第184夜 歌子さん それ一〼ではないです
出された料理の見た目と 摘んでの味で 酒処の騒ぎではない純金組
「はい?? 三河バイクの料理教室を15分で脱落したのに」明奈
「そんなの 純金 花嫁修業で料理も当然やる
父の懇意の料亭に 日本語で 習いに行ってるわよ」ねね
「ねね のトコについていってる キツいけど日本語だしね」リサ
「時空は捻じ曲げれないけど 日本語で 習えるの」ねね&リサ
大円 爆笑して「ねねちゃんもリサちゃんもヌケサクではなかったと」
「ちっ 笹原先輩達の料理で凹む予定が
そうだ クソ兄貴 22日の日曜日に城南のメンバーは材料も含めて
都合がついた 68さん達の都合を押さえてほしい
都合がツケば お貴族様の会を催そう」三穂
「68の寿司かぁ ロレンツォだけは金曜の夜便で成田に突く
55のバスで皆で土曜日に成田へ迎えに行き 毛皮屋さんへ
佐賀県産の最高品質の毛皮のショールや襟巻きを買って
移動して三穂と二人っきりで 68の寿司
他のお貴族様は 土曜日の昼に成田着 寿司は別の機会にしたい
執事さんともそれで握れてる
全部いっぺんで 後がアンコントローラブルは困るとお願いされている」
「餌を残して ってこと?」三穂
「その通り 2ついっぺんでは後が五月雨で来られてもネタ探しからと困る
日程も長引く 一回で全部済まして おしまいじゃないからな
68の寿司も 二人なら何時でもいけるしな 二人で食べに行ってこい
笹原も河内もリサちゃんとねねちゃんとで二人で食べに行かしたしな」大円
「兄貴 その心は」
「山原先輩のご指導だ」
「納得するわ クソ兄貴から 兄貴に昇格 山原先輩マジック」三穂
「ねねちゃんとリサちゃんが料理をクリアしたから言うけど
笹原も河内も三穂の会に参加だ 3日間有給取ってやるってよ」大円
「はい? 山原先輩の任せろは 木下さんだけじゃなくそこまで
陣頭指揮はニホンカワウソ先輩?」三穂
「総合の指揮官は山原先輩 城南一同も来てくれる 場所は千万町のホール
地元のお祭りの日と重なったから神輿も獅子舞もでる
送り続けている 楽器組も演奏してくれる
奉賛会と役場他の関係各所とも 山原先輩が握ってくれた
俺も金曜日に矢田を連れて山の幸の採取に向かう 鈍ってないかの確認だ
金曜だから日持ちを考えると 自然薯とムカゴ ヘボ 木の実 位だけどな
月曜日は大学をサボれな 旧道の専有許可が下りてるから走れる
車は今のトコのリクエストで FC NA BFMR 288GTO の四台
4台積める積車だから乗りたい車があるなら 積車の追加も
熊山さんに連絡しといてな
とカッコつけたが 全部 山原先輩の顔 お礼は言っとけよ」
「兄貴様に昇格」
「そんなに 簡単に昇格すると有り難みが」リサ
「それだけの事を兄貴様にして頂いた」掌を返す三穂
「流石 NSKのベアリング入りの手首 掌を返すトルクが凄い」ねね
男三人は燗をツケたり 冷で呑んだりで 肴を摘んで
金曜日に山に入る算段をしている
純金の確定組は ねねとリサの料理と三穂の会の話中
料理組は再度 追加料理を創っていく
由美香と美久がド暗いので話を変えて帰したい矢田
「美久ちゃんも由美香ちゃんも 今度の土日の行軍訓練に参加してな
野外炊飯だけど 生田くんもそこそこ出来るから 覚えてな」
頷いて 明奈に送られて帰っていく二人
「大円さん この包丁 贈られてきたのと同じで抜群の切れ味」ねね
「ケンタに感謝な 同じやつだ」
「サボった二人の純金がえらく凹んでて帰えしたけど
行軍訓練をサボってるから 来ないものは助け様がない
生田くんのナイフでの捌きとか優香ちゃんは覚えた?」矢田
「はい 生田さんのナイフ捌き あっという間にワラサが柵に
なんとか付いて行けてます」優香
「それ 普通のナイフでは出来ないからね 大円の特注のナイフだから
秘蔵のラブレスさんのナイフを貸し出してるから
普段 家で使うのは この包丁セットのほうがいい」矢田
「それで 生田さんも なにか違うって やってみそ も簡単に」優香
「はい? 優香 行軍訓練で魚を捌くまで」リサ
「È uno contro uno.
Anche Ikuta-san è molto attento.
Non c'è il francese, però.」優香
「はい?? 明奈 訳して」ねね
「1対1だからね
生田さんも懇切丁寧に教えてくれる
フランス語は無いけどね これでいい?優香」明奈
「Grazie, Akina.
Perché non parlo affatto il francese.
