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第94夜  合宿のラスト 全部を込めた 一本

「栄子 少しフラフラと 街を散策したい 案内を頼む」由美子さん


「どの様な店に」と訊き返す栄子ちゃん


「静かで ウイスキーがある店がいい 大円くんのメシウマのお酒は頂いた

 飯はマズイが酒はそこそこの」伊仏組のギリのラインでスコッチを所望する


「じゃ 俺が案内します」営業の栗原さん


三人で 5軒向こうの Barまでは行かないが らしき店に向かっていく


店に着くと 対面二人がけのカップルシートを由美子さんと栄子ちゃんに勧め

カウンターに行く栗原さん 二人での話をしたいと読んだ営業の勘


バイトの子が来ると オーダー取りではなく ジンジャーエールが配膳される


由「流石 長年の営業さんだ お見通しか 現し世の社会でもココまで行ける」


ジンジャーエールに口を付けて 話し始める


由「栄子 栄子の旧姓 大杉 生まれた地区には多いのか」


栄「施設で聞いた話では 半分が大杉だそうです」


由「辛い思い出だと思うが その地区に 五智 の名はあるか」


栄「志摩の 大字 五智 で生まれたそうです」


由「そこから 縁と運が繋がっているのか

  それでも 大円くんの境地を目指すのはダメだ

  本気で万物のことわりと会話してる 兄の残留思念とも会話した

  神様にも仏様にも担がれる仲 栄子は平成日本の受け皿にならないと」


栄「もう 鏡智はカマされっぱなしで」


由「それだけ 心を許した人のことを信用する まぁ 神と仏だが

  矢田も栄子も信用されてる 信用を大事にな 

  ぼちぼち 大円くんが用意した最高級の佐賀県産の銀狐の襟巻きをして戻ろう」


栄子ちゃんが 銀狐を巻くと 栗原さんも席に来る

「お会計は ペンションで纏めてやりますので 済んでます」


ペンションに戻り 部屋で寝る前に

「まぁ 担がれっぱなし 仲間も要るだろう」との独り言の由美子さん


翌日は朝からモグラが集まり ポールは3本のトップスリーを独占して修了


コブに移動していく


由美子さんと栄子ちゃん スノーシューでGSのポールをみて 「すんごい」

GSのチームや栗田さんが下を向いているのを見て また「すんごい」


ちょっと休憩と 技の打ち合わせをして 由美子さん達がコブの中腹まで降りると

まんまGSの板で 下のコブに突入していく三人とモグラ


一発目 思いっきり高いく滞空時間の長いイーグル

ニ発目 アイアンクロスから360入れながらのフロントサマーソルト

三発目 トリプルヘリコで板を持つ

四発目 伸身のバックフリップで720度

キレイに決まる


続いてくるモグラ 引き摺られて 技を入れるが 無理がありコケるの多数

ジョルジェットもコケた マッシモは抑えて コケずに下まで来る


見ていたモグラ

「物理法則を無視しているよな」

「だよなぁ アイアンクロスからの360入れながらのフロントサマーソルト 無理」


降りてきた大円

「ヤマハの板がいいんだよ 予定外だけど このGS用がコブで飛べる」


ヤマハワークス GS用もSL用もコブ用も 全部持ってきて モグラに履かす

マッシモもジョルジェットもコブ用は見直しに入る


スノーシューで降りながら 由美子さんと栄子ちゃん

由「栄子 あの世界に行けるか」

栄「無茶です」

由「それは 無理無茶理論の 無茶か」

栄「無理無茶 そのもの 由美子さんの教えの通り」


そんなこんなで 履けるモグラはヤマハの試作に乗っていく

先頭はマッシモ・ジョルジェ・大円と交代しながら バンバン飛んでいく


なんだかんだで20人位のモグラが集まり トレインで行く コケるやつも居る

でも スキー場のジャックは出來て バーンの下に観客が多数が集まる

15時半まで モグラと飛んで技を入れて飛んで行く


モグラを引き連れ 木に登っていく大円

ペンション遠見で 筋肉女医のお局様に 皆 裸にされて触られて筋肉チェック

