第54夜 栄子ちゃんのドレス お披露目会
木曜日 お昼 レストランテ嵯峨野 始まるパーティ
寒いので浴衣はいないし 服装色々 でも来てくれた人たちだ 気にしない
バリバリの振り袖には独身男性が集まっていく
矢田になんでだ と説明を求めると
「振り袖は独身女性の第一礼装 ドレスだとどうか判らん
行くならは独身をアピールしている 振り袖一択 つか お前もそうだったろ」
「はい 矢田の店の前で 振り袖にのみ振る舞い酒をしました ご説御もっとも」
矢田の言葉の説得力は30mm機関砲並にあり 一撃で吹き飛ばされる
欧州組のドレスとタキシードが浮きまくり だが お貴族様 熟れていて似合う
栄子ちゃんをエスコートして 真ん中にいく
涼子さんと美沙さんのツートップのマイクパフォーマンス
「あの1月末の朝 オープンのナビに座り スキーに行った大杉栄子ちゃん
見た目に 言い方に お酒に トラップだらけの 矢田の友達
大円鏡智くんの結婚披露パーティー
食べて呑んで 盛り上がろう スタート!!」
マグナムのスパークリングワインの栓が ポンポンと飛びスタートを切っていく
食事は売れていくが どうにも お酒の売れ行きが悪い
マッシモ達やリカール家と 出てる分を試飲してみるが 間違いなく旨い
矢田を呼んできて 欧州組と話す
「旨いんだよ 間違いない すっと入っていく 旨い これなぁ 渡る 絶対渡る
人の結婚披露パーティーで渡るのは ダメ みんな抑えまくっている」
矢田の説明
「いいじゃん 渡っても」と俺と欧州組は言うが
「そんなの 明日の館内で 人の披露宴で渡った人 って一斉に噂の的だ」矢田
「そうなんだ」と欧州組と話をしてると
「もう イッパイ」と元気のいい声が三人 お姉さんトリオで渡ったみたいだ
「マッシモ家の酒は旨い 間違いないし 渡るまで呑む人も居る」
と欧州組と安心して 程々に呑んで 時々栄子ちゃんの側に行き
お客さんと話をして盛り上がって パーティー修了
「やっぱさぁ マッシモ家の酒だ 3人しか渡らなかったのは寂しい」
梨花さん「どれだけ 美味しいお酒を我慢したと」反論してきたら
「呑んで渡った梨花も見たかったな」フィアンセからのハシゴ外しを喰らう
その辺に余ってる封の切れてるのを3本 蓋をして フィアンセに「どうぞ」と渡す
封の切れてる残りのワインやらグラッパ ベルモット などを 矢田に全部渡して
「縁結びの矢田〜」と叫ぶと
その場で1本をキープして残りをジャンケンでの争奪戦で配る 売れゆきはいい
欧州組「そうなんだ外で渡るのはダメと お局様並みに難しい 覚えておかないと」
「大円 欧州のクリスチャンが判る日本語 間違えるなよ」と矢田に言われ
皆は 爆笑してくる 凹むしかないが クリスチャン 同時通訳出来るし
訊いてみると 大学の日本学科に編入したとか 俺よか平成日本に詳しいかも
カルロとシモンと吉田先輩は渡って潰れた嫁さんを担いで 車に乗せて帰っていく
「さて 問題がある マッシモとジョルジェットはゲストルーム
クリスチャンとキアラは 部屋がある お父さんと叔父さんの部屋が しょぼい
新年が明けたら 改装をする予定 今だと お二人には しょぼい」
「大丈夫だ 歩いていける宿を押さえた 心配無用」と同時通訳のクリスチャン
クリスチャンに
「あの宿か あの宿だと日本語のみ クリスチャンも向こうに」
「ウィ」と答えるクリスチャン
「晩飯は?」
「中京のベトコンラーメン 国士無双 皆で仲良く臭く」ジョルジェット
「いいのか」
「そうしないと我儘爆発 大円 頑張れるか」クリスチャン
「断る 大使館の車で 中京大牧店に横付け 行こうぜ」
木曜日
朝 飲食店街の喫茶店で ジャポン とか適当な事を言ってモーニング
皆が避けていく
