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第190夜 兄貴対応の距離を取る・流すを習得してきた

「ちっ」と聞こてくる


「薬師様 十二神将の元締めとして真っ当な教え鍛えを」

「そうです 薬師様は真っ当に配下を庇ってくれた」

と揉めてる声も聞こえてくる


「薬師様は狙って突っ込もうとして 下向いて堪えたではありませんか

 相手は大円くんの妹も居る三人組 同じ枠ですよ」宮毘羅大将


不満そうな 薬師様 宝生さんの風下が続くのは嫌

ここでひっくり返そうと 事を考えたら配下に止められた


「そうそう 大円くんの実妹と愛人 真っ当に行かないと危険」因陀羅大将


「宝生様は仕掛けっぱなしで高みの見物 薬師様は理性でのリカバリ担当

 逃げ切れず巻き込まれて滑落 凹むだけです 実妹ですよ」珊底羅大将


「四天王殿達の報告によると真っ当かと思われていた 典子殿も明菜殿も

 大円くんと欧州ツアーを熟してる 相応の対応を」摩虎羅大将


「彼女達に必要なのは「日本語で」真っ当な「平成のお茶」の教え鍛えです

 多目天殿よりの伝言です」跋折羅大将


「う〜ん 無謀ですか」と薬師様が不満げに言った瞬間 十二神将が揃って


「思い出せよ 突っ込むとか言って 下向いたの誰だよ」

ブチ切れて とても上司に向かっての言葉でななくなる十二神将一同


「解った 俺らでやる 袱紗とか布巾とかの基本は出来てるから戻すだけ

 仏語トラップの回避も四天王殿からも聞いているし 特に問題はない

 薬師様は天界に帰り距離を取って生暖かく見守る

 十二神将と四天王でやる 手伝を願えますよね 四天王殿」宮毘羅大将


「その分の工数は認めます 頑張りなさい」声だけ入れる帝釈天

近づきたくないようだ


「では、私と十二神将様と四天王様で お稽古を

 縁側で突っ立てる三人さん 理解りましたか」旦那さん


「突っ立てないで 鯉も鮎も松茸もある 食べな」大円


「うちの本家の鯉 と 矢作川の落ち鮎 美味しいぞ」矢田


「どこから 聞いてた?」由美子さん


「ちっ から」三穂


「あの 三穂は実妹でニホンカワウソ 明奈は閨を共にしてる間柄

 私は一般人枠のハズなのですが」典子


この時点で一般人枠の信濃流のお弟子さん達は

「そんな仏様とご一緒とか無理」と全員撤収開始

由美子さん一派の呑んで渡るチームしか残らない


「多聞天さん達も来てくれた 皆で呑みましょう」宮毘羅大将


「そうですね 由美子 酒と肴の松茸の土瓶蒸しをお願い

 鯉と鮎は女性陣に 譲らないとね」旦那さん


典子の言葉は無視され 由美子さん久美さんが準備をしに水屋へ向かう


「典子 諦めな 私と同じ枠だ それでもルイと婚約もした

 宛のない由美香達とかよりは遥かにマシだ

 お茶の道もこの16の武の仏様が矯正してくれる

 単位はこの武の仏様と信濃流の奥の奥の主が保証してくれた

 本気でヤバくなったら 奥の奥のぬしの許状で単位を貰おう

 明奈 酒と肴の準備 手伝いに行くぞ」三穂


サクッと三穂と明奈で由美子さんの手伝いに行く

典子 まだ 同じ枠に納得がいかなく 縁側で棒立ち

座卓のメンバーがお弟子さん達から 武の仏様に入れ替わる

酒と肴の準備が出来ていく 


離れた奥側に座卓を置き 大円を連れていき 座り 膝に寝かす明奈


大円明奈組 呑んで渡る涼子組 仏様+男組 

どこに座ろうかと悩む三穂典子組の四極に別れた


三穂 

流石に兄貴を膝の載せた明奈の隣は嫌