筋肉看護婦24に計測器で筋力を測られ

神田さん達開発チームに 履いた板とかスキー歴とか 面談調査をされる


ビンディングも取り付けを合せて 履ける板にしていくヤマハ


「泊まりかぁ」と大声で訊く大円


「泊まりだぁ」とモグラの回答


「会社は休んだ でも 宿がない」とのモグラも居る


「そんなん うちに泊まりな」脇坂オーナー 


「ビールもグラッパも色々ある まずはビールで乾杯だぁ」

完全に木に登り 椰子の実取り放題の大円


ビールで乾杯して 宴会に突入していく


「これか これが声を聞いているの正体だ その道を行くと決めた人が

 肚を決めて集まってくる お局様も肚を決めて行った」由美子さん


「そう言われれば 肚の決め具合が 私は足りない 出来る範囲内

 もう一歩がなかった 前島さんや前田さん程の肚が無い」栄子ちゃん


「そんなの 一生に一度の肚 普通は出来ない」由美子さん


程々に呑んで 宿がない連中は 遠見へ引っ越してきて 再度の宴会に突入

突発で 予約が取れてないが 泊まりたいとの電話もある

遠見 部屋的には40人が余裕のペンション それを15人で借り切り

食材さえ目処が付けば受け入れ可能 どんどんモグラが集まってくる

観光協会からも お願いが出る


筋肉女医28 筋肉見放題で嬉し涙を流し 朝イチからスノーシューでバーンの下へ

ヤマハワークスも山のような板を持って 待機してくれる


「いっくよ〜」と大円先頭で 飛び始める

そんな1週間が杉る


由美子さんは帰り デカイスーパーの一派も来てくれ 木に登る

夕方 宿も取らずに来たモグラを 脇坂オーナーが受け入れて

皆でビールと虫系のツマミで始めていると 栗原さんの挙動がおかしい


鯉の丸煮を食べながら ポン酒に移行してると 神田さんも挙動がおかしい

気にせずに モグラと楽しく呑んでると

「高井幾ニ郎さん って見えますか」と栗原さん


「高井さんは昨日帰ったよ」とモグラ


「高井さんはここに居たと 片山高住さんは?」


「俺だが」


「高井さんが 日本のモグラの開祖で 片山さんが現役モグラのトップ」


「それは 間違いだ トップは長野親父組 そこに3人加わったと

 昨々シーズンから噂が出始めて 昨シーズンは運良く見た連中の話が聞けたレベル

 今シーズンも噂になってて 五竜にずっと居る バカみたいに飛ぶ三人組

 高井さんも俺達も見に来る」


「それで モグラ系のショップから一斉に発注が入ってる」栗原さん


「そりゃそうだろう 高井さんも俺も 自分の店の発注枠 全部つっこんだ」


「試作枠で高いのですが」


「気にしない それだけの価値はある あの高さ だよ

 とても真似できないし 参考にすらならないが 夢がある

 レーサーレプリカではなく モロが買える 使い切れなくても憧れ

 うちの店の動画班が撮影して もう店のモニターで流してる

 高井さんも俺も 履いた試作で 飛びやすい板と 納得したしな」


「俺も撮影して 店に送った ヤマハのデモの三人の滑り 板は試作

 との煽り文句を入れて 店内で流すよ」と6人位が同調する


そんな宴会が終わり 合宿もラスト2日


コブの下で集まって ミーティング

一人ずつ 市販予定の板で 飛んで欲しい とのリクエスト


ジョルジェットと話をして マッシモとコブの上で最終打ち合わせ

技はシングル 一般の限界の辺でと 握り 一人づつ スタート


一発目 高いイーグル

ニ発目 アイアンクロス

三発目 シングルのヘリコ

四発目 膝を曲げての バックフリップ


ジョルジェットは イーグルの代わりにコサック

マッシモは バックフリップの代わりにツイスター


他も色々変えながら 三本づつ滑る

途中のコブもパンパン蹴って滑ってる


矢田達も到着してきた


「大円くんのラスト一本に間に合った」涼子さん


「ええだけのギャラリーだな バーンは空だし」池田


「そりゃ 後ろから あんなのが飛んで技決めてこられたら

 それも上空通過とか 嫌だろ」矢田


