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第186夜 美里 料理で人に教えるとか大感激

生田くん 18までイタリアの港町 漁師の手伝いで過ごしていた


父は日本人なのに イタ公よりイタリアンで明るく 漁師さんから魚を買う

仕事はイタリア本社の飲食店の本部 開発部門で魚料理担当なのだが

買い付け・保管・輸送・店舗への配送・料理方法の指導まで一括管理

vicepresidente esecutivo《副社長》で骨はイタリアに埋める予定


母はイタリア人 父にぞっこんで「今日も美人だね」の連発も許す

でも モデルが出来そうな胸腰のナイスバディの48才

漁師さんの イタ公らしい挨拶も軽く躱す 


6つ下の双子の弟と妹が居るが外観が金髪碧眼のイタ公 日本語も話すイタ公

三人とも九九から始まる珠算は父から厳しく教えられている


生田くん本人は 田舎ではあるが現地の学校にはキチンと通い成績はトップエンド

父の日本人DNAで黒髪・黒眼で真面目な性格だけでもアドバンテージなうえ

九九から始まる珠算を習い 輸送システムとかの計画立案も父と一緒に考えたり

だから学校の成績は楽勝のアドバンテージ大


学校での勉強は学校で済んでしまうので 漁師町 漁師さんのお手伝い

最初は黒髪黒眼で肌の色も黄色人種で 煙たがられたが 船に乗れば速攻で

山だてを基本とする 対地速度と対水速度 対地角度と対水角度 などの

航法を理解して飲み込み 暗算で計算して船長に進言していく

九九と珠算のお蔭でベクトル計算も暗算で熟す


13才から休みの日には 漁師さんの船に乗りつづけ 漁師さんも歓迎してくれる

やっぱりイタ公の漁師 荒っぽいく喧嘩に巻き込まれたしもして負けで始まるが

航法の暗算で一目置かれいるので仲良く漁にいく

そんな仲で15才まで過ごし シチリアに引っ越しすると 漁師の親方が

わざわざシチリアの港まで来てくれて シチリアの漁師の親方に紹介してくれた


船酔にも強く漁も真面目に熟す上に航法が暗算 シチリアでも漁師さんと仲良しに

更に荒っぽい漁師さんなので 殴り合いの喧嘩もするが 力学・ベクトル計算と

船に慣れた足腰から繰り出す腰を入れた正拳は威力があり漁師さんも一目置く

学校ではライオン


日本の普通の街を楽しみたく来日して 生まれも育ちも伊国だが日本国籍

自衛隊に入れば寝るトコとご飯はあると任期制の自衛官に潜り込み職歴と免許を取得

車の免許は大型二種と大型牽引と大特と自動二輪の中型も自衛隊で取得してきている


陸自二期でお金を貯めて 一人暮らしを考え始めて 矢田の店の求人を見て

女性も訪れるアウトドアショップ しかも館内には多数の女性 に魅了され

「楽勝」と応募し 陸自二期の実績で採用された

心配してた接客で挫けそうになるが 千佳さんのフォローで熟した

矢田は見守るのみで 失敗には一緒に頭を下げてくれる これは有り難い


そして矢田の反省点の 館内の女性には全員と一定の距離をとる を実践中

和田達の年下ではあるが日本育ちも同意している忠告


大円と矢田のプニで凹み 美香さんには捕まえに行っても長着にすら触れずのプニ

上には上が居ると高雄さんを見て思い ここでの店員をしばらく続けようとなる


しかし 矢田は 店員では済ませず ナイフの研ぎで独り立ちさせる計画

