第192夜 行った先には「The SAGA 認定酒」「唐津んの魚」
こちらの 矢田の友達は「SAGA=佐賀県編」までは書き切れています
その後に 休憩を頂きます
なんとか立て直したいです
55のバスには三河バイクチームと純金チームとスザンヌが
乗っていてケンタの解説を聞いている
「大円から生産地で買いたいとの話が出たが これは無理
直大公の勅命で 外部の物は入れない仕来りだ
今 向かっている毛皮店は強力なコネクションがあるから
仕入れとかは 相当に融通を利かして貰っているが
それでも 生産現場には入れない なんせ勅命だからな」
「訊いてくれたんだ」大円
「ああ、店長に話をして 佐賀県に問い合わせるまでもなく
却下を喰らった 諦めることも大事 その代わり
金SAGA も 銀SAGA も近隣の店や 佐賀県の商工会まで
声を掛けて 集めて貰っているから 選びたい放題だ
迷ったら 店員さんに選んで貰え 悩むのは無駄だ」
「そうなの 由美香から 銀SAGAでショールと頼まれてるから
選ぶのは 店員サンでOKなら有り難いわ」三穂
「アリスちゃんも プロショップ矢田の行軍訓練に参加中
クリスチャンさんからは 金SAGAの王冠付きのショールの指定だけ
店員さんに お任せね」雷神
「明日は 純金ゼミ+アリスと 9人が揃う 皆も千万町へどうぞ
兄貴 バスは出すんでしょ」三穂
「此のバス 運転手さんが3人乗ってて 今日明日明後日まで
フル活動でお願いしてある お貴族様に勝手に動かれると堪らん
人数が不明なので もう1台も運転手さん3名体制で後ろに居る」大円
「兄貴が考えると滑る 今晩だけ私とロレンツォで踏ん張れば
明日は山原先輩に投げれば というか投げないと無理」三穂
「ロレンツォと三穂は 今晩は二人っきりで68の寿司だぞ
旦那と一緒に68の寿司を食っておけ
こっちには 笹原も河内も居るしな 任せておけば、やらかす」大円
「兄貴 それ やらかさないから大丈夫
二人と社会人としての 平成日本の一般常識を持ってる」三穂
「それが やらかす元だよ 相手はお貴族様だしな
でも執事の人が3人も来てくれてる
スザンヌも来てくれてるし ガエターナは毛皮店から合流して
夜は、うちのマンションの飲食店街を食べ歩きだ
宿は通りの向こうの 六畳一間の畳部屋の宿を借り切ってある」
「それってゲストルームタイプ2仕様 お貴族様のご要望で?」三穂
「テレビだって100円玉を入れないと映らないし60分で切れるタイマー付
料金箱付きの14incのTVを 探し回ったぞ 6部屋あるから6台要るから
宿の人に訊いて 廃棄予定のを買い取ってきた」大円
「兄貴 それ嫌がらせか何か?」
「お貴族様に あの箱がないとTVの雰囲気が出ない と我儘カマされて
あの部屋自体が お貴族様のご要望だ タイプ1の増設は却下された」
「ロレンツォは素直にヒルトンに行ってくれたけど
他のお貴族様はタイプ2をご要望と 頭痛が痛いわ」三穂
「大体においてキアラもクリスチャンもアポ無しの いきなりで
鈴鹿のパドック側ゲートの前に「三河バイク」と書いた紙を張った
青いナンバーの2台で現れたんだし 白子の民宿も通りの向こうの宿も
あの二人が噂を広めて まぁ大変 だよ
ゲストルームの改装予定は大変更だった ベットとか手配済みで
最終仕上げ&組み立て前の状態で 21階の倉庫に置いてある」
「兄貴が振り回される・・・ 振り回される常識が残ってたんだ
それでベッドはどうするの?」
「ベッドは4台 ペントハウスに追加のゲストルーム作ってそこで設置だ
場所はあるけど ベッド職人の手配が手間が掛かる 部屋作ってから
部屋の中で組立設置だから 職人さんの手配で管理会社が苦労する」
そんな話をしながら浜名湖SAで休憩タイム
この時代 バスも喫煙車を借りてあるが まさかの御目出度が居るかもと
タバコは外で携帯灰皿で 喫煙者で集って吸っていたら
内調の加藤さんともう一名 狐面の人が東京方面から合流してくる
トイレ・タバコ休憩が終わり
「お土産は帰りに買えばいいから 乗っていくぞ」仕切っているケンタ
ケンタが余計な事には強烈な能力を発揮する事は
皆 認識してるので号令に従い バスに乗り込んでいく メンバー
出発すると ケンタと加藤さんともう一人の狐面の人と三人で話し込んで
「運転手さんにも聞かせれない話しがある」
ケンタの誘導で 最後部に集まる
「私の素顔も素性も明かせません
ですがケンタさんとダニさんと加藤さんにお世話になった恩返しで
動いた結果 佐賀地本のブロックを喰らいまして 話せる部分だけ」
