第4夜 斜め上の苦情を言う 矢田の友達
「そうなんか ところで、涼子さんはスラロームで代表 凄いね
俺 ポールなんて、今シーズンは 半日を20回位しかやってないから」
「はい??」
「地元のイントラとかチームのポールに長野親父の顔で混ぜてもらって
去シーズンは長野親父には離されて5番手が精一杯だった」
「はい?? イントラやチームに混じって5番手??」
「長野親父が何時もトップ 全然勝てない ここに来る前に五竜での10日間合宿
毎日午前がポール 飽きて午後にコブに行く 其のパターン
昨シーズンの二月合宿も三月合宿も 同じ」
「はい??」
「あれ そのパンチ 大円くん 今日はこっち」おっさんが声を掛けてくる
このおっさん 五竜で俺がポールで悩むと 何時も笑ってた宇喜多さんだ
「今日は中学の同級生と 普通のスキー 来たけどおかしいと言われてます」
「さっきのダブるヘリ 誰かと思ったらここに居たか」と笑われる
「日曜日にさ 草スラロームがあってさ 昨日ポール立てたんだ やってく」
ポール立てたからやってく? 普通、誘われないよね と思う一同
「この涼子さんが元愛知代表の国体スラローマー 一緒なら」
「いいよいいよ どうせ草スラローム 試合は日曜だし
昨日ポール打って昨夜から水撒いてるし 大丈夫」
水撒いてるって ガチのアイスバーンのスラローム
あれ っと思ってる涼子さん
「涼子さんは強制参加ね」とか言っている矢田の友達
「計測練習でやるから14時に上級のコブのない方ね」去って行く宇喜多さん
「13時か コブで3本は遊べそうだ 皆でコブに行こう」
レストランを出てコブの上に集合する
「このバーンだと俺だと三発までしか飛べない
長野親父なら四発入れてくる
じゃ 皆で同じラインで続いて飛んで技いれて スキー場をジャックしよう
栄子ちゃんは 転ばないように頑張れ 行くよ」
好き勝手を言ってスタートしていく矢田の友達
一発目で高く行けた ツイスター12の3
二発目も高い ヘリコ
三発目 ありゃ低い スプレッドイーグルでギリで着地
下に降りて見てると
あれ 皆 技どころか 飛ばない 渡辺さんの信者なのかな
注)我満さんがデモになる前 一樹さんが全盛の異世界の時代設定です
栄子ちゃんが一番素直に滑って降りてくる
矢田が2回コケて降りてくる
「矢田 栄子ちゃんに聴いたぞ
俺がコケてる所にさっそうと滑って 雪掛けてく予定だったって
予定の変更は困る」
矢田 沈黙する
「二本目行くよ」声を掛けて リフトに栄子ちゃんと乗る
「栄子ちゃん どう コブもこのレベルなら怖くないでしょ」
「このレベルって」
「五竜の上とか八方の上とか 35度を超えると落ちる感がすごいよ」
「ここ30度が最大」
「でしょ 其の5度が絶壁感満載 そこで飛ぶと飛ぶ感満載」
リフトから降りると あれ 降りる人が居ない がら空き
でも 下には 結構人が居る コースが空くのを待つ
後に 人が来ない 変だ
「栄子ちゃん おかしくない 人が登って来なくて 下にはイッパイ」
この人は自分の立ち位置が解って居ないと理解する栄子ちゃん 賢い
「気にせずに 飛べばいいんです スキー滑ってればかっこいい」
コースと言うかバーンが空いた 「行くよ」栄子ちゃんに声を掛けてスタート
一発目 ツイスターの12の3
二発目 アイアンクロス 高い ウン調子がいい
三発目 いっけぇぇぇぇ ダブるのヘリコ
着地もその後もOKで下に降りる
栄子ちゃんが頑張って降りてくる 見守る 良くなってる
スーと寄ってきて 抜重でクルんとして横に立つ
「うまいじゃん」
「へへへ 褒めて褒めて」
これ普通ならカップルだよなぁ でも違うし 悲しい まぁいい
「もう一本言ったら スラロームへ行くよ」
栄子ちゃんとリフトに乗る
前も後もガラガラ
矢田達も来ない
バーンもガラガラ でも下は人が多い 皆見てるのか
長野親父達がいれば喜んで連発をカマしてくれるのに と思うが残念
「技がさぁ 品切れなんだよね まぁやってみる 行くよ」
横の栄子ちゃんに言ってスタート
一発目 スプレッドイーグル
二発目 アイアンクロス
三発目 バックフリップ(練習中)でも膝がだいぶ曲がってた
拍手は貰えた 喜んでいると 栄子ちゃんが降りてきて
「滑るのはスキーだけがいいですね ネタで滑られるのはキツイです」
ボディ・ブローを喰らう
「最後 何 伸身のバックフリップなんて モーグルじゃなくて エアリアル
しかもエア台もなしでコブで飛ぶとか アタオカ」涼子さんに言われるも
「いや 長野親父だともっと綺麗に飛ぶ」反論をするが ニホンカワウソ
「揉めてないで ポールに行きますよ」とのお誘いの声
「あれ 栗田のお姉さん 五竜のパトロールじゃ」
「今年は このスキー場で よろしく 今日は長野親父さんはどうされました」
「声をかけてない 中学の同級生の職場の
憧れのお局様の涼子さんがスキーを教えてくれるって」
「大円君にスキーを教える」爆笑するパトロールの栗田さん
「だって憧れだろ お局様の涼子さんに 手取り足取りでスキーを習う」
涼子さん ノータイムのお局様の連発で かなり機嫌が悪くなるが
スキー場ではスキーが上手さが爵位 それも公爵級
国体愛知代表だと騎士 黙るしか無い
「それ スキーじゃなくて違うなにかじゃないの」再度の爆笑の栗田さん
「栗田さんにお願いしても、スキーしか教えてくれない
ガススタでトイレの人だし」
「そのトイレの人は止めなさい 怒られるわよ」
がっつりパトロールの人が呼びに来て普通に世間話してる 完全に公爵
そして トイレの人???