モーターグラインダーも砥石の交換が面倒なので幅75mm 直径60cmの奴を

6台も買って 借りた貸し倉庫に設置して 砥石はノリタケに発注


この資金 ヤバイ金融の融資 普通なら数字の金融会社なので断るが

社長がどうしても借りてくれ 金利は年利0.3%と超低金利 但しナイフを人質に

ヤバイ弁護士5号と1号の契約書 延滞した場合はその時の人質のナイフを没収

これで精算完了 ナイフは3ヶ月毎に交換 額装されて社長室に飾る


要は買えないなら 見るだけでもとピコーンと閃く社長 買ったら一本

次は当分ない 借金の片なら3ヶ月毎に交換で 色々なナイフが社長室に飾れる

眺めれる 日参して金を貸して ナイフを額装して社長室に飾り眺める変態社長

今現在 飾ってあるのは ナイフはガバーのワンハンド

半波刃と全刃で〆たのとオープンで各2本づつの額装となっている


10月14日の土曜日

生田くんは オーダーメイドの行軍訓練 東海自然歩道で紅葉の予定が

「ワラサをナイフであっさりと柵」が漏れて 知多四国八十八箇所の旅に変更

途中の漁港でワラサを買って捌く が一番のタスクに


『これか 矢田さんは これを読んでナイフを砥げと言ってきたんだ

 まだ当分 店員で教え鍛えを受けないと』と 元シチリアの漁師


お昼ご飯は パスタ ピークワンのカバーを鍋にして スープパスタ

乾燥パスタを半分に折り 水と牛乳にコンソメのブレッドを放り込み

ベーコンとほうれん草を程々で放り込んで煮込んで出来上がり


解説は全部伊語 由美香と美久以外は理解して 野外調理を進めるが

伊語が理解できない二人は 美里さんのアシストで出来上がる

美里 料理で人に教えるとか大感激

このレシピは中東やアフリカの砂漠でもパスタを茹でるイタ公直伝で熟せる 


そんな美里が感激をして 行軍訓練再開で歩く

漁港の港前に到着する生田くん達の一行

午後14時 港の市場は閉まっており 丸の魚がない

魚屋すら無く 探して歩くが 料理店が数店あるがお昼休憩中


そもそも 今朝の集合時点まで山の紅葉を予定していた生田くん

ナイフは山柿の皮を向いて干し柿の準備との算段だった


そんな丸の魚を捌くなんて まるで予定をしていない

山の幸のお店の配達先をパーク大円の居酒屋へ変えるのが精一杯

スケジュールのミス なのだ 前のワラサだって偶々 漁港の前に

軽トラの魚屋が居て 丸で売ってただけで 予定していた訳ではない


何とか成るだろう と伊勢湾側の海沿いを北上していくと 港がある

4隻ほどの漁船にしては 乗員人数の多い船が 着岸しようしていた

元漁師 着岸する船には お手伝いをするのが基本仕様な生田くん

3隻は 物凄く操船が巧く 微妙は風向きもサクッともやいを投げて

生田くんが受取り ピットに縛ってちゃっちゃと着岸したが

1隻がちょいヘボでもやいで引かないとヤバイ ピットに掛けたもやいを

他の船の乗員も手伝ってくれて みなで引っ張って 着岸させる

荷物も降ろして 訊くと遊漁船 

知った顔が 何人も居て 知らない人も集まってくる


「あれ 誰かと思ったら生田くん 元陸自なのに船もいけるんだ」と乗員の一人

「こんにちは高見さん 漁師町育ちで 着岸はお手伝いをするが基本仕様なので

 そう言えば #8000まで砥いだ18−8のサビナイフ 使い心地はどうですか?