かと言って涼子さん組の隣 呑んで渡るダメ女枠も嫌なので

昔なじみの四天王組には真っ当な矢田さんも居るしと

武の仏組の処に行き 座って食べて呑み始める


何処も嫌な典子 此のまま帰ろうかと振り向くと

栄子ちゃんが戻ってきて 奥の離れに顔を出す


空気が凍る そこに響く明奈の声

「鏡智の愛人の明奈です しばらくお借りしております」

大円を膝に載せたまま カマしに行った

由美子さんですら青くなって黙る


「矢田さんも ほら 盃持って」多聞天

仏様一行と旦那さん組は関わったら負けとイッパイを始める

矢田 大円の嫁彼女問題と仏様のお酌 天秤は盃を持つに傾く


「鏡智の本妻の栄子です ボケており 面倒をおかけして

 赤子の為に 横になりに行きますので 後はお任せします」

一切動じず 看護師さんの付添で横になりに行く栄子ちゃん


「すっごい」陽子さん


「あれを捌く約かぁ 由美子さん頑張ってよ」矢田 カマしに行く


由美子さん

矢田の嫁と妾の喧嘩の仲裁とか大きな事を言ったと思考が凍結


「兄貴様 まさしく兄貴様だ すっごいわ 本妻と愛人の激突

 愛人の膝に寝たままで流せるとか」三穂


「だって、どうしようももないだろ 嫁が居てもいいとの明奈だし

 その明奈を最初から いいよ と言ってくれた栄子ちゃんだし

 矢田だってイケメンで稼ぎもいい その内こうなる」膝枕で寝たままの大円


「あのな 俺には世間一般の常識があって 嫁と彼女は会せない努力はする

 本妻がついさっきまで居た部屋で 愛人の膝枕で寝れないわ」

とか言いつつ 仏様ご一行に混じって盃を傾け銚子で注いでいく矢田


「矢田くんは肚が座ってていいねぇ うちの由美子がカマされ凹んだ時に

 出張でばるかどうか悩んだんだけど 後光の仏様がお出ましになり

 『大円と面白い友達達が居ますから 任せておきなさい』との下知

 黙ってみてた 面白かったよ」矢田に勧める旦那さん 受ける矢田


「そりゃ 大円とは小学生からの付き合い もう20年も現し世で友達ですよ

 流せないと 付き合いきれませんから」広目天に銚子を向けながらの矢田


「流石 初対面の俺達に説教をカマした 矢田さんだ」納得の四天王


「これほど武将なら正室 側室が当たり前になる 由美子殿はその諍いを

 捌かれる 我ら十二神将は 離れて遠くから応援致します」宮毘羅大将


「うんうん 我らも 距離を取って 生暖かい目で見守る」四天王


「あの それは俺が嫁の千佳の他に彼女作るのが前提なんですか?

 確かに戦国武将は正室の他に側室が沢山いて 子も沢山産んだ

 それは出産が命がけで 子も感染症で亡くなるので753でお祝いをする

 そうしないとお家が続かないから 側室が必要に迫られた時代の話で

 平成の医療技術の進歩を考えると 背景が違う」矢田


「そうでもないぞ 由美子は28でHPV16で子を諦めた

 感染症も無くなった訳ではない いまでも乳幼児の死亡原因の上位だ

 矢田くんほどの男のDNAだ 嫁が元気な内に側室を作って

 リスクはヘッジして ポートフォリの充実が大事だ

 由美子も嫁と妾の喧嘩の仲裁をするとの約をしているし

 矢田くんと千佳さんの喧嘩の仲裁は私の役目で 安心だろ」旦那さん


「その信濃流のDNAはどうなるの」大円


「家元は血筋ではなく実力で ヘボでも血筋で家元となり許状を書いて

 食っていくでは恥ずかしい 由美子も義兄の雪也さんの病気が発覚後必死こいた

 俺 ここでは俺と言わせて貰うが 俺は雪也のひとつ上 雪也の巨大な壁

 

