第68夜 新年早々に混迷の中に放り込まれる三人
振る舞い酒をしても一升が余る
頭の本家でも行けば俺も呑めるが、栄子ちゃんは連れていけない
安全が確保できないと、しっかり呑めなくなって渡れない 癖が憑いてる
中学の同期の 池田や松田に中本が 矢田の店に顔を出す
矢田は店を構えているので、だいたい居るので集まりやすいのだ
「大円 ひさしぶり」と集まってきた
「矢田が結婚するって噂で聞いてな 新年の挨拶だ 大円もか」松田
「こいつは ふらっと来て 振り袖に振る舞い酒だ」矢田
「それで 御縁を 考えたな 俺も買ってきて振る舞う」池田
「池田 俺の店で振る舞うなら 最低でも 空 な
今 振る舞ってるのは蔵の特注もいいとこの原酒の杉樽仕様だ」矢田
「はい??」と固まる三人
「まだ 一升残ってる 呑むか」
後から「それなら すき焼きにしましょう 最後は饂飩を入れて」美香さん
「俺の分も三升もある 美香さんが渡ると困るから 一緒に」高雄さん
「矢田さんは どうされます 同窓会みたいですけど千佳さんとの二人も大事」
栄子ちゃんの釘刺し
「行ってきて 一人で常識を見直したいの 先輩26の言う通りかも」千佳チャン
「高卒から4年も涼子さん一派に居て、挙句に大円と一年だ
千佳 テーブルが違う事を自覚して
もうさ 先輩26 に土下座して 教え鍛え これしか無い」矢田
意外と冷たい と言うか 今直さなと ヤバイと判断したようだ
「そんなに?」栄子ちゃん
「栄子ちゃんだって しょっちゅう領事館に行って勉強をしていると聞いてる
ありえない世界に連れて行かれて おかしなテーブルに対応してる
千佳は中途半端 出来れば世間のテーブルに戻って欲しい」矢田
「それって 私はおかしなテーブルのまま」栄子ちゃん
「それは そうだろ 大円の嫁だ そっちのテーブルだ」宣告する矢田
「はい ???? 大円の嫁???」三人
「大円鏡智の妻 栄子20と申します お見知りおきを」
更に「はい??」となる三人
「ほれ おそろいの Gucci の結婚指輪だ 貰い物だけど見てひれ伏せ」
この指輪 キアラのどうしてもで Gucci のワンオフの特急で作らせたやつ
ジュエリーだとフィレンツェよりミラノの方が有名だが メディチ家のフィレンツェ
マッシモの家が折れたらしい
「まぁ続きは すき焼きで 材料を皆で買いに行きましょう」美香さん
「うちのリビングで 座卓もある カセットコンロもある 行こか」
「大円 こちらのご夫婦は?」松田の当然の質問
「昔 世話になった岩月高雄さんと その奥様の美香さんだ」
「お前 そこらじゅうで世話になってるな 大丈夫か 恩返ししてるか」池田
「充分 祝って貰ってもいる 買い物に行こう 好き嫌いがあるからな」高雄さん
「矢田は店を閉めたら 来れるようなら」中本
言い残して 7人で食品売り場へ カート押して ぽいぽい放り込む
肉屋に行くとテナントで入ってる 真美ちゃんの実家の店
山程の松阪牛をカートに放り込んで とりあえずの買い物は終わるが会計で揉める
「今日は うちで」とピシャリな美香さん 逆らえません
松田達は呆然としてついてくるだけ
三人で密談
「あれ肉だけで余裕で一人満州超えるぞ」松田
「いいのか 大円だし あいつ貧乏してた」中本
「学用品も困って 俺達が渡してたし」池田
「高雄さんのメンツもある 高雄さんと美香さんにはそれ相応の饗しはした」
「です 今日はうちが」とまたピシャリな美香さん
俺達はNAで着てたので 池田のワゴンに高雄さん達が乗り
パーク大円に移動する
やっぱり430は便利だ 三台とも積んでるので道案内が楽
エレベーターで登るとスマイリーと元陸自が居た
このクラスに掛かると うちの防犯設備はゴミクズ
高雄さんが「娘と旦那だ」と紹介していく
「このマンション 突発に訓練はあるけど
それも込で世帯持ったらの 人気のマンション」池田
「そうか いい評判だ 管理人として嬉しく思うわ」
「ジャバ じゃなくて 大円 呑んでいいわよ 私 禁酒一ヶ月の刑だから」美里
爆笑する高雄さん 意味が解らく続けない三人 安心して呑もうと大円
女性三人で すき焼きの仕込みに入る が 美里さん見てるだけ
「あちこちでな 命がけの仕事をして そこで知り合った方達だ
信用も信頼もできる 今日は呑める 付き合え」
でかいリビングで座卓で 座る三人 まだ事態が飲み込めない
池田が色々質問してくるが
「バブルのビッグウェーブを乗り切って このマンションを建てた
去年、矢田の店の前で振り袖に振る舞い酒を思いっきり振る舞って
スキーに連れていって貰い NAのナビに座ってくれて
嫁に来てくれた栄子ちゃんだ」ざっと説明する
新年早々に混迷の中に放り込まれる三人
「あの美人は」中本が諦めて 方向を変える
「憧れのお局様だ 会いに行ったけどフラレた でも 綺麗で優しい人だ」
言った瞬間に三人の同級生に正座させられ 説教を喰らう
「長野県警の本部長は 憧れの を付ければOKと言ってくれた」
抗戦するが
「そんな訳はない」と三人 平成日本の常識で説教を続ける
「長野県警は諦めて 日本語の方を捻じ曲げるらしいわ」爆笑の美里さん
「はい??」と三人
「さあ 出来たわよ 突きましょう お酒も 〼もあるわね」
注いで廻る美香さん
「じゃ あけましておめでとう」とグイッと行く
続くしか無い グイッと行く 三人も高雄さんも堂本36も続く
栄子ちゃん 「折角の長着 初日にやらかすと凹むので」着替えに行く
美香さんと美里さんも ついて行く
「高雄さん 美里さんついて行ったけど 着付けとか出来るの」
「栄子ちゃんの着物を見て 着付け教室を探し始めると 決意したトコだ」堂本36
「それって 今は 全くダメ ってこと」
「それは言ってはいけない」と また三人に説教を喰らう
「でもさ 見合いの席で呑み過ぎて渡ってグダるダメ女の涼子さんも美沙さんも
お茶にお華は師範だし 着物の自装も他装も楽勝の 憧れのお局様
栄子ちゃんも その辺は二人に習ってる 流石 一派を率いるだけはある」
松田が 「ちょっと 外のテラスがみたい」と言うので ガラスを開ける
三人して出ていき密談
「これ かなり複雑 下手になにか言うと ハマる大円パターン」松田
「特に30絡みの美人 なにかやらかしてそうだ 慎重に」中本
「あの肌 普通の日本の焼け方じゃない もっと乾いて そう砂漠の焼け」池田
「別枠でさ 矢田に聞いたほうがいい 今日は おめでとうで流す」松田
「そう 美味しい酒とすき焼き ありがとうで流す」二人
今宵も深けたようで