廻りのモグラも一般ギャラリーも うんうん と納得する


合宿のラスト 全部を込めた一本のリフトに乗る大円

何人かついていくが、皆 ビデオカメラを担いだ撮影班 中腹でカメラを構える

一番飛べたGSの4本目を履き 一人バーンの上に立つ

バーンが完全に空いた 滑っている人誰もいない バーン下はギャラリーが沢山居る


ゴーグルをハメ パンパンとコブを蹴って滑り始めて加速して

 飛ぶ

アイアンクロスからの360を入れながらのフロントサマーソルト

クワッドのヘリコ

伸身のバックフリップで横方向の720

もう一発 高く 伸身バックフリップ 縦に720度 

どの技も高く遠くへ飛び

バーンの下に着地して 抜重で来るんと廻る


ラスト1本 モグラ達は見惚れるだけ 何とか動画は取れた状態

「下のカフェ 借り切った コーヒーにしましょう」と絞り出すモグラ


「ん? 栄子ちゃんは」と探すと

 このコブのバーンを 栗田さんと二人で 美しくずり落ちてくる


降りてきたので

「キレイに滑れてる コーヒーに行こう」

と栗田さんも誘い コーヒーへ


皆で コーヒーになると


「ラスの女性二人 キレイにずり落ちて あれはあれで いい動画

 まずここを目指す ってお客さんに言える」ショップ経営のモグラ


「方っぽの栗田さんは ガススタでトイレに3回行った人だ 上手いって」


「それ ガチで本人の眼の前で言い切るんだ」知ってるモグラ達は爆笑


知らないモグラ達は対応に困り 微妙な笑い


遠見に戻り 昼から合宿の打ち上げ 40人近く居る

昨シーズンに比べると 大幅に増えて 木に登り椰子の実をもいでいる大円


涼子さんは居るが 矢田と池田は トンボ帰りで自分の店に向かった


打ち上げで そこそこ呑んでいくと ガススタでトイレが気になる知らないモグラ

爆笑したモグラに訊くが言いにくそうで

GSのチームも3人来ていて GSのチームが答えていく

「それは 気の毒」との反応になる


「長野親父さんが先頭でネタ振って WCの年間勝者二人が続いちゃった

 挙句に 今季 GSのコースで 栗田さんも俺達も 一度も勝てずだ

 笑って誤魔化すしか無い 犠牲は栗田さんだけでいい」

GSチーム 栗田さんを犠牲に差し出す


「ここは 長野 日本語がネジ曲がって お局様だって 本人に向かって

 憧れのお局様 ノータイムでスパッといい切れば 幸運の言葉」涼子さん


「それは 難しい」とモグラ組


打ち上げも修了して 翌朝は朝ご飯を食べて モグラ達も解散していく

5人で 炉のある旅館向かい栄子ちゃんのお茶を頂いて

女将さんと無駄話をして デリカで 帰途に着く


デリカの中で

「栄子ちゃんの お茶 迷いが少し消えたね もっと気楽にやればいい

 由美子さんだって 物凄くリラックスして シャカシャカで調和してる」


「先を目指そうとの 力みがなくなり 素直な お点前」涼子さん


「それはね 色々あるんだけど 鏡智の領域に行くのを諦めたの

 だってね 第一段階が パンチパーマにして鎌倉で大仏様の前で座り込み

 

 河合くんと連絡がとれて 訊いたら 河合くん高3から毎年正月三日に

 鎌倉へ行って パンチで座り込みをやってて 人気者に成れたらしいの

 タッチされて一緒に写真に写って 今年なんて来るのを待ってた人が居たって

 物凄く沢山 ツーショットから家族写真まで 送って貰ったらしいのよ」


大円 河合くんに完敗している 返しようがなく 黙ると

マッシモとジョルジェット 河合くんの勝ち〜 と爆笑


「マジ パンチで人気者って 仏の世界」とボソッと涼子さん


そんなこんなで マッシモ達はビールを呑みながら 途中ワールドカップへ急げ

マンションに戻ると カルロとシモンとナカノさん

皆で飲食店街の喫茶店でコーヒーをゆっくり飲み

涼子さんはカルロに引き取られ

マッシモ達はナカノさんに確保され成田にへ向かっていった


今宵も深けたようでも 

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