父叔父 気がついて大人しく部屋に居ることに同意してくる
雨が降ってきた 天気予報では今日明日が雨 土曜日からは晴天
TVの天気予報を食い入るように見つめる
気象FAXよりも 頻度が高く 天気図に解説つきだ
天気予報が始まる度に 空気が張り詰める
ヤマハの偵察部隊から
「小雨 全日本組は走ってはいるが 1はいない 相当押さえて27″台
雨も上がってきているので 慣らし運転」との事
張り詰めてばかりでは持たないので 仲良く臭くで
リビングで ポール・リカール・サーキットの話で盛り上がる
昼は饂飩と天盛り 夜は焼鳥と お貴族様の足元をすくう
定番コースを設定して 皆の了解を得る
今の68と38が三連勝 シリーズ優勝には 12 が条件 と話して盛り上がる
そうこうしてると 矢田が来る 妹も一緒だ
矢田は
「あらましと愚痴は聞いておいた 後は兄妹喧嘩してくれ」妹置いて帰っていく
妹「はい 結婚祝い 兄貴は腐るほど金持ってるらしいから
私が墨で書いた帯 絵羽が作れなかったから 虎 龍 巳 牛 干支の帯にした
墨の染の帯だけど そこは我慢してね」
栄子ちゃんも見に来て
「私の龍の長着に合いそう ありがとうございます」
「どこかでお会いしたような
年上って言っても半年だけど年上の妹です お義姉さん よろしく
それで ちょっと兄貴と話が」
「ゲストルーム行くか 防音だ」
ゲストルームに入ると
「兄貴ね 黒いベンツのパンチのヤクザの件 聞くと超有名 私がヌケサクだった
仏事もクソ坊主が真面目にやったし 追加のパックも耳揃えて持ってきた
もう もっと別の問題がね 持ち上がって上がりっぱなしなの」
「どうした 金もキチンとダンスケ銀行で国税躱したと聞いたし なにか問題が」
「その躱しかたなの 迎えに来た ケンタさん
星条旗がはためく青いナンバーデッカイアメ車を3台並べて
大学の来客で待ってたの もう乗り込む時に 朱鷺を見る視線で背中が痛かった
同級生とかは なになに? って噂になって大変
お嬢様女子大だから高級車には慣れていても
青いナンバーの星条旗のバカでかいアメ車の車列は普通に無い
兄貴の紹介で横田にバイトに行った と誤魔化したけど誤魔化しきれない
大使館の米政府代表部の案内で横田から海兵隊の飛行機でスイスの銀行に
脱税しに行きましたなんて言えないし
人の噂も75日消えかけた時に 追加でしょ
追加の時はパスポートを取ってあったんだけど
やっぱり大学の来客に 青いナンバーのバカでかいアメ車で車列作って
星条旗パタパタしながら 横田へ移動 パスポート 真っ白のママ
二回目は 多少は心に余裕があったし ケンタさんの美味しいものツアーで
イタリアのトリノへ行って美味しくて2kgも太って 帰ってきた
月曜日になってたから 車で寝てたら車列で大学の来客にいて SPが囲んでた
今度は星条旗の車列で送迎して貰いSPが囲む朱鷺だった と噂が 消えない」
「朱鷺なら いいじゃないか絶滅していない
俺なんてニホンカワウソ 絶滅してて いてはいけない存在とか
気の毒な子 だぞ
それに ケンタの美味しいものツアーとか大サービスだな
あいつの美味いものなら 信用できるし ちゃんと組み立ててくる
妹に食わせて呑ませて観光まで ケンタの言うことは聞くようにしよう」
でも面通りしは1回でいいし 送金だけなら本人は不要のハズ
俺もガンガン送金されてたけど 行ってないし
ケンタ 20の女子大生と美味しいものツアーに行きたかった だけだろうけど
美味しいものツアー 喜んでるしありがたく思っておこう
妹 あ!! NAに乗ってる姿を思い出す あれはニホンカワウソ 言われる
しかも スキーに行ってる
そんなのオープンで集合場所に行った時点で良くて朱鷺 普通にニホンカワウソよ
