第57夜 勝利の女神とハグ
決勝の日曜日の朝 サーキットホテルで 揃って食事
ここの朝食会場ばかりはYH戦争もなく 食事が進む
0900 フリープラクティクス コースオープン
68 38 共に コースの異常の検知に全ブリ 25″台で周回
早めにピットに戻ってくる
1のRSが違う NSRになっていて 15″8を叩き出してくる
でもタイムがバラつく ピット屋上で見ていた ワークスの偵察隊によると
「パワーに慣れていない ふらついている」無線で展開される
三河バイク ヤマハワークス ライダー 皆集まっての作戦会議
ワークスから
「時々ふらつく タイムにばらつき パワーに慣れていない
いきなりのNSRでは無理があるが それでも投入したみたいだな」
内村さんから
「前でコケられて巻き添えが一番困る 絶対前に出すな」
68と38
「作戦は バスの中の通り 二人でホールショットが取れれば
14″5 で逃げる 後続とのタイム差 必ずボードへ」
「30″以上は離すな 周期遅れに引っかる
そいつがコケての巻き添えは、何をしたのか意味不明になる」
メカから
「燃料 タイヤ OK グリッドへ コースイン」
0940
勝利の女神の二人
ベンチコートを脱ぎ捨て ミニスカTシャツのパラソルへ
グリッドの前三台は タイヤウオーマー装着
流石に パラソルはフロントローの二台のみ
パラソルとタイヤウオーマー バック
ピットウオールを飛び越すのも カッコよくなっている二人
1000 シグナルグリーン スタート
68 38 共に綺麗なスタート ホールショットが38
38ー68の並びで14″前半 1のNSR 15″後半を離していく
7周目のバックで 68−38の並びへ 1との差12″
12月 寒いのに 気合のミニスカTシャツ縛ってのへそ出しで
ピットボードを出し続ける 勝利の女神の二人
そのまま15′′まで差を広げてペースダウンしてタイヤ温存
ファイナルラップがクリアラップ
アタック
68 13″フラット
38 同じく 13″フラット 12でチェッカーフラッグ
ウイニングラン ずっと二台で 左腕で ガッツポーズ
八耐ほどではないが 全日本と併催 そこそこギャラリーも居る
テグナーから先で 二台とも立ち上がっての 両手でパンチポーズを入れる
地区戦を見てきたギャラリーは この最終戦の12で
年間の順位がひっくり返り68の年間とか理解っているので 盛り上がる
コースレコード それも全日本も含めてのGP250のコースレコードの
アナウンスも入り スタンドも盛り上がって行く
ずっとディレクターズチェアで我慢してる
ピット前に戻ってきてマシンをメカに渡して 勝利の女神とハグ
メットを脱いで、ピットロードでキスをする二組
グランドスタンドからは丸見え 大歓声で盛り上がる
後で マルセイユの民が何か騒いでるけど 父と叔父にド叱られてる
「クリスチャン ド叱られてる内容は」
「母と叔母は ハグに続こうとした まだ勝利の女神とのキスの前に
ド叱られて当然だ かなり幻滅した」 凹むクリスチャン
ゆっくり 爺婆が進み
「Félicitations. Bénédiction.」《おめでとう 祝福を》
告げてパドックに戻る
1130 表彰式
レースクイーンの祝福の後
マグナムのペリエ ジュエ グラン ブリュット が母叔母ジョルジェットにより
表彰台の三人に手渡され シャンパンファイト開始
とは言っても 地区戦の表彰式
MFJと鈴鹿には話を通してあるが初のシャンパンファイト
68と38は 1の準備を待っているが 聞いていない1なんて呆然となる
清須レーシングとHRCのピットも呆然だが 流石HRC サクッと立て直してきて
「WGPの気分でヤレーーー」とHRCのピットウオールから檄が飛ぶ
ピットロードでシャンパンファイトする気満々だったけど