Ora devo solo imparare il francese.」優香
「いいわよ それだけ伊語が話せれれば 仏語は後回しで無問題」三穂
「三穂はそうかもだけど 私の廻りは仏語汚染が激しいから」
英雄さんと同じく 仏語の普及は 仏語汚染としか見れない優香
大円の指定時間より1時間以上速い1940に
「ご飯 炊き込みご飯が炊けたから 食べよう」リサ
皆で頂いていると
「まだまだ稚拙なとこがあるが 美味しくどうぞ と心が篭もってる
美香のご飯と同じだ 美里もこの心が出来れば その前に・・」高雄さん
「鏡智の意見は」明奈
「高雄さんが言ってくれた 技術じゃないところだ
明奈のご飯が美味しいのも同じだよ」大円
「千佳もだ うちのご飯も美味しいぞ」矢田
「ヨシ! 三人の第一関門はクリア」とハイタッチのねねとリサ
「後片付け 手伝って」と6人の純金で一気に片付けていく
男三人の 嫁さんの料理自慢になって 凹む堂本さん
「心の前の基礎がなぁ 基礎があって初めて心」
「美香さんの指導に期待する」高雄さんと大円
「そこしかないよな
2100 そろそろ帰ってくるコロ 帰るわ」堂本さん
「早くない?」大円
「世間の女子はこの時間に帰る
涼子さんでも、渡らなければこの時間に皆を帰していた」矢田
この一言で皆帰っていく
ペントハウスには 明奈と大円の二人で 肴の残りでポン酒
「矢田さんの 涼子さんでも の下りの破壊力 誰も呑もうと言えなかった」
「呑んで渡るダメ女 でも 女子だと時間で家に帰してたのか それ以下は辛いな」
「お風呂入って寝ましょう」と お風呂に向かう二人
10月10日 体育の日 夜 2000
信濃流家元邸 奥の離れに向かう四人
宝生様の教え鍛えから 現し世の一般常識に引き戻す為のお稽古
使用言語は日本語 もっと自由にを押え込む 袱紗や布巾の折とかがメインだ
ひたすら袱紗の扱い 布巾の扱いを練習する純金の三人 見守る由美子さん
三人とも自室で一人でやれば出来る
が
茶釜を前にすると もっと自由に となってしまう
盆点で薬缶を使うにしても椀と棗等があると 出てくる もっと自由に
大円で始まり いつの間にか宝生様の教え鍛えになっていた時は
まだマシで 物理計測とかで宝生様も『面白い面白い』で済んでいた
訪欧前の宝生様が全面に出た 直々の教え鍛え 完全に もっと自由に
挙句に 使用言語は 仏語 茶釜を前にすると 仏語
山の上のお嬢様女子大 必修のお茶の道 落とすと留年どころか卒業が危ない
三人とも 単位の危機になっているので必死に練習する
講師に呼び出され「出来ていたのに どうされました」訊かれるが
答えようがなく 別室でやらされて そこでなら合格点を貰えている
が
「日本の伝統のお茶の道 仏語ではなく日本語で」と注意を受けてる
後ろで見てる 旦那さん
「あの袱紗や布巾の使い方にお折り方 鎌倉武将の茶なんだが
それはそれで庇えるが 使用言語が仏語の部分が同仕様もない」
その後ろから見に来てた薬師さん配下の伐折羅大将が声を掛ける
「武将の茶 私が教え鍛えても同じ結果ですが 仏語は宝生様トラップ」
旦那さん ビクともせず
「私の茶を如何ですか この奥の離れで」
「頂きます」と神将 旦那さんと奥の奥の離れに向かい
旦那さんのお点前 一人なので 薄茶を一服
「よく研究された上での 地の瀬戸の椀に西尾の茶での饗し ご馳走様でした
困り事があれば呼んで下さい」伐折羅大将は消えていく
同時刻 パーク大円 茶室
女性陣は着てきた 長着の点検と立て直しと言うより着付け直し中
男性陣のライオンの二人は長着 帯の結びの貝の口を覚えたので対応してくる
生田くんも誘われて初めての参加 陸士の第二種礼装夏服で参加 徽章は外す
女性陣が帯を解いている部屋の 隅っこで男三人で伊語で会話
「あれなぁ 脱いだらエアロビのレオタード ドキッとしてガッカリ」村井
「部屋に居ても大丈夫よ とか言われてもと 困ってたらあれ
脱がすもあるだろうからと 脱がしたら着せないと 3回は練習した」和田
呼ばれる三人
「脱がす着せるもある 覚えておいて損はないわよ」美香さんに言われ
見てしまっていいものか でもレオタード が 交差しながらも他装の練習
「来月からは 振り袖でやるから」突然の美香さんの宣言
「美容院に着付けを頼まないと」と困惑の千佳一派の女性陣
「何言ってるの 二人一組で着付け合うの うちの一派だよ
持ってない娘は買わなくいいからね 練習だし 一派の寿で着れなくなった
