第47夜 どうしようもなく体育座りになる大円
栄子ちゃんのお誕生日会の予定が決まり 幹事も決まった 鈴鹿の専有も取れそう
順調だ
改造屋さんから電話で「測定とか 一通り見たから 車見て 打ち合わせを」との事
栄子ちゃんは自動車学校へ お正月に間に合うといいけど
実技で苦しんでいるとの情報で こっそり見に行くと交差点が曲がれない
ハンドルの舵角が全然足りてない なんでだろう?
自動車学校で苦しんでる仲間達でコーヒーを飲みながら復習に行くとの事い
オレ一人だからNAで改造屋へ向かう
改造屋に到着して
社長の熊山さん エンジン担当チーフの後藤さん ボディ担当チーフの藤原さん
四人で話し合いが始まる
「どうだ 四駆は?」と訊かれ
「振り廻しもし易いし ターマック専用ならいい よく公認取れたね」
「公認は金さえあれば意外と通るw 駆動系のトルク配分のが難しかった」藤原さん
「エンジンは普通の メカ+ターボチューンだからまだいい NAは?」
「スノーチューン いいよ 流石13B ターボ しかも下からのトルクがいい
これもよく公認取れたね あ 今日はついでにオイル交換 と 予備 1Lね」
「ええだけ 手間も暇も金も 掛かったけどな エンジンも下からのトルクも出たし
シャシも硬く粘りが出せて いい車になった オイル管理もしてくれるし安心だ
おむすびはオイル管理が命だからな」熊山さん
「今シーズンは人数も増えそうで デリカを買った」
「まぁな 二台とも 三人居たら乗れないし」と三人に笑われる
「それでさ 117 これ初期の手作り オリジナルでマメなメンテがしてある
部品もでなくなる時期なんで ヤバそうな部品を買ってストックしとかない」
熊山さんの提案
「それは オリジナルで乗って そのうちオールドカーコンテスト狙い?」
「そう これなら 狙える」藤原さん
「そうなら そうしよう 土地はマンションの向かい側のスーパーの隣りにある
屋根ありの ガレージ作るわ 2柱入れて 上げたほうがいいよね 馬は面倒
藤原さんのアドバイスが欲しい」
「いいよ 建築屋も同期に居るから 土地見て 建築屋と相談する」藤原さん
「FCはどうしよう」熊山さん
「とりあえずボディ補強 ホワイトにしてBoxとスポット増しと補強バー
カーボンのボンネットとフェンダーとドア カッコいい でも色は赤ね
エンジンは13Bのターボだから 下からトルクの出る仕様 後藤さんSP
今のNAのFC版だね」
「マックスパワーを狙わないなら インタークーラーをさ水冷にして
パイピングを短くしてレスポンスアップを狙うのもありだな
インタークーラの代わりにバカでかいオイルクーラー前に置いて」後藤
「ボンネットもフェンダーもワンオフなら エア抜きとかも出来るし
バンパーカバーも作ろう 昔のSAの雨宮のカエルのエアロ
どうせホワイトにするからリアフェンダーも叩き出して
ブリスターにして トレッドも広げておこう」藤原
「うん お任せ」
「ロードペーサー こいつが問題」熊山さん
「13Bでペリとかでも 上の馬力は出ても 低速がまるで無くてな
重い車だし V8積んだほうがいい 7.2LのV8積まない?」後藤さん
「おむすびがいいんだよね コスモの3ローター 20B にターボ3つ付けて
下からもりもりは出来ないかな」
時空が歪んで 20Bが80年代に登場してくる
「それいくか 足回りふわふわだから 少し締め上げて」藤原さん
「どれからやる?」
「どれでも 今乗る車はNAも四駆あるし デリカも買うし
あ、V12からやろう」
「フェラーリか うちだとパーツが」熊山さん
「ハズレ」
「ランボルギーニ 更に部品が しかも壊れる やめとめけ」藤原さん
「ハズレ」
「なに?」三人
「国産のV12 4台 引っぱてきたから 一番シャーシのいい車で
メカチューン&ツインターボにして 低速もりもり ノンスリギチギチで
Uターンがサクッと廻るのにしよう」
「国産のV12?」
「5LのV12 というかL6✕2 片バンクが死んでも走れる」
ここでも時空が歪んで1GZ-FEを積んだGZG50が10年前倒しで発売されている
「出たばかりのセンチュリーか それこそパーツがない」後藤さん
「なんでまた 金はあるだろうが」二人
「栄子ちゃんに 長着を着せて おれベストのスーツ着て運転手
春のお茶会に 乗せていく」
三人の顔が 一気に 気の毒な子を見る顔になった
朱鷺を見つけた目 何処の話ではない
「それこそ 開けて点検もディーラーでしかやらない車だ
ドノーマルがいいぞ あの車でいじると ヤンキー候で恥ずかしい」熊山さん
「確実に 滑る」と二人も頷く
どうしようもなく体育座りになる大円
「オイル交換終わりました 1Lも積んであります」と声が掛かり 静寂から脱出
「それとな 運転手は初老の二種免許持ち 個人タクシーの運転手さんに頼め
それで グリップする車だ
若い運転者に 長着の女 極妻だよ」後藤さん 二人もウンウンと頷く
「黒いSELもやめとけよ」 藤原さんに先に言われる
黒いSELも5台パクってきたから それでお茶会に と狙っていたんだ
高級車だし 元は兵僧とはいえ 坊主が乗ってたんだ
