第64夜 バレちゃったと 引き返す三人
雪もなく、スキー客も居なく バスは順調に走って行き1605 ホテル着
借り切っているので エントランスに横付けで荷物を降ろしてら なにか変な雰囲気
ホテルの人が荷物をキャリアに乗せて運んでくれる これは判る
ワインとかの木箱を男性陣の指示で 白衣の人が運んでくれる
白衣に白い高い帽子のシェフが 乗ってきた8人と
荷物を運びながら挨拶をしてる 68と38も加わる 意味不明
部屋割は 矢田が くじ引きを説明して始めていく
結構なホテルなので ダブルが余裕で余る
中学生はシングルが良いらしいので 渡してる
部屋割よりも さっきのシェフとの挨拶会が気になって
首をひねっていると 万理さんや恵美さんが来て
「うちの人 料理人なの 大使館とか領事館のパーティで知り合ったの
大使館員以外でパーティに居るのは 料理人 向こうは男社会
受付とかは そっちの男性とクッツく 厨房は私達と反対とね」
「それってさ 大使館や領事館で出せる料理人ってこと」
「そこでの出会いだし
普段はホテルやレストランでセカンドとかサード張っててとか
意味不明なこと言われたけど うちでは料理作らないのね」
「お任せしましょう ワインに合わせた美味しい料理」栄子ちゃん
そんな平和な会話は
吉田先輩の大声での
「部屋は シングルを二部屋で」
との宣言で終わった
静まり返るロビー
「お局様は卒業したはずなのに 渡って四連チャン 妻として今晩は反省を」
響き渡る 吉田先輩の声
沈黙しか産まない
ここで俺がなにか言うと間違いなく滑る 矢田の目を見てもそう言ってる
スキー場だが雪がない ネタで滑ったらスキーで滑ってのリカバリが出来ない
「吉田 冨美さん まだお局様気分が抜けてない 式をあげれば「きっと」落ち着く
今晩だけにしてやれよ」との渡辺先輩の助け舟が出されて
部屋割が再開していく
カルロとシモン「うちは ギリギリセーフ ダブルで」
矢田のトコに栄子ちゃんと行くと
「ほれスイート トラップもなし 滑らず 褒美だ」
と矢田に言われ
「良かったですね 矢田さんが認めてくれて」キーを受け取る栄子ちゃん
ぞくりとする悪寒 気配はない が 後に居る 気力で振り向くとスマイリー
微笑みなぞ吹き飛んで 幽鬼 そのもの
シングルのキーを受取 部屋に向かっていく
「どうしよう 楽しい 旅行のはずが 矢田 なんとか」
「無理なものは無理」とあっさり答える矢田
「二曲目で 止めろと 止めたんだが
これじゃぁ 再婚の紹介が出来ん 困った」ストーミー
その場に居た全員 「はい??」
「咲希って最初の嫁をな 34で子宮頸がんで亡くして20年
来てくれる美香さんも居るから引退して日本に引っ込む予定だ
お互い2回目だから 大円くんの旨い飯に旨い酒 披露宴代わりで乗っかろうと」
30代後半の訪問着の落ち着いた女性が ストーミーの横に座る
矢田 黙って スイートのキーをストーミーに渡す
「俺ではどうしようも出来ない ド滑りして更に悪化の未来しか見えない」
「まぁ そうだろうな あの差し入れのコニャックもな 30年物
黙って 横に避けてたし」ストーミー
「そんな やらかし」と矢田と栄子ちゃんに責められるが 意味が解らない
「だって ディバックに入ってた 新品で一番いい酒 仏大使館激推しだよ」
矢田が静かに「大円 スマイリーさん 幾つだ」と訊いてくる
「30のはず ああああああああああああああああああ 30年物 やらかし」
「また ド滑って」と後から笑われる
後にTDRFの隊長と元陸自が居た
「隊長 元陸自 助けて」
カクカクシカジカとストーミーが隊長達に説明してくれる
「俺じゃなくて 堂本36が行くから 満期除隊だから本名な
堂本36が振られたら もう弾はない 撤退でストーミーを祝う」
「隊長の命令 従う」責任は隊長が取ってくれる 安心だ
矢田 即動く 席の変更やら追加を ホテルの人と打ち合わせ開始
「これを着て 夕食に来てと 誰か伝えてくれ
大円が口説きに行った時と体型が変わってなければ着れる」堂本36
「俺が 持っていくわ」ストーミー
「隊長はどうして 日本に」
「あの戦場なグチャクチャになって DIAもCIAも西側は手を引く 金が出てこない
俺達もしっかり稼いだし 堂本と大円のおかげで日本語がOKだ
しばらく日本を鈍行の旅で食いまくろうかとな
寿司と長野 大当たりで最高だった ハズレも楽しみだ
まだな奴らは チェシャ猫とか 資金が豊富な所に行く
それと お前 これ忘れていったろ 事務所を掃除してたら出てきた」
渡される スイスのダンスケ銀行のカード
「どうりで 無いわけだ マックにケンタに妹に責められた 良かった」
栄子ちゃんに
「これ渡しとく 最後 どうにもお金が無くなったら栄子ちゃんが使って
傭兵時代の5年分の給料」と渡すと
「これどうやって下ろすの」訊かれて
「一回 連れてって 面通ししないと」堂本36
ストーミー 戻ってきて
「今行ってやってくれ 泣きじゃくってる」
「隊長 大円 堂本36 ミッションを開始します」
部屋番を訊いて向かおうとすると 矢田が止めて スイートのキーを渡す
見送る一同もうドキドキ
でも、興味に勝てず気配を消しきって覗きに行く三人
ドアをノックする堂本36 開くドア
「そこの憧れのお局様 俺と一緒に部屋を変わろう スイートだ
夕食はそのドレスで 俺の隣 その為に満期除隊してきた」
ナイフが飛んでくる けど全然本気じゃない
「そこの覗き三人衆 バツで美味しいモノを二人分の奢りの刑」
バレちゃったと 引き返す三人
「二人分の奢りの刑か 良かった」と三人で戻る
「元陸自 すごい「憧れのお局様」で口説ききった 天才 前島さんと同じ」
「ピンポイントで狙うんだよ お前みたいにM240の二丁を生身で立射じゃない
堂本36はM82で一発必中だし、乱戦のM16でも三点射で必ず仕留めてたろ」
「そうだぞ 美香さんにもピンポイントでプロホーズした」
隊長とストーミーの説明を聞いて 納得する
「あなたは 私がピンポイントで捕まえましたから」栄子ちゃんに言われ
皆に「それは良かった」と納得される
今宵も深けたようで