 必死こいてやった でもウィルスには勝てず子を成せなかった

 子宮全摘の前なら俺も彼女とかを考えれたが 凹んだ由美子が一番大事で

 側室とか考えれなくてな どうすると悩んでいる時に

 涼子が来た もう嬉しかった 継がせれるとな これが落とし穴だったんだ


 涼子は呑んで渡るダメ女 また思いっきり凹んでる時に15の栄子だよ

 由美子もだが俺も鍛えた ぐんぐん伸びる 継がせれる任せれる

 そこへ大円くんに河合くん もう嬉しくて倒れそうになった 挙句に彼女だし

 うちで面倒を見る 裏もなにも栄子にお任せで フルバックアップで託す


 こんな事態にならないように 矢田くんは キチンと嫁さんが健康なうちに

 彼女を作って 子を成して貰っておけ」旦那さん


「矢田 信濃流の奥の奥に潜む旦那さんの太鼓判だ 由美子さんも頑張る

 安心して彼女作れな 避難先で困ったら 緊急ならのゲストルームか

 地下の耐核戦争用のシェルターに隠れてろ 15人が3ヶ月は籠もれる設備だ

 奥矢作にも小屋は3つあるし 五竜や八方のペンションも受け入れてくれる

 使えばいい」大円


「矢田さんの心配点は 真っ当な男だから嫁に隠しての彼女になる 

 子に掛かる金銭的な話だけだ」何故か現し世の金銭事情に詳しい増長天


「典子ちゃん 突っ立ってないで座って まだ鯉も沢山ある 食べて」大円


「ん?」となる涼子さん達

資金の話をサクッと打ち切った大円くん

まぁ 矢田の本家も太いし 王道20kgも持ってるしと流す

「典子ちゃん 彼女の膝で寝てる大円くんと同じ並びは嫌でしょうから

 此方のまっとうな女枠の私達側へ」美沙さん


「そこもダメ 呑んで渡るダメ女の枠 こっちへ枠へ」久美さん


涼子さん 久美さんを涼子さんの枠に移動させて三穂の隣を空ける

一瞬 渋い顔をする久美さん 旦那は剣道で偶にここに茶を飲みに来る

あの一件の後にも3回は 茶を飲み来てる バレてると思った方がいい

他にバラされなっただけ思いやりがあると 素直に移動した久美さん


典子 隣に三穂なのも かなり抵抗が有るが 諦める を選択して

欧州でカマされて酷い目にあったと聞いている四天王の席へ

お腹は空いたので 肴の鮎に食べ始めて 盃を持つが四天王の誰も注がない


「典子 今日の兄貴様 ずっと日本語 どこかで狙いすまして撃ってくる

 それはきっと滑り滑落する 巻き込まれないように」三穂


「聞こえたぞ 三穂も典子ちゃんも お貴族様のお嫁さんだからな

 子の三人は身ごもり産み育て お貴族様のお家をDNAを途絶えさせない

 これが最低限の役目だ 旦那も嫁もその為にお互いに協力し合う


 典子ちゃん その盃は置いて禁酒して 鯉を食べてな

 ゼウノさんと弟橘おとたちばなさんだっけ これでいい」大円


「はい 先日のお礼代わりの神託です 栄子さんと赤子も予定日より

 1日遅れで安産をお約束できます」

神父服のおっさんと10代候の小紋が縁側に居る


「クソ兄貴 10代候の娘 保護者と来たぞ 言い訳をしろ」激怒の三穂

『クソ兄貴のパンチパーマを許容した10代候?』声に出てる三穂


「鏡智 10代の鯉ガール それならそれと言って貰わないと」流す明奈

『広島市内でナンパしたのか それならあり得るか』やっぱり声に出る三穂


『今度は2号vs3号 しかも3号は十代中盤候 保護者と同行して来た

 矢田がやらかしたら こんな状況も私が捌くのか』更に凍結する由美子さん


「保護者と娘じゃないよ 見た目は小娘 でも俺のパンチを許容してくれる

 ええだけの憧れのお局様だよ」大円


お局様 に渋い顔をする 小娘


「がたがた文句を言う前に横須賀の走水神社に参拝に行ってこい

 入水する時に詠んだ 辞世の句がある 憧れのお局様だ」大円


「ゼウノさん 弟橘姫のあねさん 有り難く

 こちらは生まれて以降にしか関われない仏」宮毘羅大将

武の仏様達が10代候の小娘に あねさんとお礼を言う


あねさん で又顔が渋くなる 小娘


「はい? 宮毘羅大将がお礼を述べる 姐さん?横須賀の走水神社?」三穂


「友人としての借りの一部は返せました これにて失礼します」

これ以上 お局様にあねさんを喰らうのは嫌なので

物理的に消えていく小紋の小娘


「大円 見えては居たが気配は無し 人か」矢田


「古事記の人だ 古事記の世代のだから憧れのお局様だよ」大円


「はい? まさか日本武尊ヤマトタケルの奥さんで 浦賀水道で嵐を鎮める為に

 入水した弟橘姫おとたちばなひめみことなの」涼子さん


「鏡智と一緒に参拝に行った 横須賀の走水神社

 お祀りになられてる 神様なら 涼子さんの言う通り」明奈


静かになり聞こえてくるのは

 矢田と仏様と旦那さんの「ささ一杯」のみ


「これ 私がまとめるの?」三穂


「奥の奥のぬしと矢田さんは我関せずで仏様とイッパイ

 信濃流の女性陣は凍結中 三穂の他に誰がいるの?」明奈


「任せたわ」絞り出す涼子さん


見廻す三穂

涼子さんはなんとか絞り出せたが

由美子さんは青くなったままで凍結している

矢田さん達は我関せずで「まま一杯」中


「典子 どうやら御目出度らしい その体制に入って行けとのご神託

 矢田さんの女関連の揉め事は総て由美子さんと旦那さんが捌く

 兄貴は どうこう言っても無駄だし 生暖かく見守る

 これでいいですか 多聞天様」三穂


「よろしいかと 我らは 距離を取って生暖かく見守ります」多聞天


『四天王様も 兄貴対応の距離を取る・流すを習得してきた』と思う三穂

やっぱり 声に出てて 16仏のサムズアップを受ける


いつの間にか 明奈の膳を覗き込んで確認している神父服のおっさん

「明奈さんもそのお膳で 本人の自覚も確認出来ましたので任務完了です

 まだ身籠ったばかりです その体制の継続でお願いしますね

 宮毘羅さん しばらくは こちらに茶を頂きに通います それでは」


「ゼウノ殿 また お付き合いをよろしくお願い申す」

宮比羅大将の返答ににこやかに微笑んで 神父服のおっさんも消えていく


「明奈は酒を呑んでなくて 鯉を食っているのは明奈本人の自覚なんだ

 この処 コーヒーも控えて ノンカフェインの麦茶だし

 大学の単位が掛かってるから ちゃんとしてたはずなんだけど」大円


「ぷちっと針で穴をあけて」明奈


「はい??」三穂と典子 


「嵌めるのも外すのも私がやっていれば お腹が大きくなるまでは

 バレないはずなのに 西洋の神様に自覚を確認されるのね」明奈


今宵も深けたようで

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