第188夜 キャバクラも部活もその年齢層の女性がいる
生田くんが 行軍訓練を頑張っている頃 プロショップ矢田
ヤバイ金融の社長が来て「今月こそスキップして」と言っている
スキップ=借金の返済を飛ばす→今のナイフは社長の物に
「市販のね ワンハンドを買ってみたんだけど なにか違うんだよ
同じ額に入れて眺めると 違和感が全力で仕事をする」社長
「市販のって幾らですか」矢田
「35ドル」
「あのワンハンド 大円が言うには 1本 $5000だそうで
大円は気にしないけど 材質がDC53との刻印 工具鋼のいいやつ
10Lot 240本創って良いやつを更に 追加の熱処理や砥いだりをして
1Lot 24本になったブレード シースも部分の材質がスペシャルメイド
それがうちに全部あった」矢田
「スキップして もう ヤバイ金融は返済を受け付けない」我儘を言う社長
「それすると 帳簿が ここはテナントだしピンハネもある
国税は怖いし これで我慢して下さい」矢田
M390のサビナイフの砥いだのを出して 広告の紙をサラッと斬って見せる
「これ うちの生田くんに教え込んだ ナイフの砥で砥いだ奴
#12000まで砥いでます このナイフの使い方だとやりすぎ
#8000までだけど 切れ味優先でここまで砥いでみました
#18000もあるけど 刃こぼれがあるから #12000」
「これ 買えるの」
「どうぞ お土産で 自家消費で帳簿もいける 超低金利で借りてますから」
「社長はコメダに行ってて下さい 矢田くんバックヤードに行きましょう」5号
「社長 コメダでナイフ出したらダメですからね 通報されますよ
千佳 少し店番頼む」
出したらダメと言われて 速く出して眺めたい社長
「俺 帰るから」ナイフの入った紙袋大事に抱えて 速攻で帰っていく
バックヤードにて
「うちもね 数字じゃん それでも表に出せないお金が多すぎて
矢田くんが 組んでくれれば 真似論で表に出せる」5号
「俺のメリットとデメリットは」矢田
「メリットは
今の倉庫とその前の土地と隣の駐車場と建物の所有権
改装費まではうちで出す
デメリットは
数字のうちからの贈与と国税に載るのと 所有権登録で名前が表に出る
一番の苦労は社長の相手
しょぼい事をやって大円くんの怒りは買いたくないし
1号さんから新人の6号まで ヤバイ金融弁護士団で合法な書面を作る
それと1号さんから国税の間宮さんには話を入れる
絵が描けたら 矢田くんからも署の署長には話を通して欲しい」5号
「なんでそこまで」
「もうね 毎日毎日 このナイフが あのナイフがって 大変なの
前に居た 廃車組の愚痴が収まったら ナイフがぁ ナイフがぁ
どうせ表に出せない金だし、土地建物はうちで割引いた奴だし」
「そんな理由で あそこの店を」
「あの土地 元は大円くんの約束手形 王道も山ほど来てる
表に出せない王道よりも 社長の愚痴が収まれば とヤバイ金融の一同
あそこだとさ ヤバイ金融 本社から歩いて5分 歩いて見に行ける
ナイフがぁ とホザイたら 散歩がてら見に行ってこい で済む
仕事が入れば 5分待ってと 呼び戻せばいい
助けると思って 受けて」5号
「店長 お客さん」千佳ちゃん 店では店長呼び
「1号さんが北 絵描いてくれてるはず」5号
入ってきた ヤバイ弁護士1号
「大円くんのよりは簡単だ 80億分の王道を表に出して 45億の税金払って
そのドサクサで 贈与で土地建物と改装費と開業資金を乗せる
どうせ どっかで税金は払わないと 国税のメンツもある
間宮さんの19の嫁の愚痴を30分聞き流してからの交渉 えらい目にあった
矢田くんのは 今の ローンの契約書を使う 延滞時の対応項目で
一番の優先の項目で ナイフの現品没収で完済となってるけど
3番目の支払う場合の延滞遅延金利が違法な金利の年60%なんだよ
何かあっった時に 違法契約で破棄できるように仕込んでおいた
このローンの違法契約に対しての損害賠償と慰謝料
過剰取り立てでの慰謝料も入れる
明日 若い衆が録音機材と台本を持って来るから 指示に従って
「もう少し待って下さい」とか録音させてね
若い衆が 社長の『ナイフがぁ』から避難して来るから 雑談をしてあげてね
これで取り立て実績で 国税は誤魔化す
矢田くんの使命は VIPルームを創って ナイフを飾る 社長の相手をする
お客さんが来たら放置でいいから お願い 受けて」1号
「それって キャバクラ事件の時に大円が脱走したミスド案件?」矢田
「モロそれ 本家から来てる若い4人組も参ってるし 返って伊藤くん達が元気だ