 やり過ぎで 刃こぼれとか 問題があればアフターで砥ぎ直します」


廻りの三人に連れられて離れる高見さん

「高見さん そのサビナイフ 切れ味自慢して 俺が砥いだって」涌井

「ええだけ 自慢したよな」加藤

「俺が(金を払ってプロショップ矢田で)#8000まで砥いだ

 君たちには聞こえなかった部分があっただけで 嘘は言ってない」高見


呆れ返る三人 だが 見たサビナイフの切れ味は魅力だ

高見さんはヘボい釣果に終わったが 三人は瀑釣

近所に配るのも捌かないと受け取って貰えないから捌くだけでも辛い

そのレベルでの釣果 なにやら船長と相談している


「生田くん 船に清水が積んであるしポンプで送水できて水道になる

 まな板もあるし 砥いだナイフでの捌くのを見せてくれない」涌井

という建前で 柵まで捌いて貰い楽をしたい


「今日は こっちの美人四人の野外炊飯で 魚の捌きの練習をしたくて

 美人の練習もやって良ければ 物凄く助かります」生田


見れば20《ハタチ》そこそこの美人が三人と三十路美人

速攻集まる 高見組と船長 美人に釣られて「諾」


船の着岸している前のコンクリに デカイまな板 と言うか板

ホースも繋がれ 魚は瀑釣組が ワラサを2本づつ 計6本のハズが

お初の人も 捌くの見せて欲しいと 二人来て 計10本


「日本語で行くね」と#12000まで砥いだM390のサビナイフの出刃で

 捌き始めて3分で捌き終わり 柵とアラがビニール袋に入れられていた

「こんな感じです 優香ちゃん やってみようか」と優香も始める


その先 優香への指示は伊語で進めて 6分ほどで柵とアラになる

美里もやってみると「あら 普通に出来る ナイフなら扱える」

由美香ちゃんと美久ちゃんは 日本語で指示され 手取り足取りで

頑張って捌いていく 二人共切れるナイフと指導で10分掛からず捌く


そんなに簡単? と涌井さん 自分のガバーのナイフでやってみる

普通に上手だが なにか違う


「高見さんのナイフを貸して」と#8000で砥がれたサビナイフ出刃

サクサクいける 刃の入りも切り口もなめらか


「ズルいわ ナイフの切れ味が違う」涌井さん


「これもどうぞ うちの店の特注でブレードはM390」

と生田くん 優香ちゃんのナイフを渡す 店のアピールも忘れない


「ズルどころじゃない そっちの美人さん達 今日出来たからと

 自慢したらダメだよ ナイフの切れ味が抜群だ 綺麗に切れる

 このナイフの状態を常に維持するか 練習に励むようにね」涌井さん


「まだ魚はある 俺も」と高見組とお初の二人

6人で優香ちゃんのナイフで捌いてみる 速く綺麗に捌ける

6人とも釣師 捌く引く 元々 かなり出来る


柵を貰い M390のサビナイフのサシミで柵を引き刺し身にする優香ちゃん

船長から醤油とわさびと割り箸を貰い 皆で摘む

由美香ちゃん達も順に サシミ で柵を引いて刺し身にして皆で摘む

残って見ていた 釣れた組も釣れなかった組も混じり 摘んでいく


涌井さん達も引く 由美香ちゃんたちより一段上の刺し身になる

「涌井達の刺し身は 相変わらず旨いな 自慢の尺の柳刃並だよ」高見さん


「すこし柵と醤油を貰っていいですか」生田くん

「あげるのはいいけど 保冷しないと秋とは言えすぐ痛むよ」お初の馬場さん

「この保冷バックに−35℃で凍らせた保冷パックで」生田くん

プロショップ矢田とプリントされたスペシャル仕様の保冷バックを出す


「それなら安心 どうぞ」と丸のワラサと60↑の鯛を出す馬場さん

「これも」と加藤さんとお初の佐藤さんも50↑の鯛


「優香ちゃん 捌いて柵に 塩焼きにしよう」とまた伊語に切り替えて

優香ちゃんを指導して捌かせる 兜割りまでやってみせてやらせる 生田くん

釣師達は皆 帰る時間を過ぎてるが 捌く工程がここで済んだので見てる


常に100枚の名刺を持て と矢田に言われて持ってる生田くん

釣師の皆さんに 魚の提供のお礼をいいながら