お下がりを集めて そこの箪笥に仕舞ってある」千佳ちゃん
『やっぱり あの一派に在籍した女 一線を超えてるわ』と思う女性陣
「幾ら寿済でも 涼子さんと美沙さんのお古は嫌です」由香里23さん
練習とはいえ殿方もいる場 着付けの確認で写真も撮っている
涼子さんの振り袖を着ている写真が流出したら 呑んで渡るダメ女の後継者
絶対に避けたい
「ひろ子と真美の成人式前に寿でお蔵入りも 嫌です」クリスマスの歌子さん
「由香里さんは 自分のがあるので 持ってない娘は」千佳ちゃん
「私は持ってないので ひろ子さんのを着たいです」静18ちゃん
「私は 涼子さんと美沙さん以外ならOKです」香19ちゃん
10代と20代中盤で評価の分かれる 風神雷神の振り袖
一致する 涼子さん美沙さんの振り袖
「一派崩壊で 買えない娘はお下がり が無くなったのね」千佳ちゃん
「今年のお正月はまだ一派があったから OGとかのを借りれたり
呉服屋のモデルと交換条件で借りれたり出来たのですが」香19ちゃん
「いい話と悪い話と普通の話があるから
いい話は 涼子さん美沙さんの振り袖は熱田神宮で お焚き上げにした
悪い話は 成人式前の寿組のは縁起がいいと親戚の子に引き取られていった
普通にお正月と成人式で着て25までに嫁に行った 一派の振り袖が
そこにあるから お正月も着ていいわよ」千佳ちゃん
「私 今年のお正月に 大円さんのポン酒を1〼頂いたら記憶がなく
気がついたら朝で 家で寝てました 振り袖も行方不明に」歌子さん
顔を見合わせ 譲り合うが 元は同じ先輩26一派の歌子さんと香さん なので
「歌子さん それ一〼ではないです 一〼で三人が渡りかけて
千佳さんのビンタで 二人は戻ってきたのですが あっと思ったら
歌子さん〼を出す どんどん注ぐ大円さん 歌子さんのグビグビは止まらない
矢田さんの店のバックヤードに三人で座り込んで 歌子さんは寝ゲロ
振り袖もダメになっていて 千佳さんがジャージへ着替えさせて
家まで送りご両親に引き継ぎ 先輩26が夜に説明に行ってます
振り袖は 矢田さんが『縁起が悪い お焚き上げる』と引き取り
七王子神社のお焚き上げで 送ったそうです
先輩26さんは『行かなくてよかった そういう世界だぞ』と」香さん
「それを聞いての 由美子さん緊急招集でのポン酒 半〼を徹底出来ました
まだ三派があり Topも居ましたからなんとか」旧咲希さん一派の千鶴22さん
「それもあっての 千佳さん一派へ」
茶室は沈黙の秋となる
「そんな事件が 今年入社したばかりで 一派とかもよく解らないけど
寝ゲロを処理して 着替えさせて家まで送るとか
その先輩26さんの 夜のご家族への説明とか 面倒見が凄い
千佳さん一派で勉強します」沈黙を破った ハズだった 静18ちゃん
歌子さんは下を向いたまま 言葉が出てこない 美里さんも下を向いた
「ハイハイ そう言う事件もある 反省して繰り返さないように
繰り返しても 嫁の貰い手はいたから」美香さん 美里さんを見ながら
「女性”も”注意してね」生田くん
「そうそう 女性”も”注意ね」ライオンの二人
「はい? ”も”なの?」千佳ちゃん
「そんなの シチリアだと 年上美人を口説けたと喜んで着いていくとマフィア
それが無くても 指輪屋に連れて行かされたり 油断大敵」生田くん
「南仏もだよ 普段の服を買いに行くのですら マダムがついてきて選ぶ
社用で断れないし まぁ払いもマダムだから おれらマネキン」村井くん
『確かに 三人ともイケメン 雰囲気もある
生田くんだって しょぼい服て着て 店では旦那が横に居る
大円さんを見てるから 比較対象がおかしくなってる
世間標準では ナイスボディ 流石 陸自上がり』
と千佳ちゃんが思ってる以上に 一派の娘達はナイスボディと思ってる
が
三人共 基本的に伊語で話す 譲って仏語
生田くんも実は伊仏語がいける
15までグルマティというフランス国境まで7マイルの港街に住んでいた
「生田さん マフィアってやばくない?」和田
「15までフランスと国境の漁師町で漁師と過ごしてシチリアでも漁師の手伝い
マフィアごときに 手伝いとは言え漁師が負ける訳にはいかない」生田くん
「さて着物の立て直しも終わったし お稽古開始よ 男衆の三人は道場へ
ちょっと見せて貰うわ」美香さん
大円に内線で電話して 21階の柔道場へ
大円の案内で行くと高雄さんも道場へ来てる
「そこの奥の着替え部屋に柔道着があるから着替えてな
道着を着ないと喧嘩だ 道着を着てれば稽古」大円
今宵も更けたようで