それと三角本家の跡目を頭が継ぐ まぁ順当な話なんだけど
そこで頭直系で直参の社長が『ナイフがぁ』で若いのが参るのは問題なんだよ
頭の足を引っ張る事になると 大揉めになるから100億JPY位なら使うよ」1号
「全部 大円の王道と社長の我儘の後始末」矢田
「さすが商売人だ 理解が速い 来週には工務店の営業と設計に来て貰うから
店のイメージ考えといてね VIPルームは社長のイメージになるけどね」1号
「はや!」
「そもそも矢田くんだって悪い 非売品と銘打っての展示品を売らないのはいい
松田さんのナイフの買い付けで社長を同席させた この責任は取ってね
松田さんとの売買契約が成立して 購入の目処がたった
あれで欲しい病が跳ねて でも 買うと2年待ちだそうで
店にVIPルームがあって 座ってコーヒー飲みながら眺めれて
ナイフ好きとのナイフ談義まで出来たら 俺らは厄介払が出来る」5号
「矢田くんだって このテナント契約が来年4月まで もう2年の更新をするか
休館日も減る予定だそうだから どうするか考えてたんでしょ
頭もこっちに居た時からの付き合いがある 張り込みのウェアの贈答品で
物凄く受けが良くて鼻が高かったしと懐かしんでな
結婚祝いで出せばいい 但し 社長の面倒付きと笑って諾だしね
社長には内緒ね VIPルームの内装案を出して からね
国税躱して4月開店にするのには 今年中にやらないと間に合わない
速攻で書面は作る 印鑑証明を10枚くらい取っといてね
それじゃぁ お願いね」1号
「ホントお願いね 三角本家の跡目 直系の直参で味噌は付けれないから」5号
「あとね 大円くんの『憧れのお局様』抑えきったら連絡頂戴
俺ら弁護士団と矢田くん大円くんで 件のキャバクラに行くから
大円君が行きたがってしょうがないのだけど『お局様』が危険過ぎる」1号
「それ 抑えてくれたのが矢田くん 頭も喜んでる
部活に行くのに矢田くんが同席してくれれば 大円くんを誘っていけると
じゃ お願いね」5号
「『お』と『ば』は抑えれましたけど『憧れのお局様』の連発は止まらずで
今の相手してくれてるのが女子大生なので 言わないだけで
キャバクラも部活もその年齢層の女性がいる 大円との同席は嫌です」矢田
「まだまだ お局様はだめかぁ」5号
「矢田くんに同席を断られたら 頭も諦めるわな」1号
出ていく二人のヤバイ弁護士
「それでも あの愚痴を矢田くんに押し付けれた」5号
「愚痴も言わないよ ご希望の部屋とナイフが徒歩5分だ 収まるだろう」1号
店に戻ると お客さんが切れていたので
「千佳 今借りてる 倉庫の前の 幹線側のデカイウッディな元喫茶店
どううやら 俺の店になりそうだ 3日で手直しの案を考えといて」矢田
「資金は 隠し持ってる王道20kgを表にだすの?」
「いや 別案件 はぁ松田さんとの席に社長を同席させたのが大失敗
ナイフ熱があがって 若い衆が参ってるらしい その面倒を看るのと
引き換えに あの店の土地から改装費から全部出てくる」
「え!」
「この館を出ても一派は維持はしてやっていこう
Barのデジポットもあるし 女性陣の集客力もあるしな
女子会でお気楽に」
「狙いがよく解らないけど 一派での『世間一般の』女子会も楽しいし
生田くんも参加してるから 変なトコでやらかさない様に見張りもしないとね
まぁ大円さん絡みだから 流すしか無いわね」
「ハッ」とする矢田
この話 大円の名前が出てきてたから大円絡み
ヤバイ弁護士の二人が話さなかった裏もきっとある
話した内容だって何処まで本当かも解ったものじゃない
正式な書面で出てくるのは 例の店の所有権の登記類
これは専門家に確認して貰わないと抵当権とかツイてたらマズイが
千佳にも内緒な 大円が引越し祝いだと言って渡してきた
王道1kgパックが500本以上有る
運ぶのは久しぶりにフル荷重での行軍訓練でやろう となり非常階段で
21Fから4Fまでディバックに入れて背負って 二人で運んだ王道
俺は数えて運ばないと重すぎるのとディバックの耐荷重上限を考慮して
35個を入れて運んだが 大円は適当にディバックに一杯まで放り込んでた
6回目の到着時 大円のディバックが破れて修了になった
大円が帰ったあとに 半分以下の200までは25個づつ積んで数えたけど
積んだのが崩れて足の小指に直撃するやらかし 小さいのに重い王道
足の小指は痛いし面倒くさくなって数えるのをヤメた
金はなんとか成る
「そうだな 大円絡み 真面目に考えるとハゲる 流そう
どんな店にするか考えたほうが建設的だ」
今宵も更けたようで