。
美雪を「おばあちゃん」と呼び、遊園地での思い出を楽しんでいた。
しかし、まだ死の概念を完全には理解しておらず、「おばあちゃんはもう帰ってこないの?」と純粋な疑問を抱く。
幼いながらも、あゆみやすばるが悲しんでいることを感じ取っており、無意識に彼らを励まそうとしている。
星宮 莉桜
すばるの娘で、天真爛漫な妹。
美雪と過ごした時間が短かったため、「おばあちゃんがいなくなった」ことの意味をまだ理解しきれていない。
しかし、母のいない家庭で育ったため、「家族の温かさ」に対する感受性が強く、無邪気にあゆみを元気づけようとする。




