第73夜 成人式
14日 昼過ぎ
キアラと涼子さんとカルロが マンション到着
ご飯を食べに行くかと思いきや 向のスーパーに買い出し
サクッと 色々を創ってみせる 涼子さん
(魔法使いみたいだ とても 渡ってグダるダメ女には見えない)
と感心して見てると
「大円くん 声に出てたわよ」涼子さん
ふと見廻すと 栄子ちゃんまで距離を取って退避している
「でも 事実しか言ってないし 個人の感想で褒めてる」引かない
「そう 涼子さん お料理の魔法使い」キアラの離れたトコから援護
「飯が旨いんだ 太りそうで節制している」カルロの惚気が入り
「栄子ちゃんだって 普通には美味しいぞ 68とか38とか シェフ旦那が
プロの技で 魅せてくるだけだ」有耶無耶にしてる間に 出来上がり
皆で涼子さんのご飯を美味しく頂く
ご飯の後は 二階の和室で 涼子さんの指導
晩御飯は 三人で創るが キアラがやらかして足を引っ張る
それをキレイに治めていく涼子さん 流石 一派を率いた首領
「今日は 正月の余りの缶ビール二本だけね」と伝達しすると
不満そうな涼子さんではあるが 明日はOGが全員揃う 残るはマズイ
流石に まだ呑む前 その辺の損得勘定は出来る
食べて缶ビール二本を呑んで就寝していく
15日 朝早く
デリカに着物一式を積んで 冨美さんの家に向かう
人数が居る時は 便利極まりないデリカ
冨美さんの家が 旧家で四八+二八で炉も切ってある所を空けてくれた
栄子ちゃんを入れて6人の新成人だが 良縁を結んでしまっているので
全員 訪問着 帯が華扇太鼓で結び直される
当然 持ってない娘も居るわけだけど、そこは伝統のある一派
OG含めた先輩達の長着でサイズの合うのでなんとかなる
キアラだけ 振り袖 だいぶ顔が疲れてるが テンションで持たせてる
あれ?美里さんが居る
訪問着で座ってる というか座らされている 後ろには美香さん
車の人数割とか 面倒くさくなって 55のバス バス会社も顔なじみになった
頼んだカメラマンも二人来ていて 皆の写真を撮っていく
中学の学区での式典が一般的らしが、一派はデカイスーパーの地区に揃って行く
矢田の親父さんが頑張った 市民ホール に向かう
式典は来賓やらのお祝いが続く
俺は20の頃 泥沼の戦場に居て出ていないので新鮮に思い見ていると
終盤に男子が集められ 女子から遠ざけられる
こっそり見に行くと「お局様」等
言ってはいけない言葉の注意事項を説明されている
署で冨美さんや矢沢さんから説教された『お局様』
68が注意した『お』
その2つが可愛く見えるほど 苛烈な『ば』の内容を告げられる
沢井さんが『ば』だけはダメだと 重々注意してくれた『ば』
式典の係員の人が
「もう大人だ スルーはして貰えない 使う時は肚を決めていけ」
説明して 解散となる
成人式 爺の話で詰まらないと思ってパスしたが 式典の係の人から
こんな重要なことが伝達されているとは 超重要な式典だった
ミッション前のブリーフィングでと同じだ きちんと聞くべき内容だった
しゃがみ込み、日本の常識なんだと 矢沢さんと沢井さんは正しいと再認識
『お局様』も長野と愛知県警本部と陸自情報部以外では使うのはやめようと誓う
なんでも長野県警本部が先頭で 本部長権限を揮って 日本語の方を捻じ曲げて
「良縁を結べる幸運の言葉」となっているらしい
愛知県警も 仕方無しで 長野に続いて 陸自も情報部も 続いたと
但し ノータイムが原則 詰まるとダメ と久美さんが言っていた
妹も成人式のはずだが 実家には行きたくないので 妹に渡した携帯へ電話だけする
純金 地元の中学とはメンバーが違う
純金仲間で何処かのパンケットルームで パーティーをしているらしい
「来週から 送迎を楽しみにな」と言って 切ろうとすると
「それは 嫌がらせ??」と訊いてくる
「いやいや 成人式のお祝いの品だよ」全く心にもないことを返して電話を切る
バスに戻り千佳ちゃんの話を聞く
「式典の間は平和で 息が抜ける 最後の人の話から気合い入れるの
終われば 一派のOG含めての 検分が舞っているの」
「待っている じゃなくて舞っている?」
「そう 舞うの 見てれば 大円さんなら 理解ると思う」
集まってきたOG含めて55のバスで 冨美さん家に向かう
去年まではお寺さんの本堂を借りてたらしいが、坊主家族は全員行方不明
勝手には使えない お寺さんから変更して 冨美さんの家にバスを横付け
男は 後ろの方で正座で見守る
マッシモが辛そうだがキアラが頑張っているので、マッシモも崩せない
高雄さんは余裕で姿勢を正して見守っている
堂本さんも意外と平気で姿勢を正して 美里さんを見守っている
俺も正座は余裕 吉田先輩たちの剣道での教えもあるし
生活指導室やお局様案件で正座で叱られまくっているので慣れているのだ
しかし、ついつい頭を垂れてしまう 正座=叱られている状態が染み込んでいる
ひろ子ちゃんと真美ちゃんが 華を活け
栄子ちゃん達 4人が順に手前座に座り茶を振る舞っていく
キアラは涼子さんと美沙さんに挟まれて
涼子さんの見本を見て美沙さんに助けられて頂く
気の毒なのが 美里さん 何故か一人で頂くが グダグダ