「なに? 佐賀地本って」三穂
「自衛隊の採用の最前線部隊だ 正式名称は 自衛隊佐賀地方協力本部
旧佐賀城 現佐賀県庁 お掘りの直ぐ脇にある」加藤さん
担いでる側もこれは聞きていない「はい?」となってる
大円達 担がれてる側は 皆 ドキドキして聞いてる
「エス・エー・ジー・エー SAGA ですが 佐賀県の佐賀
しかし佐賀平野 人口もそこそこ 秘密裏に毛皮の養殖など出来ない
温暖な気候ゆえ 毛皮も高品質とならない」ここで切る狐面
「三穂 どういう事だ?」大円
「狐もミンクも 暖かければ冬毛にならない 夏毛のママ
となると 佐賀平野では 低品質の毛皮しか養殖できない」三穂
「ここからです 焦らないで 佐賀藩 幕末から明治にかけて
直正公が世に送り出した偉人達が居る 直正公入れて七賢人
北海道開拓の父と呼ばれる 島 義勇公もその一人」
「あ、樺太まで行った 島公」幕末オタクの風神
「この先は 裏が取れていません 徹底したガード
佐賀地本も佐賀県警も佐賀県自体がブロックしてきました」
固唾をのんで聞き耳を立てる 担がれ組
よくもまぁここまでネタを仕込んでと呆れる 担ぎに行った組
「北海道開拓の父 島 義勇公 に敬意を表して 北海道側も
最北の地 毛皮養殖に最適な地を佐賀県の飛び地として認めた
その取引の成功と養殖地の確保が出来 動き出す毛皮養殖事業
直大公の進言で直正公が表向きは解任との処罰で 島公を呼び戻した
島公を北の大地ばかりに置いておく程 ヌケサクではない鍋島親子
その後の島公の昇進を考えると 手元に置いておきたい家臣
後継は弘道館で教え鍛えた若い奴らに秘密裏に行かせた
パズルのピースがハマっていく
頑なに生産ラインを見せない
毛皮養殖に不利な温暖な佐賀平野
島 義勇公の北海道での活躍と弘道館卒の出来る奴が山ほど
そして毛皮の養殖に最適な最北 極寒の地の権利
繋がりました が 先程も言った様に裏は取れず
私は 次のPAで降ります
そして私はこのバスに乗った事実はない いいね」
狐の面の人の話が終わると 日本平PAが近づいてくる 富士山が絶景だ
日本平PAで止まるバス
星条旗が翻るナビゲーターとヘキサグラムが翻るGZGが静かにバスに横付け
加藤さんと狐の面の人は2台に別れ乗り込み発進していく
「すっごい 調査能力」感動する大円達担がれ組
「すっごい 辻褄の合ったシナリオ書いて演出も演技も」感心する担ぎに廻った組
移動して固まる担ぎに行った組 スザンヌもついてきた
「あれはヤバイ 島 義勇公はガチで北海道開拓の父
佐賀藩は 幕末の混乱期に鎖国藩と呼ばれても内戦に加わらず
藩校の弘道館で、ひたすら家臣を育てた 全部史実通り」幕末オタクの風神
「そこは史実通りですよね 日本史の講義で習いました それと毛皮のSAGAと
佐賀藩・佐賀県と何の関係が フィンランドの本部に怒られますよ」スザンヌ
「よくもまぁ ホントの処とネタを交互に交互に織り込んで織り上げてる
あれ喰らったら若い子だと 知ってても担がれるわね」龍神
「はい? ネタ? 大円さん達を担ぎに行ってると」スザンヌ
「そうケンタさんが SAGAは九州の佐賀県のSAGA このネタで担ぎに行ってるの
知ってる私でも 一瞬 本気で北海道に佐賀県の飛び地が見えたわ」雷神
「奥山くん達も ねねちゃん達も 向こうよ 担がれたわ」春奈
「流石 CIA+内調+モサド+陸自情報部 担ぎに来るレベルが違うわ」雷神
「今向かっている毛皮専門店も 店ごとグルだって」風神
「そこまで組織的に担ぎに行かれては それは担がれます」スザンヌ
トイレとタバコを済ましてバスに戻ると 大円が話し出す
「海外の大学から日本に戻った時に 車の運転訓練で冬の北海道
旭川から名寄まで何百回と往復したけど まぁ寒い −30℃とかに下がる
ニホンカワウソ先輩に『下手クソ』とケナされながらも頑張って訓練
北海道県警高速隊も協力してくれて11月から3月までひたすら訓練したけど
毛皮の養殖とか佐賀藩の飛び地とか 一欠片も出なかった」
「それが兄貴のリアステアの原点 低μとかμの段差に強い訳だわ」三穂
「それって妹の三穂も知らなかったの?」ねね
「愛知県警高速隊と北海道県警高速隊と城南の三者で裏で握ってだから
佐賀県のSAGA程のブロックではないっけど❍秘だ」大円
「いいか 今日バスで聞いたことは忘れろ
佐賀県産の毛皮の最高品質を保証するのが SAGAのタグ だ
これ以外は 忘れるんだ いいね」ケンタが割って入ってきた