「プロショップ矢田 ウェアからナイフまで 砥も出来ます

 ナタの#800から アウトドアで耐久性を考慮した安定の#6000とか#8000

 優香ちゃんのは3日持てばの#12000 一日限りの一発切れ味で#18000

 ご要望でナイフも包丁も砥げますのでぜひどうぞ」

と店の宣伝も忘れずに 名刺を配っていく


「その3日持てばの3日の基準は」高見さん

「毎日10本捌いて が基本ですね 高見さんの#8000だと 30日」生田くん


「それだと300本は捌けると 高見は今日は鯖の一本だし 3年は持つな」

涌井さん達瀑釣組に笑われる 高見さん

釣り船では 今日の釣果で 昨日でも明日でもなく 今日の釣果で自慢が出来る


「撤収 柵になってて すぐ食べれるから嫁さんに怒られる心配はない

 高見にも柵は持たせた」サラッとマウントを取る加藤さん


皆でお礼を言い合い 釣師達は車に道具を積み込み帰路につく

行軍訓練を再開した 生田組

生田くんの横に来る 美里 伊語で会話を開始

「あのナイフ いい 包丁より使いやすい 野菜用のはないの?」美里

「サシミの頭部分を落とす加工をすれば 野菜用と言い張れるけど」生田くん

「戻ったら お店に行くから 相談ね」美里


「そんな あの最高の包丁よりナイフですか」優香が伊語で突っ込む

「そんなの グリップよ 包丁の楕円とか握りにくい」美里

「そういう理由ですか いろいろありますね

 今日のナイフも包丁並みに切れましたし」優香


「反対に 包丁の柄をナイフのグリップに変えてみたら」堂本さん

「店長に相談して 関か堺かで やって貰いましょう」生田くん

「包丁はケンタさんのプレゼント 包丁をいじるなら 

 最初にケンタさんに声を掛けないと 失礼になります」優香ちゃん

「真っ当な意見だ 優香ちゃんの方が筋が通ってる ケンタに連絡するわ」

と皆でワイワイと美里の包丁で盛り上がるが 伊語

由美香と美久は沈黙の行軍を続けていた


夕食は 各自サシミで柵を引き 刺し身 と ピークワンで炊いたご飯

鯛のアラで潮汁を作るのは ピークワンを2台担いできた 生田くんとオマケの二人

美里さんの味付けとか煮込み具合とかを心配する堂本さん

抜群の出来の潮汁 6人で味見しても「美味しい」しか出てこない

一番混乱したのが美里さん 本人 「なんで美味しく出来るの?」


純金の三人は凹み 生田くんは大円さんの関連だし と流す

野営して 翌朝も各自ご飯を炊き 漬けの柵を引いて 刺し身にして行く

2台担いで北 ピークワンで出汁を作り

ワラサの漬けをホカホカご飯に載せて出汁を掛ける ワラサ茶漬け

大王崎のカツオ茶漬けのワラサ版


これも美里さんの出汁が美味しい また困惑する美里

そんな美里の困惑は放置され ご飯を食べて行軍再開

半島の山越えをして三河湾側に向かっていたが 頂上を超えて下りで

ミルクポットとの茶店の前で 二人がギブアップ


初めての行軍訓練 しかも日本語は昨日の港のみ

使用言語は伊語が基本 体力より伊語での限界と判断する生田くん

「ミルクポットでお茶をしましょう」と日本語で語りかけ修了宣言


「ここを下りきれば駅があります この先は日本語でなら行けますよね」生田くん

「日本語ならなんとか」と由美香と美久

「私は伊語でもいいわよ 私はサボって無いから行ける」マウントをとる優香

凹む純金の二人 行軍だけなら大円さんの五竜の訓練もあり八ヶ岳も熟せた

伊語トラップでメンタルが削られ 刺し身の柵を引くとかも厳しくギブアップ


駅に到着して パノラマシートで名古屋駅まで40分の特急の旅

生田くんと堂本夫妻と優香の四人でBoxシート

母国語が伊語の生田に合わせる三人 話題は美里さん

堂本さんは生田くんにお礼を言いまくり

優香ちゃんは ケンタさんへの連絡は誰が と実務を進める


今宵も深けたようで

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