でも、 頂き終わり 何故か 微笑みを取り戻した
OG筆頭の由美子さんから
「成人式前に 良縁を結び おめでとう
拙い処もあるが 立派な華に茶であった
後は 各自頑張るように 助けを求めたければ また集まれば良い
私の興した一派 最後は涼子と美沙の良縁で役目を終える 良かった
デカイスーパーの一派としては消滅だが 一派に属し研鑽を積んだ仲間
此の縁を大事にしていきなさい
他派とか 細かいことを言わず 求められたら助けること
上から受けた恩は 下に返す 忘れないように」
と纏められる
全然 検分が舞わない 「???」となっていると OGの久美さんが
「良縁を結ぶための 教え鍛え 後は頑張れしかない
2年も 一派にいれば そこそこまでは行ける 由美子さんのプログラム
10年も居た涼子と美沙の良縁 安心しか無い」
と教えてくれた
「美里さんの笑みはなぜ?」と訊くと
「吹っ切れた ドベからのスタート 後は抜くだけ と見た
栄子の一回目も同じ顔になった 」久美さん
でも、その解釈には落とし穴がある
栄子ちゃんは15で始めたので3年間のアドバンテージがあり18の時は先行しまくり
美里さん 30 高卒の娘は18 12年分のビハインドを背負っている
何処で気がつくか 堂本さんに落ち込んだ時の対策をとお願いしておこう
男は一旦バスに追い出されて、着替えタイムを待つ
堂本さんの隣りに座り 高雄さんも呼び 先程のビハインドの件を話す
「そんなの戦場じゃ 何時もビハインド 大円もそうだったろ
それをひっくり返す ゲームチェンジャー なのが俺達や父娘
今回 美里には 高雄さんに美香さん大円夫婦 援軍が山盛りだ」堂本
「それを理解して 援軍を受け入れればいいが 意固地になるとな」高雄さん
「フォークランドのメシマズでも プライドを捨てれたのは 助けられたけど
捨てれないのは助ける事が出来なかった」大円
「そこは 俺達夫婦と堂本でなんとか まぁ バスの四連チャンとか
帰りの冨美さんとの連発 あれを思い出せば プライドとか言ってられない
缶ビール片手に八代亜紀 何年か前にあった同級会でバス移動中のカラオケ
同級生の『おじさん』と『おばさん』を彷彿したわ」高雄50さん
『お』が出てきて 危険と判断して離れる大円 リスクマネジメントは出来る
堂本さんと高雄さんは密談を続けている
後は ご飯を食べて いっぱい呑んで 解散 渡りさえしなければOK
送っていくのも 55のバス で近所までの道順の地図も出来ている
『お』から離れたいので 運転手さんと話をしていると
「社部党の国会議員が国会を無断欠席 地元も東京事務所も空
党本部も空 地方議員も京都周辺は空 事実上の消滅
国会や議会軽視と民自党が激怒らしい」と教えてくれた
「宗派は」と訊くと
「お寺さんも 5万人くらい、いきなり家族ごと人が消えてる
食卓にはご飯があったらしい MMRの案件だな」と笑う
「やっぱり 阿漕な商売してると そう言う対応になる」
「社部党も宗派も 阿漕だったからな 俺ら民自党支持者は真面目に働いて
納税してだが あいつら税金や檀家に集るばかりだったから仏罰だ」運転手さん
「この週刊誌が 集計してる 読む? 読むならあげる」と週刊誌を貰い
全部で8万人位消えたらしい 日凶組などの社部党系の組合の幹部やOBとか
さらっと消えた
流石に8万人は 蹴り殺すのも撃ち殺すのも面倒だ 64さんに頼んで正解だった
矢沢さんから電話 かなり疲れた声で
「女の娘を三人連れて、京都に向かったけど
途中の彦根の手前で大事故 20台くらいの多重事故 2時間止まって
やっと引き返してやっと大垣を通過した 成人式だし 記念だ
大円君のトコで 一射だけでも 頼む」もう渋滞でへろへろな矢沢
「いいよ いいよ 矢沢さんの頼み 着替える部屋とかも要るよね
部屋は空けとく 来てきて」軽い
電話が切れると バスに女性陣が入ってくる
「栄子ちゃん 俺
矢沢さんが”彼女”を三人連れてくるって
凄いね 彼女を三人 多重だって さすがの矢沢さんも疲れてた
彦根ICで2時間らしいけど 今コッチに向かってて
成人式だから並んで一発だけでも
と頼まれたから 着替える部屋を準備しないと 先に帰ってるね あと任した」
大円はデリカでマンションに向かう
聞いた女性陣 OGが激怒開始
「お待ち下さい 電話を受けたのは大円くん それを伝えたのも大円くん」富美さん
「矢田の友達 総て正しい事でもトラップにする男 その名は大円」
涼子さん 塚の男役バリバリ アカペラで歌う
現役の涼子さん一派は そもそも大円 トラップを警戒して鵜呑みにしてない
その歌は 涼子さんにこそふさわしい 何度も引っかかってたし としか思わない
一派始祖の由美子さん向かって 現役から出てくる言葉は
「キチンと矢沢さんに話を訊きましょう それから怒っても遅くない トラップ」
OGはキョトンとして 涼子さんと冨美さんに事情を訊き始める
「この人数なら リビングでも余裕ですし 天気もよく小春日和 テラスも
和室も2階に有りますので うちに」栄子ちゃん
「折り詰めの配達先を変更して パーク大円に運んで貰います」幹事の美沙さん
今宵も深けたようでも




