第51夜 時間はある その通り
11月に入っても マッシモ達からの連絡はない
カルロ達も 口を閉ざしてる
一応 日程を と 参加者 と 役割とかの メンバー表やらタスクリスト
スケジュールは出来上がっているので カルロ達に渡しておく
中旬の木曜日に専有が7時間連続の全日取れたので 三河バイクの68 38
白子の73 とヤマハを呼んで練習会をすると連絡を入れる
カルロたちにも連絡入れる カルロ達がヌケサク呼ばわりされたら気の毒
三河バイクに集まる ライダーにヤマハ関係者もMFJ関係者
内村さんから挨拶代わりの確認の展開
「あいつは 藤田くんの時もそうだったが バイクに金かけてチューンで速くする
これは頭にない それはWGPでやること 地区戦では ライダー自身を速くする
これ一本 後を見据えている その為の金は湯水のように使う また全日専有」
下を向く ヤマハの関係者の二人
ヤマハの営業と開発の二人は
「うちのTZユーザーで良かった 応援のし甲斐がある 今日は2台とも引き取って
フル整備で 16日の木曜日に お渡しします」
そして 何故か居る 小さな巨人の爺さん MFJもマーシャルも居る
爺さん
「背骨を守るプロテクター のゴキブリだ まずは従来の革ツナギに外付け」
MFJとマーシャル
「いきなり革ツナギ内蔵では ライダーの負担が大きい 外付けも用意して
順次 中に着る 革ツナギに内蔵 と以降 背骨の損傷を防ぎたい」
装着して飛散防止のビブもある 胸に無線機のポケット有りでやってみる
インカム付きが25台 スピーカーマイク付きが20台ある
予備電池も40個あり 充電器15台並べて 充電中
練習のコースもマシンも 全部揃っている
後は自分たちが頑張るだけだ
腹を決める 68 と 38
「ありがとうございます 頑張ります」と答えてる
73はあまりにもの差では と辞退してきた
15日 水曜日 未だにマッシモ達からの連絡はない
カルロ達もだんまり 訊いても 答えない
嫌な予感しかしない
16日 朝 0700 にゲートを潜るが 一人だ
栄子ちゃんは今日も自動車学校へ向かった
でも 進捗の報告はない
どでかいヤマハのトレーラートランポが二台 でんと居る
0730 全員集合 ジョルジェットとクリスチャンも居るが大人しい
内村さんと上村さんの挨拶で始まり
「まずキャブセッターが乗って 確認してから ライダーに渡す
一台づゝ行く 時間はある 大丈夫だ 7時間ノンストップで確保してある
マシンに慣れる 無理があるなら すぐピットに入れ 時間はある
無線の飛ぶ範囲も知りたい 各コーナーで 叫んでくれ」
時間はある その通り 今日を逃しても 3日間の合宿もある
世界選手権の24時間の耐久だとライダー三人 交代で走って一人8時間
俺ら 一人で7時間 それが ぶっ続けの3日間 8耐なんてのレベルで時間はある
そう思うと 諦めと 心に余裕が出てくる若いライダー達
0900のシグナルグリーンまで ヤマハのメカと話し合いを続ける
0900 シグナルグリーン
大円ライディングで68がストロボカラーに押されてコースイン
タイヤウオーマーの威力で最初からグリップしてくれる
20″2 17″4 16″4 ピットインして キャブセット
無線もコース全体で繋がる ノイズもほぼ無い
15″2 14″0 13″2 12″3 その後12″台前半で周回をしてピットイン
タイヤチェック 燃料補給
「68 パワーも足も良い フレームも硬い 素直に乗れ それでタイムは出る
絶対にこじるな 俺の後を思い出せ」
38に乗り換えて コースインして行く 68も続いていく
同じ様に4周回してピットへ キャブセット 再び押されてコースイン
キャブセットをして 12″2まで 詰める
38にマシンを渡す
ノンストップで 次のヤマハの2台も キャブセット
こちらの二台は12″フラットまで 詰める
引き渡して ピットボードの女神二人に 20周で必ず入れろ 休憩させろ
「その件 内村さんからも厳重注意をされ済 OKデース」と返ってくる
ヤマハもOKとの返事
皆無線を持っているので、状況が共有される
ノンストップ 5台目 やっと自分のバイクに乗る
ヤマハの二台並みにやたらパワーがある キャブもいい感じ
前回のセットが生きている
12″フラットまで詰めて ピットイン
「全部入れて タイヤ交換 燃料補給 人もご飯にしよう」
順次 20周回して 戻って来る
タイム表を見ていると 68が14″台後半 38が15″がギリきれないが安定している
ヤマハの二人と どんぐり
デリバリーで 煮物 薫物 と おむすびで皆で食べる
「クリスチャン 今日は大人しいな」
「ガチで勝ちに行くワークスの練習 しかもシリーズが掛かってる
軽々しく騒げない 騒ぐのは勝った後の祝勝会」
「はい??」となるレベルの日本語の上手さ 俺より現代日本語が上手いかも
「よっしゃぁ 午後は 14″で20周揃える 68と38を引っ張るからな」
ヤマハ部隊も一緒にご飯にしてたが、緊急でトレーラーでミーティング中
68と38を引き連れて コースイン タイヤの皮を向いて 一旦ピットイン
燃料を補給して タイヤチェック
38がこじ気味 68は素直なヘリ方
この辺のアドバイスをして コースイン
安定して14″前半で2台とも付いてくる
13″5の20周も付いてくる
これを15時半まで続ける 流石に最後の辺は68と38は共にヘロって
無線で「タイム落とします」宣言をして タイムが落としてきた
いい判断 キチンとその情報が共有できる 無線は便利だ
それでも15″前半で頑張った
今回から マシンのメンテはヤマハに丸投げなので
内村さんの 挨拶で〆て 解散となる
ヤマハのトレーラーも メカの乗ったバスも 出発していく
ヤマハ側の二人のライダー 全日本のヤマハのエース二人
思いっきり凹んで 喋らない 幾ら本拠地がSUGOで鈴鹿はビジターと言えど
鈴鹿で走り込んだとしても 地区の若い子 に並ばれるどころか離されて凹む
挙句にキャブセッター 伝説とは言え所詮は地区 3秒も千切られている
ヤマハの開発陣
「いや あのキャブセットで此のタイムが出るんだ ワークの賜物」
「ロガー解析が楽しみだ」
「3台ともプラグがものすごく綺麗に焼けてた 燃焼も綺麗なだろうな」
とか聞こえるように話してる イジメだな
マンションに帰り 思い切って栄子ちゃんに 自動車学校の進捗具合を訊いてみる
えらく凹んだ栄子ちゃん
なんとか 進んではいます と絞り出す
これ以上は怖くて訊けない
今宵も深けたようで