「ねえ ケンタさん その「いいね」って情報部候なんですけど」三穂
「まぁな 「いいね」でお互いが そういう筋と確認し合う
これも 忘れてくれ いいね」ケンタ
「忘れてあげよう」ねね
「そうしよう」リサ
大円と73は島 義勇公の話とかで興奮して 二人で話し込んでる
後ろで聞いてる龍神 笑いそうで風神雷神達と合流して女五人で固まる
「まぁねぇ 舞台装置も役者も脚本もだから 担がれてもしかたがない」龍神
「それを貴子さんが言うのね 思いっきりロイヤルで担いでおいて」風神
「あ、つい出ちゃった 王冠って言わないと行けないトコだった」龍神
「こっちの担いでる組は理解りましたけど 担がれてる組は気が付かず
危なかったですよ」風神
「こっちの四人も担いでるんですね」スザンヌ
「大円さんは佐賀県産の最高品質と信じてるから 夢を壊すのはNG」龍神
そんなこんなで 都内の毛皮専門店に到着 バス2台を横付けして
店の前に集まるメンバー ロレンツォとガエターナも合流
入口横には『The SAGA の店』と縦書きの一枚板の看板 壁には何かの模様
「あんな模様 あったけ? なんなの?」大円
「あれ 佐賀県の地図と鍋島家の家紋だよ」幕末オタクの風神
この一言で また盛り上がる 担がれてる組
ガエターナの通訳で ロレンツォも合せて盛り上がる
そこまでやるんだぁ 呆れるを通り越した担ぎに行った組
店に入ると 沢山ありすぎで 選べない買う組
担がれてようが 担いでいようが 最高品質の毛皮前に立ち尽くすが
店員さんの的確なアドバイスに 担がれてる組は納得して次々に買っていく
担ぎに行った組も 品質保証のSAGAのタグ付き 安心して選びお買い上げ
大円は店員さんに明奈と栄子ちゃんの写真を見せて選んで貰って完了
ロレンツォは三穂の分とアリスの分を 三穂は英雄さんの彼女さんと
面会しているという理由で選定を任され 店員さんに丸投げしていく
名前を書いた箱に入りバスのトランクに収納されていく毛皮達
また箱にはデカデカとSAGAの文字と鍋島家の家紋入り
お昼になり 御飯なのだが 皆知らない
「ケンタが居るから次郎へ行きたい」との大円の提案は
「そんなお昼から次郎でニンニクは無理」と女性陣に即却下され
揉め始めるが 毛皮店の店長が来て 「こちらへ」と案内を始める
行った先には「The SAGA 認定酒」「唐津んの魚」「寿司」「天ぷら」の
一枚板の看板が複数枚並ぶお店
「この店 佐賀市内で営業していて 佐賀県のアンテナショップになり
こちらで期間限定営業 寡黙なツルピカ大将の天ぷらや煮物
京の都で修行した 愛想のいいい若大将の寿司に刺し身
材料は 基本佐賀産で朝採れを新幹線輸送で運んでます
メニューはないです お任せで」店長
「ここは 俺とマックとダニと鯵沢の奢りだ 貰い過ぎてるしな
酒も佐賀県産のが色々ある 予約で仕込みに入ってる 入ろう」ケンタ
店の内には、カウンターがあり加湿式の冷蔵庫にネタが柵になって並び
若大将がまな板の前に陣取り 左奥には ツルピカ大将の天ぷらコーナー
サクッと寿司屋と仲卸が相方と座りガエターナとスザンヌがカウンターの
最後のニ席を占領 要は担いでる組がカウンターに陣取ったので
大円達の担がれてる組は奥の座敷に座る
ガエターナ メディチ家の当主の部屋に起床の合図を出しに行く
奥の奥まで行ける 必要によっては 当主を叩き起こす事も出来るお手伝いさん
三言語を熟し 教養も2年スキップをして理系4年と地理と歴史で2年の6年間
大学に通い修士レベル
SAGAのタグは北欧の毛皮養殖業者の品質保証組合のSAGAと当然に知っていて
なにか裏があると黙って合せれる賢さがないとメディチの奥の奥に行けない
「九州は佐賀県と出る度に 含み笑いが多数 流すのに苦労しました」ガエターナ
「そのまま 流しておいて 完全な密室で裏を教えるから
ロレンツォさんも流して合せてきてるしね 流石 メディチの次期
今は こちらのイケメンの板前さんと鍋前のお爺さんの腕を楽しみましょう
うちの旦那なんて 鍋前のお爺さんに釘付けだから」風神
「そうよね 並びが68-38と並んで 嫁二人が並ぶ どうしようもない」雷神
天ぷら鍋の前の ツルピカのお爺さん 聞こえていたようで
「ニカッ」と笑顔を投げてくる
「すごい可愛い笑顔 仏頂面からの落差がすごいわ 68のお爺さん並」風神
美味しい佐賀県産の野菜や唐津んの魚を 佐賀市の店を留守にして来てくれた
調理人 二人の腕で楽しみ 少しお酒を呑んで
お貴族様を向かえに 成田に向かうバスに乗り込む 一同
今宵も吹けたようで