ダート車もファンファアーレでゴッドファーザーを鳴らした
「でもそれは 兄貴が滑った 自業自得 普通はクローズドボディで行く」
「まぁ 滑っても 栄子ちゃんが来てくれたからヨシ!!」
この へこたれない明るさ 兄貴には全く通じない愚痴 無駄だった と諦める妹
もう一点
「ファンファーレ あれは恥ずかしいから外してね 17の族でもないし」
若いのの2と同じポイントで砲撃してくる妹
「もう 若い衆に説教されて無理くり外された
16の族の小僧が ありがとうございます とお礼を言って持っていった」
これも 完了済か
「そっか それならいい いい後輩持って良かったね」
突き刺さる言葉 妹とは言え20の女子大生の評価だ
栄子ちゃんとか矢田に聞かれる前で良かったのかもしれない
「あと ダンスケ銀行のカードは探して 一回来るようにってお爺さんが言ってた」
「それは 探してみる なかっても正月に行ってくる」
「なんで どうせ名目は投資家 CIAの仕事も国内ではないでしょうし
時間はあるでしょ」
「はい? なんでCIAが出てくる」
「ケンタさん ヌケサク 大使館の政府代表部の肩書 海兵隊を動かして
国税どころか入管も躱して スイスへ 挙句 この先は聞かな無いほうがいい
こんなの 映画のCIAそのもの 状況証拠揃いすぎで 聞かないほうがいい」
「お前 頭いいな ケンタな ヌケサクだけど 美味いものには詳しい
ケンタ CIAの美味しいもの担当 だからな
時間はある予定だったけど 栄子ちゃんの自動車学校が もうだいぶ経つ」
認めるんだ 確かに 私が独料理をリクエストした時にケンタさんは渋い顔をした
マズかった 一回は食べてみたい腸詰めだったけど付け合せが
そしてスイス料理は案内もされていない 2回目なんて サクッとトリノに向かった
ケンタさん 食い物の事だけは信用できるとか 兄貴と同じだ
「それって愛名自動車学校? 私よりだいぶ前に入ってまだ卒業していない女性
思い出した 兄貴の奥さんだ 道理で見た覚えがあるはずよ」
「かなりヤバイのか」
「私は卒業検定待ち 奥さん最近は順調らしいよ 路上もあと数回と卒業検定のハズ
もう噂になってるから ハンコ一個進捗のたびに おめでとうなの
自動車学校で会ったら そっとしておくわ 私だと何を言っても上からになるから
いいたいことを言ったから 向かいのスーパーで買い物してタクシーで帰るわ」
妹を送っていき 戻ってくると栄子ちゃんから
「後から入学して来て さっさと卒業していく女子大生グループの一人よね」
これは 何を言ってもやらかす 黙る
「鏡智 黙るのが滑るときもあるのよ」
どうしようない ココは体育座りで耐えるしか無いとなった時に
「栄子 がんばろう 俺もバイクのスクールで苦戦中だ
大円のライディングを見続けて 簡単だと思ってたのが大間違いで
基礎もなく あのライディングは出来ない」
栄子ちゃんとクリスチャンが悲しい絆を結ぶ
「明日からの鈴鹿 物凄く 楽しみだ
鈴鹿のパドックに我が一族のハウスはある 是非使ってくれ」
日本語は理解らないが空気の読める叔父が 大声の仏語で空気を変えてくれる
クリスチャンもサクッと同時通訳に向かう
「流石 ボルドール24hの一族 凄いわ」と言うと
「表彰式用のシャンパンファイトのボトルは 特別なボトルを準備した」父
「地区じゃ シャンパンファイトはないけど スポンサーが出せばありか」
「他にも ハウスで冷えてるから ピットロードでファイトしてくれ
祝勝パーティ用のは別で店に冷えてる」叔父
「はい?? 祝勝パーティ??」
「一族のハウスで休んだライダーが勝つ 祝うのは当然だ」クリスチャン
この三人も 話題を変えて 空気を変えるのに全賭けしてくれてる
今宵も深けたようで