「トイレの人って何」と栄子ちゃん
よし食いついた このネタは長野親父直伝の鉄板ネタ 合宿では爆笑だった
「このお姉さん 栗田さんって言うんだけど、肩痛めて現役は降りたけど
戦歴に GSでWCに三回行ったと書いてあるの
だから ガススタでトイレに三回行った人」
ここで爆笑がくる 合宿では北 お姉さんも笑ってくれた
「もう其のネタ 笑うのは合宿参加組だけよ ほら みんな笑ってないわよ」
栄子ちゃんも「完全に滑ってます 1000mの滑落並に滑ってます」
「其のネタもやって、滑ったの」爆笑の栗田さん
「合宿とか乗鞍だと 爆笑だったんだけど」下を向く
ネタが受けて笑うのはOKだが、滑ったのを笑われるのはキツイ
「これ以上喋らすとネタで滑るから スキーで滑りに行きましょう」
散々な言い様で話をまとめて、案内を始める栗田さん
四人がけの高速リフト 栗田さんと俺と栄子ちゃんを涼子さんで乗る
「ねぇ さっきのGSでWCの話、ガススタでトイレって言ってたけど
ジャイアントスラロームでワールドカップ では」涼子さんに訊かれる
「俺は知らない 長野親父がGSはガススタWCはトイレだろ って言ってたから
そうだと思ってる 違うの?」
「長野親父〜 またカマして GSはジャイアントスラローム
WCはワールドカップ 世界大会に三回行ったわよ 自慢できる戦績なのに」
「そうなん じゃ栗田さんは ガススタでトイレに三回じゃなくて
ワールドカップの大会に三回行った人 なの」
「普通はそう思うわよ」涼子さん この女性も公爵だ
「でも去年の2月末の時点で五竜のポールで俺といい勝負
3月の合宿の後の五竜のGSのポールだと俺が競り勝ってた
長野親父には何時も千切られて負けてた
ぶっちぎってくれてれば長野親父にカマされなかったのに」
斜め上の苦情を言う 矢田の友達 はぁと思う涼子さん
「あのね あなたみたいに30日間もぶっ続けて朝イチからリフトが止まって
追い上げの私達と一緒に降りてくるとかやれば 速くもなるわよ」
「はい??」涼子さんと栄子ちゃん
「他でもやったんでしょ」
「八方でも3月に20日間の合宿 GSのチームに長野親父の顔で混ぜて貰った
その後に 五竜で栗田さんに競り勝てた」
「去年の夏と今年は」
「去年の夏は ティーニュに2ヶ月間 籠もった」
「はい?? ティーニュ??」 何処と思う二人 呆れ返る栗田さん
「今シーズンは あんまり行ってない 12月に4日間を3回 五竜と八方
今週月曜日まで10日間の五竜合宿でさメチャ速のチームのスラロームにさ
宇喜多さんが軽く入れてくれたんだけど 長野親父組も居ないのに
11人中7番手 凹んできた」
また何か変なこと言ってる矢田の友達
リフトから降りて、コースの上に行く
宇喜多さんがインスペしてきな とコースを開けてくれるので
横滑りでコースのインスペを始める 涼子さんは強制参加で一緒に見てる
あれ 栄子ちゃんが付いてくる ボーゲンでのインスペかわいい
待って 横滑りのコツを教えると
「荷重抜重ですね」とたどたどしい横滑り
それも 頑張ってる感イッパイでかわいい
今宵も深けたようで