午後に全日本 ピットロードにシャンパンを撒くわけには行かない
ディレクターズチェアに沈み込んで我慢してると
「鏡智 凹んでるね」栄子ちゃんに言われ
「全日本が午後にある シャンパンを撒くのは迷惑千万なんだ」
「滑らないように大人しくしてなさい」違う方向の心配をされる
リカール家のハウスで集まり シャンパンファイトの残り
とは言っても 三人とも初めてのおっかなびっくりのファイト
2/3以上残ってる 皆に注いで回る68と38 皆プラスチックのカップで受ける
母が「ガラスのシャンパングラスが」と言った所で
爺婆父叔父に ド叱られる
四方を囲まれ
「ガラスは割れる 割れたガラスでライダーが怪我をしたらどうする」父
「指を切る程度」と抗戦する叔母
「指はレバーを握る大事な指 ライダーの命」叔父
「ファイト用の瓶はラミネートの特殊加工 割れないモノを用意した」爺婆
一方的に砲撃されまくる
「父と叔父への尊敬度は鯉が15匹ほど滝を登ったが 母と叔母が・・・」
クリスチャン 凹みまくり
68と38 やっと緊張が抜け 欧州組にお礼を言って
ハグをして、感謝の意を示す
母叔母組 爺婆父叔父の後まで待って やっとハグ 心底嬉しそう
若い欧州組も ハグして 一段落すると 緊張から開放される68と38
そのまま、奥のベッドルームを借りて 膝枕で寝落ち
白子の73は呑んでて
「いいだろ やってみたいだろ」と ささやく
「はい??」
「だって68も38もタイヤやエンジンの消耗コントロールまで覚えた
教えることはない 後は自分で頑張れだ
俺は藤田や73みたいな、しょぼいライダーが好きなんだ」
静まり返る ハウス
「上村さん どう 現時点の鈴鹿の公式のコースレコードホルダー
そして地区戦 鈴鹿間瀬 四連続12 ヤマハで囲わない」
「それね 大円さんの契約書に 違反するんですわ ほらここ
乙は弟子の68と38がTZで地区参戦の場合は最後まで面倒を見る
甲は最大限に支援をする 但し、直接の契約は結ばない
大きく書いてある」
また見せられる 俺のサイン入り契約書
「最後までって 地区戦最終戦 最後まで面倒みたろ ちゃんとシリーズ13だし」
そのツモリで入れた文言だし
「でも68と38が 来シーズン もう一回地区戦でパーフェクトウインを狙う
流石に 二人共自営業で その筋では有力 SUGOはまだマシですがMINEもある
全日本は無理となっています
昇格は 1回は昇格申請をしなければしないので 地区戦の参戦は可能
来シーズンも地区戦 68と38の面倒は大円さん マシンの面倒はウチ」
ヤバイ金融並みのトラップになってる
出来る営業は契約書を読む 自分の都合に合わせて読む やらかした
「まぁいい 73を仕込むのには支障はない シリーズ勝ちに行こう」
「あの 藤田さんって 寝落ちとかは」73
「そんなん 近所のイタメシかフレンチで飯食わして寝落ちしてるのを
蹴り入れて 起こして サーキットホテルで寝かす 簡単な話だ
今回みたいなハウスがなかったからな
頑張って年間シリーズ6位 嬉しかったよ」
「それって 基本 120周/日ですか」73
「68も38も 春以降 毎日10kmは走って基礎トレ 基礎体力が大事
それが生きた合宿 やってなかったら潰れてお終いだった
120周が基本だな 最低そこまでは走らないと 速くなれん
73も今から 頑張ろう
73が寝落ちを心配してるなら40ftのハウスを買ってもいい
考えといてな 全日本のフリープラクティクス 見てくるわ」
73 色々複雑な思いをして 白子のピットに帰っていく
今宵も深けたようでも
ちょくちょく私の作品で 鈴鹿のピット屋上で見ていた と出てきます
今はラウンジとかになってますが、昔は普通に屋上 少しテントがあったかな
人数が居る時は、任せて屋上で見てる が出来たんです
居ないと、SW持ってピットボード持って必死こいてたんです