「そりゃそうだろ 鈴木先生の車だ 鈴木先生と同じパンチで若い
ヤクザの若い衆候だ 栄子ちゃんが気の毒だ」藤原さん
妹と同じポイントでダメ出しをされた挙句
栄子ちゃんが気の毒とまで言われてしまった どうしようもない
「センチュリーはウチじゃなくて ディーラーに整備に出しておけ
新しいとは言え 中古だ 整備はしておけ 運転手さんは紹介する」熊山さん
「後輩の若いやつとかに運転させるのは」
「だめだな クラウンならいいけど センチュリー 重厚さがいる
初老の運転手さん スーツも買って渡せよ そう言う車だ」熊山さん
「センチュリーはディーラーだから ロードペーサーだと
20Bだとさツインターボが難しい ちょっと考えるから
最初に117のオリジナルのメンテをやろう」後藤さん
「その間に 俺は建築屋の飯田と ガレージの設計を決めとくわ」藤原さん
「そのガレージさ 俺もやってみたい 二柱か 下からあげるリフトもあるし
広さも要るから」熊山さん
「広いよ まるっと空いてるのが5000坪あって
スーパーが返したいって言ってるのが3000坪 スーパーの駐車場が1万坪あるから
でもスーパーのは広い駐車場がいいから 値下げ予定
10000坪あれば 定休日にカートが出来るしね
今契約で年12日の定休日 値下げで借りれるように交渉する」
ダメ出しをされまくったが 道筋はついたので お任せをして ヤバイ金融へ
「社長 センチュリー1台頂戴」
「いいよ 若いの2に名変やらすから 書類が出来たらハンコ押してな
こう言うのはサクッとやれて 機転も効くし」社長
やばい 廃車の愚痴になる
「じゃ お願いね」と速攻で撤収をする
高校時代から 行きつけのテラスのある喫茶店
テラスでコーヒーしばいて居ると
若いの2から携帯に電話「話がしたい」との事
社長の居るヤバイ金融には行きたくないので 喫茶店に誘う
「大円さん センチュリーが どうも個人ではディーラーが嫌がってて
素直にメンテとかが受けれないらしいんです」若いのの2
「あれか 族仕様のピンクのセンチュリーの余波か」
「そうです 俺も困って相談です
法人の所有なら行けるので 手は考えました」
「うーん 6連のファンファーレと拡声器は付けたいけど
ディーラーでしかメンテ出来ないし 外される未来だな」
若いのの2 それ10代の族のバイク 20代後半はやらない 肚決めて
「大円さん それ10代の族小僧仕様
20代後半の落ち着いた旦那さんはダメ 奥さんが気の毒」
「はい?? 6連ファンファーレでゴットファーザーは標準だろ」
あ、若いの目がニホンカワウソを通り越して 気の毒な子 を見る目になった
「だめなの 四駆には付けてるんだけど」
気の毒な子の目のママ 「拡声器は512歩譲れば なんとか」
「ファンファーレは?」
「すぐ外しましょう 大円さんの為にも 奥さんの為にも うちの為にも」
「はい??」
「そんなファンファーレ 頭と五分が鳴らしたら 頭に迷惑です」
そのままマンションに行き 若いのの2により ファンファーレが外される
改造屋で断られて 自分でステー作って 取り付けたファンファーレ 悲しい
外し終わると 族車のバイクが来る
「先輩 6連のファンファーレが頂けると」
「これ もってけ」
「いいんですか まだ新しいし うれしいですけど」
「わかったから すぐ持って帰れ」
「先輩 ありがとうございます 成人式の譲渡式まで 大事に使います」
深々とお辞儀してして 帰っていく
振り向いて
「大円さん 6連ファンファーレは あの16の族の小僧が喜んで着ける奴です
運転が下手くそだからモタモタ走るのを 誤魔化すのがゴットファーザー
更に 聞きましよね あの小僧ですら成人式で外して譲渡式
大円さんは いい大人です 付けれません」
一言一言が10番のOOB並の破壊力がある 若いのの2の言葉
ガレージの前で どうしようもなく 今日 2回目の体育座りになる
膝とおでこがくっつくレベルだ
そのまま カーショップに連れて行かれ ボッシュのホーンを付けられる
「ココまでですね」
「はい」しか言えない
「良かったです 大円さんが恥をかく前に外せれて 本当に良かった
海外が長いそうで 平成日本では6連ファンファーレは10代の小僧用です
20の成人式で外して 後輩に譲る儀式がある 俺も譲りました」
言葉が出てこない
「センチュリーは なにかペーパー会社作って
大円さんを社長にしてそこへ所有権移転をするか
うちの所有のまま 月25万円のリース契約でもいいです
楽なのはうちの所有で リース契約 そうすると保険とかも全部ウチで
使用権は大円さんで行けます
こないだの金塊分でお釣りが山ほどなので リース契約で行きましょう
OKなら直ぐに 一番新しいのをメンテに出します」
もう6連ファンファーレの件で 凹んでるし きっと若いのの2の提案は
俺のことを思って 充分俺に利益がある話だ
「リース契約で」
「あとで3年で900万の見積もり 請求書 領収書 を持ってきます
あ 払わなくていいですよ うちも裏から表に出せる金になりますから」
帰っていく 若いのの2 仕事も出来るし平成日本の常識もある
あれで ヨッパで廃車にさえしなければ
今宵も深けたようでも




